誘惑蝶
No.87 2014/06/12 23:32
ハル ( deZwBe )
あ+あ-
「なるほどね…」
「ペアのストラップかぁ…」
ナツとアキホはしばし考えた。
「蛍先輩の事、他の先輩に聞いてみようか」
アキホが提案する。
「それが一番手っ取り早いとは思うんだけど、なんか嗅ぎ回ってるみたいで感じ悪くない?」
「確かに…でも他に方法ないよねぇ」
私は、さっきナツに言われた事を思い出した。
『純粋なありのままの私』…
「やっぱり私、蛍先輩に直接聞いてみようかな…」
「えっ?」
「ナツ、さっき言ってくれたよね。まっすぐ気持ちぶつけろって。ありのままの私でいろって。だから、ズルしないでまっすぐ自分の言葉で蛍先輩に聞いてみる」
「うん、うん!それがいいよ!ハル、よく言った!」
ナツは嬉しそうだ。
「それに、ユキナの事も気になるんだ…。蛍先輩に色々、聞きたい事あるから二人で会いたいなぁ…」
「会いたいですって誘っちゃいなよ〜」
アキホはニヤニヤして言う。
「…なんか、恥ずかしいんだけどさ、好きって意識したら急に照れちゃって…」
「おい、可愛いな!でも今日の昼休み、追いかけて行ったじゃん」
「あれは勢いというかなんというか…」
「もー!ハルは奥手だなぁっ。もっとアタックしないと、取られちゃうよ!?」
ナツは私のほっぺたを引っ張りながら言う。
「いだだだっ!だって〜…」
「あ、そうだ!みんなでホテル行った時に私とペアだった先輩覚えてる?私のセフレの…」
「アキホの…あぁ!兜(かぶと)先輩?」
「そうそう!兜先輩が言ってたんだけど、もうすぐサッカー部は引退前の最後の大会があるんだって!」
「あ、私とペアだった蜂(ハチ)先輩も言ってた!確か、来週の土曜日だったような…」
「来週か!そう、それでね、みんなでその試合、見に行かない?」
「うん!行きたい!」
私は蛍先輩のサッカーしてる姿を
近くで見た事がなかったから
見てみたかった。
「大事な大会だから、話しは出来ないと思うけど、みんなで応援に行こう!」
「賛成〜!」
そんなわけで話しはまとまり、
来週の土曜日、蛍先輩達の
試合を見に行く事になった。
それにしても友達って、すごいな。
話すだけで元気になれちゃうんだね。
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