No.4 2014/12/03 23:00
恋愛依存さん ( ♀ )
あ+あ-
「誰にでも言うように見えた?」指先は太ももから離れる事無く這う。「見えたから言ったんですけどね」彼は静かに笑うの。「俺ね一人しか見れないから、そんなに器用じゃないよ」
またしても私に名刺を握らせると自慢げに言ってきた「君は寂しいんだよ、俺と同じように。君は絶対俺に連絡してくるよ」
グラスを空けると、その一杯で彼は席を立ち帰っていったの。
連絡などする訳ない、私は寂しくない、いつだって変わらないのに。彼は私の心底をジワリ抉っていった…忘れていた悲しみを思いださせるように。