誘惑蝶
No.42 2014/06/06 14:00
ハル ( deZwBe )
あ+あ-
教室に戻ると、もうすでに掃除は終わっていた。
私が手を洗って帰る仕度をしていると、
同じ掃除当番だったクラスメートの
ユキナが声をかけてきた。
ユキナは明るめの茶髪にセミロングで
美術部に所属している女の子。
目元の泣きホクロがちょっと色っぽい。
ユキナとはクラスでもわりと話す方だ。
放課後一緒に遊んだ事もある。
「ハルちゃん、今日って何か予定ある?」
「ないけど…どうしたの?」
「実は、ハルちゃんに頼みたい事があって」
「私に?」
「あのね…今、部活で人物画やってるんだけど、モデルを探してて…ハルちゃんにお願いしたいんだ…」
「えっ!私に!?」
「うん、ダメかな…?」
「や、ダメってゆーか…私より綺麗な子たくさんいるし、なんで私なの?」
突然すぎる頼み事にびっくりしすぎて
私はちょっと混乱してしまう。
「私は、ハルちゃんがいいの…ただ、それだけだよ」
私の顔をじーっと見つめるユキナ。
「そう…なの?えっと、私なんかでよければ、協力するよ」
断れない雰囲気が漂っていたせいか、
私のお人よしが発動したのか、
私はあっけなくOKした。
何て言うか、すごい威圧感…
「本当に!?わぁ〜ありがとう!」
ユキナは嬉しそうに飛び跳ね、
私を美術室に引っ張って行った。
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