【水の檻・水の月】
No.30 2014/10/01 18:54
葉桜 ( 1soc3 )
あ+あ-
「自滅ってどういう事ですか?」
ゆきさんは私の目をジッと見つめてきた。
「人間にはね、相応の運があるの。ツキの量も決まってる」
「体に多すぎる量のツキを入れたら…バーン」
手をパーに開いて、はじける動作をしている。
「それから福女は迷信じゃないわよ?雨男とか晴れ女とか聞いた事あるでしょう?」
「あ…はい、出かけた時に雨が降る事が多い人ですよね?」
「そそ、福女はそれと一緒。」
「ただ、ちょーっと影響が特殊で強いだけ」
「あの、体も以前と違う感じなんですけど…」
ゆきさんはケラケラ笑った。
「そりゃ当たり前よ、ずっとペン握ってたらペンだこできるでしょ?水泳選手で手に水かきができた人もいた」
「さ、リラックスするお香でも焚こうか。横になって、目のクマがすごいよ」
お香の匂いが心地良い。
気持ちをほぐしに来てくれたんだな、とわかった。
「私は帰るから眠っちゃっていいからね、またね桜ちゃん」
(桜か…福女には皮肉な名前ね)
ゆきさんにそう言われた夢を見た。
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