No.35 2016/03/16 05:47
匿名さん あ+あ-
その日の夜に彼が夢に出てきた。
黒いクラシカルなコートを着ていて、研究室の時の理性的な白衣姿と異なり、ミステリアスで少しエロチックな雰囲気がある。
立てた襟の隙間からセクシーなクチビルが覗き、私を見てわずかに微笑みを浮かべている。
窓のそばに立つ彼にゆっくり近づいて私は彼を見つめた。
吸い込まれそうな淡いブルーの瞳をじっと見つめる。
彼はゆっくりと口を開いた。
『君は…何者なんだ。今まで出会ったどんな人間よりも謎めいている、実に興味深いよ。君を解読してみたいな』
掠れたセクシーな声でそう囁くと
彼の指先が私の冷たい頬に触れた。