誘惑蝶
No.118 2014/06/23 21:12
ハル ( deZwBe )
あ+あ-
チュン…チュン…
「朝…?」
「ハルちゃん、おはよ」
目を開けると、
隣で蛍先輩が囁いた。
「おはよう…ございます…」
私は恥ずかしくなって
布団を引っ張った。
「なになに?照れてんの?」
頭に布団を被る私を、
蛍先輩はいじる。
「昨夜は、大胆だったなぁ。寝てる俺にキスして、自分の胸に俺の顔埋めさせるなんて…」
「っ!?起きてたんですか!?」
私は、がばっと起き上がる。
「恥ずかしいから、寝顔はじっと見ないで欲しいな」
にこにこと笑って言う。
…いつもの、意地悪な蛍先輩だ。
「あ…!いま、何時…?」
「もうすぐ6時だよ」
「あ、まだ、そんな時間なんだ…」
今日は、蛍先輩の家から
学校に行かなくては。
「…先輩!朝練は!?」
私は思い出したように言う。
「俺、昨日で部活引退したから、ないよ」
寂しそうに笑う先輩。
「あ…そっか…。すみません…」
「いいよ、謝る事ないよ。少しずつ、部活がない生活にも慣れてくよ。それに、部活がないって事は、これからはハルちゃんに会える時間が増えるからね」
蛍先輩は、私の頭を撫でる。
きゅうぅんっ…
久しぶりに頭を撫でられて、
胸が締め付けられる。
「昨日は、落ち込んでたといえ、めちゃくちゃにしちゃったからね。ごめんね。次に抱くときは、優しくするからね」
「私、どんな蛍先輩でも、好きですっ!だから、色んな先輩を見せて下さいっ」
あ…
いま、好きって…
「…うん、ありがとう」
蛍先輩は、私の額に
軽くキスをする。
「朝ごはん、食べるよね?支度するから、シャワー浴びてきな」
蛍先輩はそのまま部屋を出て
下に降りていってしまった。
あれ?
私、今好きって…
昨日、蛍先輩も
好きだよって…
もしかして、両思い…?
私達、付き合うの…?
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