誘惑蝶
No.137 2014/06/28 08:31
ハル ( deZwBe )
あ+あ-
私は蛍先輩に言われた通り、
駅通る時、目をつぶって
先輩の背中に顔を埋めた。
改札口を通る時、
電車を待つ間、
電車に乗るときは
先輩の背中から下りたけど
私の地元の駅から
蛍先輩はまた私をおぶってくれた。
家に着くと、私は蛍先輩に
深々と頭を下げた。
「蛍先輩、今日は本当にありがとうございましたっ!」
「いいんだよ。こちらこそ、今日はありがとう!すごく楽しかったよ」
「私も、楽しかったですっ」
「じゃあ、またね、ハルちゃん。足、お大事にね。おやすみ」
「はい、おやすみなさい!」
蛍先輩が見えなくなるまで
見送ると、私は家に入った。
浴衣は人前を歩けるくらいには
直したけれど、
お母さんに見られたら
マズイかも…。
私はそう思って、
急いで階段を上がり
自分の部屋に入った。
そして、素早く浴衣を脱ぐ。
「ハル、帰ってるの〜?」
案の定、お母さんが来た。
「うんっ、いま帰ってきたのっ」
「入るわよ〜。あ、着替えてたの、ごめんね。ご飯、屋台で食べてきたの?お腹すいてない?」
「うんっ、大丈夫!」
「…そう。暑かったから、汗かいたでしょ?お風呂わいてるからね〜」
「わかった!ありがとう!」
「ふふ、若いっていいわねぇ。おやすみ〜」
お母さんはニヤニヤしながら
出ていった。
さすがに、エッチした事は
勘繰られていないにしても、
男の子とお祭りに行った事は
バレバレだったようだ。
「はぁ…」
結局、告白もできないまま、
蛍先輩の気持ちもわからないまま…。
でも今日は、いろんな事
蛍先輩と話せたし、
ちょっと、前に進めたよね。
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