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誘惑蝶

No.74 2014/06/10 23:34
ハル ( deZwBe )
あ+あ-

その後、私はナツとアキホに
泣きながらお礼を言った。

だけど二人は、私がされた事を
酷く心配してくれていた。

私はそれがとても嬉しかった。
…私、本当に、いい友達を持ったなぁ。

放課後、ゆぅくんが私の教室に来た。

ナツに、新井くんは
原田 夕くんだったんだ、という
話しをすると、大層驚いていた。

ナツもまた、昔馴染みの
友達との再開に喜んでいた。
…そのあと、私を犯した事を
こっぴどく怒っていたけれど。

そして、ゆぅくんは私に言う。

「ハル、ちゃんと話したいんだ。このあと時間あるか?」

「うん、大丈夫だよ。私も、話したい」

アキホとナツは、
「蛍先輩が妬いちゃうぞ!」と
ニヤニヤしてからかってきた。

私はそんな二人に見送られ、
ゆぅくんと一緒に教室を出た。

「ゆぅくん、どこに行くの?」

「秘密!」

ニカッと笑い、ゆぅくんは教えてくれなかった。

向かった先は…

「小学校…?」

そこは、私達の母校だった。
小学校は私の住む家のすぐ近くに
いつもあったはずなのに
なぜか、すごく懐かしい気持ちになった。

「…俺、またハルとここに来たかったんだ。俺とオマエの、思い出の場所だからな」

がしがしと照れくさそうに
ゆぅくんは頭をかいた。

…照れたり、恥ずかしい時に
頭をかくクセ、変わってないなぁ。

私は、そんなゆぅくんを見て
嬉しくなった。

私達は校庭のはじっこにある石段に腰掛けた。

校庭で、小学生達が
サッカーをしたり、鬼ごっこをしたり、
騒がしく遊んでいる姿が見える。

「こないださ、ゆぅくん、もう昔と違うって私に言ったよね」

「…おう」

「でもさ、変わらないよ。ゆぅくん、また昔みたいに、私のことハルって呼んでくれたよ」

「…!」

「私、それがすごく嬉しかった。最初、ずっとよそよそしくハルさんって呼ばれてたから…。びっくりしたよ」

「あれは、芝居だよ」

「え…?」

「ユキナを騙すためと、オマエに原田 夕だって気付かれないようにする為の、芝居だったんだ」

「…そうだったの?」

「…おう」

ゆぅくんは深呼吸すると、
決心したように話し始めた。

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