甘美な罠は蜜の味
人との出会いは縁なのでは?
偶然ではなくて、必然なのでは?
落ちるところまで落ちるなら、それもまた人生。
愛って何?
恋って何?
色んな思いがあります。
※仕事しているため、更新は不定期になりますがご了承下さいませ。
※大変申し訳ありませんが、誹謗中傷はご遠慮下さいませ。
14/09/14 22:06 追記
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【社会病質者】
2013年10月23日
『死にたい』
『ダメだょ•••』
『もう、どうにもならない』
『そんな事いったら、悲しくなる
収入と支出のバランスも崩れてるし、きついのは分かるけど、それでも、生きなきゃ•••』
『支払いは親父名義だからだよ』
『そっか•••』
『あのよ、関係だけやめにしようぜ、俺このままぢゃなんもできないよ』
『意味が分からない
カズキは、別れたいんだね?
正直、もう、嫌なんでしょ?
プ○ミ○の件は?
クレジット、車の件、その他の返済の件は?』
『全部やるよ
これまれどうり
仕事の手伝いもやってもらうし』
『はっきり言ってよ
嫌いなら嫌いって
凄く、苦しいよ•••』
『嫌いではない』
『カズキずるいょ•••』
『仕方ない』
『仕方ないで、簡単に気持ち切り替える事は、私には出来ない
この四年、カズキと一緒に過ごせた時間は楽しかったし、幸せだった
今年に入ってからは、寂しさばかりだったけど•••
好きって気持ちぢゃなく、愛してる
だから、カズキのために、リスク負ってでも、してきたつもり•••
それで、結果が、これかぁ•••
しかも、直接言われるとかじゃなく
メールだもんね•••
死にたいのは私の方だょ
カズキが、別れたいなら、私は何も言えない
ごめん、支離滅裂な事言ってる
頭で整理出来てないゃ•••』
『あのさヤフーで金融で検索するとさオ○ッ○スとかあるけど収入検査とかないからみてみて』
『別れたいんでしょ?
それなのに、借入させるの?』
『別れたいとかぢゃねえ
お前がたすけるかどうかだ』
『本当に意味が分からない
私達の関係を終わりにしようって言ってる相手に、言う言葉ぢゃないよね?』
『やってみて』
『おい』
ミナは返信しなかった•••
翌日の夜に、電話の着信と、1通のMail
『お前んとこきてるから大至急電話して』
ミナはお風呂上がりに電話をした
「もしもし?何?」
「コンビニにいる」
「今お風呂上がりだから、五分待って、用意して行くから」
「あぁ」
ミナは着替えて、髪の毛も乾かさないで近くのコンビニに向かった
内心苛立ちながら•••
コンビニに付くと、カズキの車に乗り込んだ、いや、車の名義はミナだ、だからミナの車だ•••
『お前が苦しいだろ?だから、終わりにした方がいいんじゃないの?って言ってるのに、別れるとか、おまえが勝手に思っただけだろ?』
『は?あのMailは、もう、決定事項でしょ?そうとれるよ?』
『俺は別れるとは言ってない!』
『意味わかんない』
『お前我慢出来るか?』
『我慢って、カズキが我慢しろ!って言ってたんじゃん!今までだって、ずっと我慢してきたよ』
カズキの言葉は、ほんとに意味が分からない
車の中は、カズキが一方的に話していた
ミナは外を見ながら、早く帰ろうって思っていた
時間だけは、刻々と過ぎて行く
ぼんやりしているミナの頭に入ってきた言葉は、「今日はこの話をしに来たじゃない、この話は保留な、本当は今日、泊りに行っても良かったんだけど、俺の精神状態がおかしいから、そんな気分じゃないんだょ」
(精神状態がおかしいのは、昔からでしょ?)
ミナは心の中で反発していた
口を開けば、お金
そんなカズキにウンザリしていた
「子供の教育費もかかるだろ?離婚しても、それだけは俺の責任だから何とかしなきゃ、あいつは、金まだ?しか言わない」
「あのさ、私なら身分相応って言葉を教えるけどね」
「あいつが、子供は頭がいいし、勉強好きだから、いい学校に行かせて、将来弁護士とか、医者とか、そうゆう人と結婚するには、いい学校に行かせてあげなきゃ、あんたみたいな、ろくでもない男と結婚させたくないってさ」
この言葉を聞いて、ミナは余計に腹がたった
親が高卒、お互いろくでもない、借金背負って、離婚、離婚後カズキは、ミナから現金100万超えるお金借りて、車の名義もミナにさせてローン組ませて、プ○○スや、クレジットカードから、キャッシングさせて、ろくに返済もしてない
そんな状況で、別れた元嫁と娘に養育費で、月に20万渡して、それで、東京の私立中学に通わせてる
カズキも、別れた元嫁と娘は、横浜在住だ
カズキ名義のマンションに、住んでる
カズキはと言うと、実家暮らしだ
だいたい、いい学校に行けば、金持ちと結婚出来る?
その考えが、ミナにとって、ちゃんちゃら可笑しいゎ!
いいとこの坊ちゃんなら、なおのこと、相手の家庭気にするよね?
離婚して、父親は女に借金させて生活してるようなもの
本当に出来のいい子供なら、公立の学校に通って居ても、いい高校、いい大学に行けるんじゃないの?
カズキの娘が不憫だ
1人で生きていく術を知らない
この世の中、男に頼らず、1人で生きていく術がなきゃ、生き抜けない
ミナなら、そんな子育てはしないな
身分相応って言葉を知ってる??
そう思いながらも不愉快な気持ちになっていった
時計の時刻は21時50分を指していた
「帰るんでしょ?」
ミナが言葉を遮った
カズキは、何か感じ取ったのか?
何も言わず、ミナの髪の毛を撫でた
ミナは不愉快になりながら
「髪の毛濡れてるよ?お風呂上がりだから!私帰る!」
そう告げた瞬間
カズキはミナを抱き寄せて、キスをしてきた
挨拶のキスではなく、舌を絡めたキスだった
いつものミナなら、嬉しくて、胸がキュンとするのかも知れない
でも、その日のミナは、何の感情も湧かなかった
(別れるんじゃないの?何なの?)
カズキへの不信感、気持ちのすれ違い、ミナに甘えて頼って、自分では何もしない、男として最低だ、優しさの欠片も無い、そんなカズキにハマったミナの自己嫌悪
でも、何処かに心から愛した男に情が全く無い訳ではない
ミナは葛藤している
【出会い】
2010年6月
ミナはカズキに出会った
初めの印象は、怖そうな人
職人のカズキは、嘘は言わず、思った事をハッキリ言ってしまう、職人気質だけど素直な人だった
絵文字一つもない、素っ気ないMail
「お前、俺にハマるぞ」
その自信は、何処から来るのだろう•••?
人前でベタベタするのを極端に嫌う
人を見る時、じーっと顔の表情一つも変えずに、無表情で見る人
ミナを自分のテリトリーには入れず、一線引いた関係だった
ミナは、そんなカズキが怖かった
付き合って8ヶ月過ぎた2011年2月頃
ミナはカズキに思いを伝えた
「カズキが怖い、だからもう会わない」
「そんなに怖い思いさせたか?俺と会ってる時も、俺は怖かったか?」
カズキと別れようと思った瞬間だった
翌日、カズキは「別れるなら俺を嫌いで別れろ!嫌いって言ってくれ、俺が辛いだろ」とMailして来た
ミナはカズキが好きだった
好きだから怖くなったのだった
今なら本音で話せる
そんな気がした
全てを打ち明けた
カズキは「今夜家に来い、金が無いから泊めてやる」
そう言ってミナを自宅の部屋へ招いた
初めて入るカズキの部屋は、乱雑としていた
カズキの家は、二階建ての一軒家
二階には両親が住んでいる
カズキは実家の一階の一部屋がテリトリーらしい
「女を部屋に連れて来たのは、お前が初めてだ、二階に親父とお袋居るんだから、声出すなよ」
カズキの気持ちに変化が起こった瞬間だった
ミナを自分の懐に入れてしまった瞬間だった
その夜、ミナは泣きながら思いを伝えた
カズキは、ミナを抱き締めて気持ちを伝えた
「俺は嫌いなら会わないし、抱かない、だから、その態度で判断してくれ、俺は甘い言葉をかけたりするのは苦手だ」
気持ちを伝えるのが下手なカズキ
その夜は、カズキが初めてミナに弱さを見せた
ミナは、そのギャップに完全に惚れてしまったのだった•••
この先、辛い事がミナの身に降りかかる事も知らずに•••
その日は、カズキの腕の中で深い眠りに着いたのだった
【幸せな日々】
この日を境に、カズキとミナは頻繁に会うようになった
カズキは、頻繁にミナを部屋へ招いた
「まるで通い妻だな」
カズキがぽろっと漏らした言葉
カズキの仕事の一つで、パソコンを使って書類を作らなきゃいけない事があった
独学だけどミナはパソコンが得意だった
カズキの仕事を手伝うようになっていった
話すことも沢山出来た
時に、ミナを裸にさせて、パソコンやらせて、その姿をじーっと見つめて、イタズラな目をして、ミナの身体を触って来る
ミナは感じやすい•••
すぐに言葉で犯してくるカズキ
「お前、エロい顔してるな」
カズキの顔に、笑顔が増えた
これからが波乱の幕開けなのだった•••
週に2回〜3回、ミナはカズキの部屋に行くようになった
カズキが呼ぶのだ
たまに、ミナがMailで『おやすみ』と入れると『来ないのか?』と返信が来る
そんなMailが来たら、ミナは『じゃ、今から用意して行くね』
そう返信して、夕飯を食べていないカズキの為に、コンビニで、食べ物と飲み物を買ってカズキの家へ向かうのだった
2人で居る時のカズキは、仕事の事、友達の事、自分の親兄弟の話し、自分の昔話など、沢山話してくれた
カズキ自身も、ミナに対して、今までの自分の行動とは違う事に気が付いていた
自分の弱い部分、他人には決して見せる事をしない人が、ミナには見せてしまった
弱みを見せてしまった相手は、人生でミナは2人目の存在
1人目は別れた元嫁
カズキは何人も付き合った人が居たけれど、自分の弱みを見せたのは人生で2人だけなのだ
6月•••カズキの誕生日だ
ミナはサプライズで、洋服のプレゼントを用意していた
誕生日当日には、おめでとうのMail
カズキは「誕生日なんて、この歳になったら嬉しくないよ」と言うけど、ミナが渡したプレゼントをすぐに開けて、すぐに着てくれる
「ありがとうな」
素っ気ない言葉だけど、嬉しくない訳では無いようだった
でも、3ヶ月後のミナの誕生日は、おめでとうの言葉すら無いけどね•••
会う度に、お互いの愛情を確認するかのように、カズキはミナを求めた
また、ミナも同じようにカズキを求めた
カズキの部屋はモノトーン
黒いベッドに、黒い寝具
黒い寝具は、カズキがミナを求めた証が染み込んでいた
「ベッドに入るとお前の匂いがする」
ミナは恥ずかしくなってしまう
でも、ミナはカズキの匂いが好きだった
汗をあまりかかないカズキの体臭は無臭だった
でも、何故かカズキには匂いがある
その匂いにミナは安堵していたのだった
いつも寝る時、カズキは右側、そして右を向いて寝る癖がある
ミナは後ろからカズキに抱き付いて寝るのが好きだった
男性なのに身体が細く、背も普通に高い、仕事柄、日焼けした腕に血管が浮き出る姿に男を感じていた
全てがミナのツボだった
【借金地獄への始まり】
12月、カズキは中古でクラウンを買った
そして、タイヤとホイールが欲しくて、ミナに「お金は毎月払うからクレジットカード使わせて」と頼んできた
ミナは渋々承諾した
12回払いで購入した
年が明けた2012年
カズキを取り巻く環境の歯車が狂い始めて来たのだった
カズキの仕事は、とあるハウスメーカーの塗装職人
孫請けの仕事
月に3棟こなして、150〜200万くらい入らないと、材料費、使ってる若い子の給料、養育費、生活費が出ないのだ
それが、単価が下がり、抜かれる金額が大きくなり、100万も入らない月が増えたのだった
これでは、自分も生活出来なくなる
カズキは、ミナに消費者金融でカード作るように頼んだ
ミナはカズキに惚れていたのもあったし、助けてあげたい気持ちが強かった
ミナはやってはいけない事と知りつつ、消費者金融でカードを作って、そのカードをカズキに渡した
もしも、裏切られたらミナが払う覚悟をしていた•••
それでも、カズキはミナを部屋へ招き、愛情を確かめながら、お互い求めあっていたのだった
本能のおもむくままに•••
1月にミナは、カズキの家の近くで、後ろから追突され、むち打ちになってしまった
2012年3月21日
その日、ミナはカズキに呼ばれていた
カズキの家の隣のコインバーキングに車を停めて、カズキが来るのを待っていた
カズキにMailしても、電話しても連絡が取れない
不安になりながら、ミナはカズキからの連絡を待っていた
やっと電話来たと思ったら
「今、病院、事故った、そこで待ってて」
ミナは頭が真っ白になった
電話から30分過ぎたくらいに、1台のワンボックスが家の前に止まった
車からカズキがびっこを引きながら出て来た
ワンボックスの車は、カズキの友達だった
車から降りたカズキ、頭からペンキを被ってしまったから、シャワーを浴びに1度家に戻った
暫くして、カズキは車に戻って来て、事情を説明してくれたのでした
その日カズキは、頭が痛かった
頭痛薬を飲んで、少し車の中で休んでから、頼まれてたペンキを積んで友達の所に向かっていた
頭がボーッとする
その次の瞬間、意識が飛んだのだった
その時、右折するために止まっていた車に追突してしまったのだった
幸い、相手には怪我はなく、事故を起こした本人が救急車で運ばれしまったのでした
ここで一つ問題が•••
カズキは任意保険に入って無かったのでした
ミナに説明を終えたカズキは、ミナを事故現場に連れて行った
ミナが目にした場所は、カズキの自宅から車で10分程行った場所
近くには、カズキの元嫁と娘が住んでるマンションがある
それと同時に、カズキの実家だった家もある
交差点には、おびただしい量のペンキの後•••
友達皆で、その処理をしていたらしい•••
カズキは、その後ミナに、ホテルへ行くように命じた
ホテルに着いて、2人でお風呂に入ってる時に、ミナはカズキの身体に外傷が無いか確認した
今の所、膝などにすり傷、腕にも少しすり傷、足をぶつけたらしく、それ以外外傷は無かった
相手の車の弁償しなければいけない事
いくらくらいかかるのか、そんな話しをした
精神的に弱いカズキ
こんな辛い事があると、鬱になってしまう
そんなカズキをミナは、笑顔で接してあげる役割がある
前にミナはカズキに言われたのだ
「俺が辛い時、お前まで辛い顔すると、もっと辛くなる、だからお前はそんな辛い顔するな」
ミナはカズキに言われた言葉を思い出し
「カズキが無事で良かった」
そう伝えて、普通に装った
今、カズキに何か言うのは辞めよう
カズキが1番辛い思いをしているから•••
ミナは精神的に支えてあげる事しか出来ないのだった•••
【裏切り】
暫くして、事故の相手に支払う金額が出た
100万渡さなければいけないと•••
もちろん、カズキにそんな大金も無い
カズキも、友達や兄、会社の社長にも相談したけど、誰も貸してはくれない
もちろん、ミナも、1度に100万は出せなかった
事故から1ヶ月経った頃
カズキが話があるとミナを呼び出した
「お前にはたくさん、世話にもなってる、だから嘘は言えない、ある条件を飲めば100万貸してくれる人が居る」
「その人は、昔付き合ったことがある、今でも俺を好きらしい、婚活するために貯めた金だから、貸してもいいって」
「でも、その条件は、そいつだけの男になること」
ミナは絶句した•••
えっ?お金でカズキは買われるの?
男として、それを受け入れるの?
言葉に出来ない思いと、悔しさで、ミナの目から涙が溢れて来た
カズキは「そいつに、身体はあげても、心だけはやらないぞって言ったら、それでもいいって、だから、今までみたいに、頻繁に会うことが出来なくなる」話しを続けた
「心はお前にあると言っても、ダメか?」
ミナは泣きながら「やだ•••」
それしか言えなかった
カズキは、本当に女にお金で買われるのだろうか?
例のお金の事も、何も聞けないまま、カズキとは、頻繁に会って居たミナだった
カズキが他の女と会ってる様子は、見受けられなかった
ミナは少し安心していたのだった
カズキはと言うと、また、仕事が暇だったりで、お金に困って居た
数ヶ月して、ミナには1月に追突された時の慰謝料が入った
カズキは、あてにする気は無いが、貸して欲しいと言ってきた
ミナは、30万カズキに貸した
その後も、また、現金で30万貸したのだった
そして、夏、カズキが珍しく御殿場に行こうと言ってくれた
ミナは嬉しくて、ウキウキしながらカズキを乗せた車を御殿場に走らせた
車中、カズキは「前に言ってた女の話し覚えてるか?」と何の前触れも無く語り出した
ミナは、心臓が急に早くなった•••
「実は、金は借りたんだ•••でも、まだ、返してない、連絡来るけど忙しいと言って会ってない、でも、いい加減返さなきゃ、本当はお前に借りたお金をお前に返したいけど、その分、その女に返していいか?」
ミナの目頭が熱くなり、運転も荒々しくなって行った
「俺は、その女が嫌いだ、だから、早く返して連絡もしたくない、お前には悪いと思ってる」
全額じゃないにしろ、少しでも返せばカズキは自由になる
ミナは渋々承諾した
ミナの心境は、複雑だった
そして初めてカズキに伝えた
「本当に借りてたんだ•••あの話、嘘であって欲しいと何度も願ってた、でも、嘘じゃなかったんだ、聞きたく無かったけど知りたくなかったけど、気になってた」
「お前には嘘は言えない、黙ってる事も出来たけど、散々世話になってるから嘘は言えない、お前には悪いと思ってる」
涙がこぼれて、前が霞んでる中
東名高速を運転していた
忘れもしない9月19日、いつものように、カズキにMailをしていた
その日、カズキからすぐにMailの返事が来た
「今、人と会ってるから、明日な」
「人?友達?」
「わかんないなら、もういいよ」
それで、ピンと来た
カズキは女と会っていた
お金を返すために会っていた
ミナは、全身の血が抜けるような感覚に陥った
最低•••
怒りと憎しみと入り混じった感覚さえ覚えてしまった
翌日、カズキはミナを家に呼んだ
ミナは、笑顔にもなれず、カズキと一言も口を聞かず、目も合わせず、パソコンで仕事を手伝い始めた
終わっても無言で、帰ろうかとさえ思っていた
カズキはミナを後ろから抱き抱え、自分の元へ抱き寄せ、数分の間、後ろから抱き締めたまま「疲れたよ•••」だだ、その一言だけミナに伝えた
こんな風に、カズキが抱き締めたのは初めてだった
今までで1番優しさと弱さが入り混じっていた
ミナは、諦めた
こんな男でも、好きになってしまっていたから•••
気持ちはお前にある
カズキは、前にミナにそう言った
ミナは、その言葉を信じて居たのだった
【止まらない借金地獄】
その後、カズキはミナをいつもと同じように、頻繁に家に呼んでいた
その年の10月、事故の反則金の支払い命令の封書が届いた
罰金25万、ミナはカズキにまた、40万貸したのだった
はっきり言って、戻って来ないかも知れないのに•••
でも、罰金だったから、ミナは何とかしてあげたかったのだった
カズキを助けてあげたかったから•••
年が開けるまで、2人の関係は変わらなかった•••
会えばお互いの愛情を確かめ合い、ミナはカズキの温もりに安心して、カズキに抱き付いて眠りに落ちる
カズキは寝てるミナを、じーっと見つめたり、腕枕して抱き締めてくれたりしていた
そんな幸せも長くは続かないね•••
だって、カズキは鬱が入ってる
精神的に弱い人だから•••
2013年1月
今まで週に2回〜3回会っていた2人
1月は月に3回しか会わなかった
2月も、3月も•••
ミナは寂しくて、でも、寂しいってカズキに言うことは出来なかった•••
3月中旬、カズキがミナに伝えた
『姉貴が離婚するとか言い出して、今、実家に帰って来てるんだよ、だからお前を家に呼ぶことが出来ない』
仕方ないとミナは自分に言い聞かせた
今まで会いすぎだったんだ•••
それから月に1度お泊りデートをして、週に1回、2週に1回、カズキの仕事だけは手伝った
8月を最後に、デートもお泊りもなくなった
有るのは、カズキの仕事の手伝いだけ•••
(私は一体、何のためにこんな事してるの?私はカズキの何なの?)
虚しさだけが残って行った
そんな状態で、この前のMail
正直キツいなぁ•••
カズキは、社会病質者
自分の事だけ考えて、周りの事は気にしない
ミナに借金させて、当たり前のような考え
精神的に弱いから、すぐに、抜け殻のような状態になってしまう
いつ、崩れてもおかしくない関係
だって•••
ミナには旦那も子供も居るから•••
ミナにとってカズキとの関係は
不倫だから
一生側に居られる人間ではない
ミナは心からカズキを愛してる
でも、一緒にはなれない人でもある
2人の関係は、まだ続いてる
もう、辞めよう、終わりにしようと決めたはずなのに•••
例のMailから5日しか経って無いのに、カズキは、ミナを呼び出し、仕事の事、お父さんの事など、話し始めた
そして、ご飯も食べれないから五千円貸してとお願いしてきた
ミナは何も言わず、一万円渡した
『明日、お前が仕事終わったら、会うか?会える時間作れるか?』
『無理しなくていいよ』
『無理はしてない』
ミナの(無理しなくていいよ)は、精一杯の抵抗
会うと好きの気持ちが大きくなるから•••
帰り際、キスを求めるカズキ
舌を絡める深いキス
ミナはカズキに翻弄されてる•••
私は、どこまで落ちるのだろう•••
奈落の底まで落ちるのかも知れない•••
ラジオから、小田和正の【さよなら】の曲が虚しく響いた
あとがき
2人の関係は今も続いてます。
今年の始めに、彼は事故を起こし、留置されて起訴されました。
執行猶予が付いたので、今は帰って来てます。
私も事情聴取取られました。
その時に発覚したのですが、彼は離婚して居なかったと言うこと。
単なる別居でした。
彼はもう何年も前に離婚届けにサインをして、渡して居たそうです。
ですが、彼の母親と奥さんとで話し合い離婚届けは出して居なかったそうです。
ですが、今は離婚の方向で話も進んでいるそうです。
何故、私がこんな事書いたのか?
それは、書くことで過去は過去で清算し、新たに自分の道を見つけようと思ったからです。
私がやってる行為は、決して許される事では無いのも重々承知の上です。
でも、人を好きになる気持も止められる事も出来なかったのも事実です。
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