奥さん公認の不倫その前
あるスレで自分の過去をチョロっと書いたらもっと書きたくなったので、いっそのことここでノンフィクション小説で書いちゃえって思いました
ぼちぼち更新して行く予定です
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朝、身体はダルいけどいつもの時間に目が覚める
一瞬寝ぼけて、何処?と思うけど横に眠る彼を見つけて思い出した
旅行、来てるんだった
龍成の顔をジッと見るとヒゲが伸びている
龍成と初めての朝だ
スマホに手を伸ばして掲示板を見たり、ちょっと書き込んだりするけど中々時間が経たない
起こすのも可愛そうだしと考えてる間に二度寝してしまった
チュッ、と唇に柔らかい物が触れて目が覚めると龍成がのぞき込むように顔を見ていた
「おはよう未来」
え、あ、おはよ、寝てた?
「うん、おはよう」
何時?
「8時半だよ、朝からお風呂入りたいけどご飯も行かないとだよね」
うん
「チェックアウトまでにもう一回出来ないかな」
あ、時間、大丈夫だよ
「え!?」
連泊にしてるから
真由美にアドバイスしてもらったんだけど、ホテルのチェックアウトは大体10時から11時、朝の弱い真由美はいつも間に合わないから1日余分に予約する
少し贅沢だけど、私も朝ゆっくりしたかったから龍成に内緒で日曜日も宿泊の予約をしておいた
「マジで!?じゃあもう一回しよ!」
先にご飯、時間決まってるし
私からもう一度キスをして身体を起こす
簡単に顔を洗って髪を束ねるとレストランに朝食を食べに向かった
「朝から、食べるね」
龍成は小食だね
私は結構朝ごはんはしっかり食べる
「美味しそうに食べるね」
美味しいよ食べる?
ちょっと思いついてフォークを彼の顔の前に差し出した
はい、あーん
本当にいい歳したオバサンが何やってるんだろうと思うけど、ちょっとやり返してやろうと思った
でも龍成はなんのためらいもなくフォークの先に刺さったウィンナーをパクッと口に入れた
「うん、上手い、俺普段は朝食食べないんだけど、旅行とかだと食えるね」
朝食べないと、駄目だよ
「ギリギリまで寝てるから、未来は早起きだもんね」
うん、早く起きるから、お腹減る
朝食を終えて部屋に戻ると露天風呂にお湯を入れながらベッドの上でイチャイチャした
ね、シャワー先に浴びたい
「このままでいいよ」
や、昨日したままだし、すぐに済ますから
彼の腕をすり抜けてシャワーを浴びるために浴室に入った
簡単に身体を流してバスタオルのままベッドに戻るとすぐに彼が抱きしめてくる
ん、龍成、待って
「なに?」
カバンに、オモチャ、あるんだけど、使う?
念の為に持って来たけど、別に使わなくてもいい
ただ龍成は昨日頑張ったから疲れてると思って聞いてみた
「用意いいね、どこ?」
カバンの中の、赤いポーチ
龍成はベッドから降りると私のカバンからポーチを取り出して戻ってきた
そのポーチを受け取って中からオモチャを取り出す
そしてそれを口元に持っていくと彼の顔を見ながらペロッと舐めた
彼の手が胸に伸びて愛撫を始める
キスをしながらオモチャをアソコに擦り付けると入り口がヌルヌルしてくる
「未来、自分で入れて」
身体を起こして脚を開くと割れ目にオモチャを当てて彼を見た
龍成はジッとアソコを見ている
オモチャの先を入れようとしたけど、まだ今日は指を入れてもらってないから解れていなくて少しキツい
んっ、キツ
一番太いカリの部分がクプンと中に潜り込んだ
はぁ
もう一龍成を見ると目が合った
「キツい?」
ん、、ちょっと、でも入る、よ
濡れるのは十分濡れているから先さえ入ってしまえば後はズルズル入っていく
まだ解れていないそこに固い異物が入ってくる感覚に鳥肌が立つ
ふ、あ、奥まで、入った
「未来の中、キツいでしょ」
「そこをいつも指ですると今度は絡みついてくるんだ」
「指に絡みつく感覚がたまらなく気持ちいいんだよ」
龍成は私の胸や顔にキスを降らしながら私の好きな声で囁く
それだけで中に入ったオモチャを感じてアソコが益々濡れた
「動かして」
う、ん
オモチャを持つ手をゆっくりと動かした
クチュっと音がする
もうキツくは感じなくてただ気持ちいい
龍成は乳首を愛撫しながらオモチャがアソコを出入りするのをジッと凝視している
りゅう、せい
キスをして舌を絡めながらも手は止めずに動かした
「気持ちいい?」
うん、いぃ
そっと後ろに倒されてオモチャを持つ手に彼の手が添えられる
「ビチャビチャだよ」
気持ち、いい
今度は彼がオモチャを動かしてくれる
中のいいところを擦り上げるように出し入れされて強過ぎる快感に耐えた
オモチャではイキたくない
や、やだ
「これでイクの嫌なんだよね」
龍成は優しくキスをしてそっと引き抜いてくれた
「ずっと未来の中にいたい」
そっと私の中に入ってきた龍成が私の身体を抱きしめて囁く
その声にドキドキして彼の背中に腕を回した
龍成
キスをしながら少しずつ腰を揺らして奥へと入ってくる
何が違うと言われたら分からないけど、やっぱりゴムがあるのと無いのは違う
激しくされると変わらないけど、ゆっくりの時は凄く気持ちいい
「凄く熱い、未来のここ」
「気持ちいいよ、未来は?」
気持ち、いい
「どこが?」
ここ、、、
そう言って彼の物でいっぱいのアソコを触った
「どこ?」
や、ここ
やっぱり言えない
「未来、可愛い」
「未来のここも」
そう言って彼の物をくわえ込んでいる入り口を指で撫でる
身体を引き起こされて体面座位で下から揺さぶられる
ん、や、あた、る
奥のいい所に当たって頭の芯まで痺れる様に気持ちよくなる
そのままイってしまって龍成に抱きついたまま息を整えた
目を合わせてキスをしながら彼の身体を後ろに倒す
上下逆になってもう一度抱きしめあった
龍成、好き
「愛してる、未来」
今度は私が身体を上下に動かして龍成に気持ちよくなってもらう
もちろん、私だって気持ちいい
「ん、凄く締まる」
き、もち、いい?
「いい、けど出そう」
出して、中に
彼の腕が私の腰を強く掴んだ
乱暴に身体を揺さぶられて大きな声が出る
次の瞬間、龍成は一番奥まで突き入れて射精した
龍成の脚のあいだに入って二人羽織体制でベランダの露天風呂に入りながら昼からの予定を相談する
「1度くらい外でて散歩でもする?」
そうだね、大して何も、無いかもだけど
「天気も大丈夫だし、歩こう」
うん
時間はお昼前、まだそんなにお腹も減ってないから散歩して良さ気な店を探すのもいいかもしれない
そう思っていると後ろから龍成の手が伸びできて指で乳首を触り始めた
や、もう
「こっち向いて」
向きを変えて向かい合うとキスしてくれた
「流石にもう出来ないけど」
「もう一度、ここでイカせたい」
え、やだ
私も昨日から数え切れないくらいイカされてるから、これ以上はキツイ
抵抗するけど本気じゃないし胸への愛撫で既に感じてるから口だけで止めてと言った
「乳首真っ赤だね」
ヒリヒリ、する
「痛い?」
ううん、いい
湯船の縁に座らされて脚を左右に開かれる
身体が柔らかいから180度近く開くけど、そうするとアソコの中まで丸見えになる
「ここもいつもよりちょっと赤いね」
や、見ないで
アソコは凄く濡れるから乳首みたいに痛くなることは無いけど、奥は少し鈍い痛みがある
多分突かれすぎだと思う
「小さいよね」
以前元旦那と不妊の検査に行った時にお医者さんにも「ちょっと狭いね、大丈夫?」と言われながら内診する器具を入れられた
自分のアソコが変だと気付いて色々調べたけど、一言で言うと「小さい」
男の人の物だっていろんな大きさや形があるんだから当然だろうけど、何だかジッと見られるのは嫌だった
「今だから言うけど、初めて見たときちょっとビックリした」
変、だから
割れ目を優しく撫でられて早く中を触って欲しくなる
「変って言えばそうかもしれないけど、入るのかなって」
ん、前の彼も言ってた
中に入りかけてた彼の指がピタリと止まって、あ、しまったと思ったけど遅かった
「前の彼?もやっぱりそう言ったんだ」
もう十年くらい前だよ
最後の彼は何も言わなかったけど初めて見せた時は最後までしてくれなかった
次の時に「今日は大丈夫だから」って言ったのが可笑しくてよく覚えている
「そいつも指、入れた?」
龍成
「何本?」
龍成、そんな事、聞きたいの?
彼の頭を抱き込んでつむじにキスしながら聞いた
聞きたいなら、話すよ
「ごめん」
謝ることない、別に話すの、嫌じゃないし
「聞きたい、もっと未来の事知りたい」
30歳の頃、付き合った人が初めての時「抱いていいの」って聞いてきて
彼を抱きしめたまま巧の事を簡単に話した
「好きだったんだ」
うん、大好きだった
「でも今は俺のだよね」
うん、大好きだよ
龍成?もしかして妬いてるの?だから聞きたいって、聞いたのに
龍成はずっと私の胸に埋めていた顔をあげた
「聞きたいけど、妬ける」
拗ねた子供みたいな顔で言うから笑ってしまった
正直私には『妬ける』という感覚は分からない
しかも過去の事だし、何に妬いているのかも
でもそう言ってジッと私を見る龍成が可愛い
お風呂から出てメイクをする
今更ながらずっとほぼスッピンだったなぁと思う
「化粧したらキレイだけど、化粧しない方が若く見えるね」
え、地味だから嫌だよ
真由美や梨花にも良く言われる
若く見えるとキレイは別物らしい
「俺はどっちも好きだけどな」
眉毛、無くても?
「うん」
龍成は付けまつげを付けるところを真剣に見ていた
「雰囲気かわる」
プラモデル、みたいじゃない?ノリで貼って
以前から思ってる事を口にすると龍成が吹き出した
「プラモデルって!ずっとそんな事思いながら化粧してるの?」
うん、ノリ付けして、塗装して、完成!みたいな
小さい頃弟と良く作っていた
有名な某ロボットのプラモデル
「良く詐欺だなって思う事はあるけどね」
別人だもんね、人によっては
「整形メイクとかテレビでもしてるし」
でも、メイクもその人の一部だよ
髪を簡単にまとめてフロントで観光スポットを聞くと散歩に出かけた
近くに全国区じゃないけどパワースポット的な神社があるらしいから取り敢えずそこに向かう
曇り空だけど晴れて暑いよりは全然いい
龍成と手をつないでプラプラと歩く
歩きながら子供時代の事を少しずつ話した
龍成は3人兄弟だけど全然性格は似ていないらしい
お兄さんは真面目で独身、専門職でひとり暮らし
弟さんはお調子者で要領が良く、マスオさん的な感じで奥さんの実家近くに住んで可愛がってもらってる
「俺は、ご覧の通り」
そう言ってニカッと笑う
その顔を見て、可愛いなぁと思ってしまう自分が少し恥ずかしい
日曜日だからか結構賑わっている
隣県だからと頻繁に来るところではないけど、来てみると案外いい感じだった
神社に着くとお土産やお守りなども売っていて、地元のパワースポットらしく若者もたくさん来ている
「何か、買おう」
色々なお守りがあるけど、わたし達は財布の中に入る小さいお守りをペアで買うことにした
神社の敷地内に池があったからその周りを散歩していると女の子4人グループに声をかけられて写真を頼まれた
彼女のスマホを預かってシャッターを切る
「ありがとうございます!」
あ、これで、大丈夫ですか?
少し緊張しながらスマホを渡すと横から龍成が
「すみません、俺らもお願いします」
と自分のiPhoneを差し出した
彼女たちは快く写真を撮ってくれて
「ご夫婦ですか?」と聞いてきた
「ううん、残念ながら」
龍成がiPhoneを受け取りながら答える
「そうなんですか、恋人同士なんですね」
「そう、今日は初めての旅行なんだ」
まだ学生にも見える彼女たちと龍成のやり取りをドキドキしながら横で聞いた
人見知りだから会話には入れない
お互い手を振って別れると龍成がニヤニヤしながら私を見た
「恋人同士だって」
うん
「うれしい、俺」
恥ずかしかった
「いいじゃん地元じゃないんだし、俺は地元でもずっとこうしてたいけど」
そう言って繋いだ手に力を込める
なんて言っていいか分からなくて彼を見ると
チュッとキスされた
一瞬だったけど、周りに人がいっぱいいるのにキスされてビックリした
や、止めてよ
「だってしたかったから」
人がいるところは嫌
「いいじゃん、みんな気にしてないし、したくなるんだから」
ガマンして
いい歳して本当に恥ずかしいと思う
まだ付き合って半年だから仕方ないのかもしれないけど、中高生じゃないんだからわきまえて欲しい
「分かったガマンする、出来たらね」
そう言って笑うからそれ以上言えなくなった
帰りのお土産屋さんのおばあちゃんにも夫婦と言われて、龍成は上機嫌で同僚へのお土産を買った
変な時間にホテルをチェックアウトして帰りの高速に乗る
結局一晩でしたセックスは5回
多いかは分からないけど私は最高記録だった
サービスエリアでご当地B級グルメを堪能して更に1時間
見慣れた街並みにホッとする
「あー、楽しかったけどあっという間だね」
うん、楽しかったね
「帰りたくない」
言うと思った
「だってまだ8時だよ」
明日仕事でしょ
「未来は?」
昼から
「じゃあちょっとだけ、、、」
うち、よる?
予想はしていたから別にいいけど、あまりに予想通りで笑いそうになる
「うん!」
龍成を降ろす予定だった駅を通り過ぎてマンションに向かう
部屋に入るとすぐに抱きしめられた
「未来」
龍成、ちょっと、休憩しよ、飲み物、入れるから
彼の腕から逃れてキッチンでアイスコーヒーを入れながら彼の顔を見ると彼も私を見ている
その表情が愛しい、と言ってくれていて素直に幸せだと思った
あまり内容のないテレビを付けてゆったりとした時間を過ごした
今回の旅行はすごく楽しくて龍成は
「今度は未来の誕生日に行こう」と言ってくれたけど、こんな関係でそんなに行ってもいいんだろうか
だって、家、は?
「大丈夫、俺、外では何してもいい事になってるし」
「今回だって旅行に行くのは報告したけど、誰となんて言ってない、向こうも聞かない」
「もうずっと前から、お互いに報告しかしない」
「原因は分からないけど、俺かもしれない」
淡々と話をする龍成は全然悲しそうじゃなくて、過去の事を話しているみたいだった
「思い切って未来に声かけて、よかった」
そう言ってキスしてくれる
初めて暁に紹介される前から私の事を知っていたと、付き合うようになってから聞いた
「ずっと外でしてこいって言われても好きじゃない女となんてピンと来なくて、もちろんもう嫁ともする気なくて、風俗は無理だし」
「このまま我慢するしかないのかなと思ってた時、暁さんに連れてってもらった店に未来がいたんだ」
カウンターでたまにおっちゃんと喋りながらご飯を食べる私を何回か見かけたと言う
「美味しそうに食べるのが可愛くて、暁さんに言ったら同級生って言うから驚いた」
それで、俺としてよって、声かけたの?
「暁さんが」
暁?
龍成ははっきりと「しまった」って顔をしたけど聞き逃すわけにはいかない
アイツ、何か吹き込んだな、と直感で察した
暁、なんて言ったの?
観念した龍成は当時の事を順番に話してくれた
初めに暁にレスの事を相談したのは3年程前、なぜ暁だったのかは奴が愛妻家で夫婦仲が良かったし、何となく信用できそうだと思ったから
その辺は悔しいけど分かる気がする
奴は昔からリーダーシップがあってみんなから信頼される
「俺んとこ、妊娠してから全然なんですよ、もう2年ですよ」
と相談してから夫婦での話し合い、どうしてそうなったのかなどをずっと相談してきて、離婚に気持ちが向いたときには実は奴が同席した事もあるという
「どうして調停しない」と奴に聞かれた時に「一度は好きになって結婚した相手に無理矢理なことはしたくない」と答えた龍成に奴は「じゃあ本当に外で誰か見つけろ」と言った
その時には智恵ちゃんにも龍成夫婦を合わせて智恵ちゃんも「あの奥さんはやり直す気ないように思う」と同感だった
そうしている内におっちゃんの店で私を見つけて龍成は彼女がいい、と直感で思ったと言う
暁が私に「よう未来」とか挨拶するけど、私が素っ気ないから顔見知りの常連さんかと思っていた
同級生と聞いて驚いたと言う
私を自分より年下と思っていたかららしい
同級生なら不倫相手なんて反対するだろうと思いながら暁に打ち明けると意外な答えが返ってきた
「確かにアイツなら結婚願望もないし、お前アイツのタイプだと思う」
「でもな、アイツは俺の大切なツレだから、やるからには大事に出来るか」
「アイツは結婚を望まない、だけどただの性欲処理なら俺は許さない」
「暁さん、俺ね」
本当にもう嫁とは無理だと思うのに離婚も出来ない偽善者で、風俗も嫌だし、だからってどうやって見つけるんだって思った
普通の彼女ならともかく不倫相手なんて
何度ももう男としての自分は諦めようとしたけど、同僚に誘われて合コン行ったら、結構それでもって女もいたりして
お持ち帰り出来そうだったんだけど、やっぱりそれも出来なくて
もうこのまま家族のために金稼ぐだけの人生かなって思った時に未来さん見付けた
暁さんの同級生って聞いても諦められなくて、ダメ元で相談した
彼女と、したいんだよね、誰でもいい訳じゃなくて
「じゃあアドバイスしてやる」
黙って聞いていた暁は私についていくつかの忠告をした
アイツはもう恋愛は面倒くさいと思っているから、あんまり重い事は言うな
案外頑固だから不倫なんてはじめは相手にしない
嫁が許してるという事を信じるまではいくらお前を気に入っても関係しないだろう
でもアイツも本当は相手を欲しがっている
智恵が言ってたから間違いないと思う
でも無理そうならスッパリ諦めろ、いいな
「恋愛は面倒くさいのに、相手が欲しいって?」
龍成は疑問を口にした
アイツもお前と同じらしい
身体は求めるけど誰でもいい訳じゃない
誰かと付き合ってセックスするのは簡単だけど、結婚を意識されるのが怖い、面倒くさい
俺と智恵が知る限り、アイツもお前と同じくらい一人でいる
アイツが身体だけでいいと思えたら、お前とすると思う
「だから未来にはずっと俺としよう、俺としてよって誘った」
龍成の話を聞きながら当時の事を思い出す
初めて奴に、コイツ嫁に相手してもらえないから彼女探してる、と後輩として紹介された
それを聞いて、可愛い顔してるのにね、と思った
「だから俺としない?」と言われて、いや、それって不倫でしょと本気にしなかった
暁にも言われて、バツイチの欲求不満女だと思ってるのかと腹を立てた
智恵ちゃんが事情を説明してくれたけど、そんな奥さんがいるなんてどうしても信じられなかった
でも好みの子から「気に入っている、可愛い」と言われて胸がザワついた
電話番号とメアドを交換して、だんだん我慢するのが辛くなってきた
そうしてとうとう奥さんに確認して、その日の夜に初めて龍成とセックスをした
奴の助言が良かったのかは分からないけど、始めに好きだとか言われたら彼に近づかなかったかもとは思う
奥さんに確認しようと思ったのも、龍成とならお互いの欲求だけを満たせるかもと思ったからだし
最初は龍成の事を好きとかは、なかった
年下の好みの子とタダでセックスできてラッキーだなとか、今まで断ってて損したなくらいの気持ちしかなかった
今、龍成が大好きな自分をあの時の自分が見たらビックリするだろう
以前も今も変わらないのは、あの時龍成を諦めなくてよかった、と思う気持ち
セフレにしろ不倫にしろあの時、龍成を受け入れて本当によかった
本当にそう思ったから、彼にもそう伝えた
龍成と、してよかった
言ってから、もっといい言い方なかったのかなと思ったけど仕方ない
本当の気持ちだから
でも龍成は笑ったりしないでそっと抱きしめてくれた
「好きだよ、初めて会った時の何倍も」
龍成
何度もキスを繰り返した
龍成、もう身体だけでいい、って思えない
「俺は初めから思ってないよ」
「でも抱いたら病みつきになったのも本当だけど」
私も、龍成とするの大好き
旅行先であれ程愛し合ったのに、またお互いを求めてしまう
服も脱がずにパンツだけ脱ぐと彼の上に跨った
愛撫もなしに彼を迎え入れるのは少しキツいけど、先さえ入ればすぐに濡れて滑りが良くなるから、脚を大きく開いてアソコの入り口も指で広げる
ん、ふぅ
「未来、大丈夫?」
う、ん
クプッと一番太いところが中に入ってホッとする
小刻みに腰を動かして少しずつ飲み込んでいった
「ん、キツイ」
全部入った、よ
スカートのファスナーを下げて頭の方から脱いだ
Tシャツの中に龍成の手が潜り込んできてブラのホックをはずす
龍成
キスをして胸も愛撫してもらいながらゆっくりと動く
全部気持ちいいからすぐに濡れて滑りも良くなった
龍成もズボンとパンツを脱いで繋がったまま立ち上がる
「捕まってて」
そのままベッドの方まで移動した
ベッドの横で片脚だけ下ろされて立ったまま何度も突かれる
や、脚、もう
泣きが入ったところでベッドに寝かせてくれたけど今度は脚を180度開かれて身体を折り曲げられた
龍成はこの体制だと中まで良く見えるとお気に入りだ
私も奥に当たって気持ちいいし龍成の物が出たり入ったりしてるのが良く見えるから好きなんだけど今日は痛い
こんな事初めてだけど多分昨日からやり過ぎたんだと思う
奥を突かれる度にズキッと鈍い痛みが走る
や、龍成、痛い
彼の胸を手で押しながら伝えた
「え!?」
龍成は動きを止めて私の脚を持つ手を放した
「どうしたの、大丈夫?どこ痛い?脚?」
中、奥当たったら、痛い
「あ、ごめん、止める?」
止めるのは、ヤダ
「大丈夫?」
う、ゆっくり、して
自分でも止めればいいのにとも思うけど、彼の物が抜けてしまうのが嫌だった
「分かった」
龍成はキスをすると正常位でゆっくりとした動きに変えてくれた
「痛くない?」
うん、いぃ
顔中にキスされて乳首を愛撫してもらう
そうしてゆっくりと絶頂に達した
私の中で龍成の物も弾ける
しばらく抜かずにそのまま抱き合っていた
「俺、未来とだったら何回でも出来ると思ったけど、限界かも」
龍成が満足そうに笑う
私、痛くなるまでしたの、初めてだ
そう言うと龍成は私の顔をじっと見てキツく抱きしめてくれた
「加減出来なくてごめんな」
え、大丈夫だよ
「大切にするから」
もう十分、してもらってるよ
「もっとする」
もう一度抱きしめられてそっと彼の物が引き抜かれる
日付が変わる前に何とか彼を車に乗せて実家まで送った
次の日出勤して事務所と更衣室にお土産のお菓子を配って恵子ちゃんには別にもう一つ渡した
「彼氏と行ったんだよね」とニヤニヤしながら聞いてくる
まあ、ね、楽しかったよ
「彼氏、見せて」
一瞬、えー、と思ったけどまぁ隠すことも無いかと女の子たちに撮ってもらった写メを見せる
「お、いかにも未来が好きそうなタイプ」
そうかな、でも可愛いよ
私は友人に彼の事をを話すとき謙遜とか出来なくていつもそれで「惚気けてる」と言われてしまう
でも可愛いと思っているものを否定は出来ない
「なんか、誰かに似てるね」
ドキッとした
まさかの知り合い?
「あ、あの人、生田、、、」
生田斗真?
「それそれ、今映画の番宣とかで見る、似てる」
本人も、たまに言われるって
「いいな、お似合いじゃん」
え、そうかな
素直に照れた
その後も龍成とは毎日メールや電話をして時間が会えばご飯やホテルに行って過ごしている
ちゃんと言ったら嫌な顔もせずにゴムも付けてくれて安心した
私が言った事がきっかけで龍成が奥さんに「離婚する」と電話をかけて慌てたこともあったけど、とりあえずは円満に不倫ライフを満喫出来ている
奥さんが離婚を望んでいない限り、離婚して欲しくない
わたし達の関係はその条件の元で成り立っているから
そして6月17日久しぶりに龍成が代休を取ったから朝から会うことになった
でも生理だ
龍成から代休の話を聞いて、でもあの日だから出来ないよ、止めとく?と言ったら
「え?出来ないのと会うのは関係ないでしょ」
と言われた
なんとなく胸がホワッとした
龍成に会う日と前日は連休だったから火曜日はジムと教室に行くことにする
ジムに行くと例の男の人がいて、また話しかけてきた
「今日は早いですね、お休みですか?」
はい、休みです
なんであんたはこんなに頻繁にどんな時間でもいるの?
ちょっと警戒するけど、単に身体を動かすのが好きな人なのかも知れない
他のおば様やおじ様方ともフレンドリーに話してるみたいだし、気にしすぎかな
「このあと、良かったら何か旨いものでも行きませんか?」
せっかく気のせいだと思おうとしてたのに、ガッツリ誘われた
え、と、どうして、ですか
どうしよう、と思いながらも意図を聞いてみる
「みんなで楽しく」という答えを期待した
「以前から素敵だなと見ていたので」
ああ、気のせいじゃなかったんだ
多分告白してくれる方も勇気を出してくれてると思う
でもそれが分かるから断るのにも精神力がいる
だから出来るなら私の態度や雰囲気で察して欲しかった
いえ、私は、すみません
「どなたか、おられるんですか」
はい、すみません
「でも結婚してる訳ではないんでしょう、食事だけでも、駄目でしょうか」
え、嫌です
何なんだろう、しつこい
一見身体も鍛えられていて爽やかな中年さんだけど、私には気持ち悪い馴れ馴れしい人でしかない
「嫌ですか、じゃあ仕方ありませんね、残念です」
はっきり言い過ぎたかなと思ったけど、何とか納得してくれたようだった
一気に疲れてシャワーへ向かった
その後、教室にも行ったけど、ジムの事がダメージだったのか、受け身の時に右手首を捻ってしまった
大したことはないんだけど違和感がある
今日は散々だなとおっちゃんのみせで愚痴をこぼした
「まぁそんな日もあるよ、それに告白って嬉しくないの」
全然、好みじゃないし、断るの気を使うし
おっちゃんは商売だから何も言わないけど、多分私と龍成が付き合ってるのに気付いている
何度か2人で来てるし客商売だからそのへんは敏感だろう
家に帰って龍成にメールを返すと電話がかかってきた
「明日どうしようか」
映画は、昼からでいいけど
「じゃあ用意できたら部屋行っていい?」
うん、お昼食べて行こうか
「オッケー、楽しみだな」
じゃあ明日ね
電話を切って冷蔵庫の中を確認する
お昼、お好み焼きでも作ろうかな
外食する時やホテル代は殆ど龍成が出してくれてるけど、そんなにお小遣いあるわけじゃないだろうから部屋に来た時くらいはいいかなと思う
でもそう思うようになったのも最近の事だ
彼を好きだと自覚する前は彼の食事を作るなんて絶対にないと思っていた
だって人様の旦那だし
どうせ何してたって不倫って言われるんだから、やりたいようにしようと開き直って彼を部屋に入れてから彼に対して素直に好きだと言えるようになった
やっぱり難しく考えるのは向いてないから、思ったとおりに行動する方が上手くいくのかもしれない
明日用にキャベツを刻んで、豚肉を冷凍室から冷蔵室に移す
今日の事はどうでも良くなっていた
龍成は代休の事を奥さんに内緒にしているから来るとしたら9時までには来るだろう
私も早起きだから問題ないけど、1日何して過ごせばいいんだろう
セックスをする時間が3.4時間だとしてその時間を他の事で埋めなくてはいけない
今まで彼氏と1日いる時はどうしていたのか思い出せない
遊園地やテーマパークに行ったりも良かったのかもしれないけど、この前旅行に行ったばかりだし龍成は言わないけどやっぱり金銭的な事も気になる
龍成が来たら相談すればいいかな、どうせ時間は沢山あるし
予想通り9時前に電話が鳴った
来客用の駐車場が空いているとの事なのでそこに止めてもらって下まで迎えに行った
車のフロントガラスにうちの部屋番号を書いたプレートを置いて2人でマンションのエレベーターに乗る
「おはよう」
おはよう
挨拶をしてキスもする
龍成は手に珈琲店の紙袋を持っていた
「コーヒーとパン買ってきた、朝ごはんは?」
食べた、けど、それも食べる
部屋で龍成が持ってきてくれたサンドイッチとコーヒーを飲みながら朝のニュース番組を見るともなしに見た
「この前この部屋に来た時」
決して責める風ではないけれど、この前不倫は良くないから、と離れた方がいいと言ってしまった話になった
ごめんね、離婚して欲しいなんて、思ってないのに
ちょっと弱気になってしまった
でももう迷ったりしない
どちらかが必要ないと思う時が来るまで、このままでいたいと伝えた
「未来に離れると言われて辛かった、勝手だけど」
「俺ら夫婦の事に巻き込んでごめん」
龍成はそう言って抱きしめてくれる
でも、彼夫婦が上手くいっていたり彼が独身だったら、多分今の関係にはなっていない
だから巻き込まれたとかじゃない
私が選んだんだから、悪いのはやっぱり私だと思う
そう伝えたくて、上手くは言えないけど彼を抱きしめた
それから龍成が卒アルを見たいと言い出す
から何の罰ゲームかと拒否したけど、あんまり可愛くお願いするから結局降参した
まだマシかなと高校のアルバムを渡す
龍成はアルバムを捲りながら真由美を見つけて
「真由美さん、すっごい可愛い」と喜んだ
「未来さん、変わってない、すぐ分かるよ」
そんな訳ないでしょ、20年以上前だよ
「そりゃあ今高校生には見えないけど、雰囲気?とか変わってない」
まあ、同じ人間だからね
「彼氏とかいた?」
いたけど、そこには載ってない
「別の学校?」
やめた、遠くに引っ越した
そうして呆気なくお別れになった
大人の事情で離れ離れになって何日も泣いて過ごしたけど、それも運命だったんだと思う
龍成は黙ってしまった私にそれ以上何も言わずにページを捲った
体育祭や文化祭、高校生活は凄く楽しかった事や家を出たくてお金を貯めていたことなんかを話す
そうだ、奇跡の1枚を見せてあげる
他の彼には見せた事無いけど、龍成は結婚してる人だからいいかなと何となく見せたくなって、クローゼットの扉の裏からウェディングドレス姿の自分を取り出した
写真を見た龍成はジッとそれに見入っている
見たくなかったかな、と思った時
「すっごい綺麗、てか可愛い、結婚式の時の?」
式はしてない、写真だけ
「何歳の時?」
20歳、もう19年も前だね
「俺、まだ15くらい?高1?」
そう考えると、凄いね
龍成は5月、私は10月生まれだから4歳半の違いがある
今は共にギリギリ30代だけど、15と20の違いは大きく感じた
「元旦那さんの、お嫁さん、か」
その時は、そうだね
「羨ましい、こんな可愛い嫁さん」
結構可愛いでしょ
「こんな可愛い嫁さん貰って、元旦那DVしたの?」
DV?
一瞬、何のことかと思ったけど、龍成は暁から離婚理由は多分そうだと聞いたんだろう
智恵ちゃんが性的な事を説明していないから奴はそう思ってると以前聞いたことを思い出した
DV、じゃ無かったと、思う
そう、別に苦痛は与えられていない
でも龍成に何があったかは話せなかった
「俺だったらすっごい大事にするのに」
明るくそう言ってくれたからそれ以上考えなくて済んだ
高校生なのに?
「俺らは今、会えたからいいんだよな」
うん、私もそう思うよ
本当にそう思う
不倫だけど、だからこそ出会えたんだし
その後龍成はウェディングドレスの私を何度も「可愛い」と言ってiPhoneで写メを撮った
今までの事も全部私の一部だと受け止めてくれる彼が愛おしい
私も彼の全てを受け入れようと改めて思う
お好み焼き、食べる?
お昼が近付いてきて龍成に聞いた
「あるの?」
作る、豚玉
「作ってくれるの?チンじゃなくて」
冷凍の、美味しいよね、買ってくる?
「じゃなくて、今作るの?」
うん、食べる?
「食べる!」
ニカッと笑って頷く彼に頷き返してホットプレートを取り出した
「この写真どうして飾らないの?」
え、ナルシストみたいで、嫌だ
笑いながら2人でお好み焼きを焼く
「幸せだな」
私が思っていた事が彼の声で聞こえてビックリした
龍成は凄く優しい目で私を見ている
「未来、好きだ」
龍成
触れるだけのキスをする
お好み焼きは結構適当だったけど、お好み焼き粉とソースの力で上出来だった
部屋着から着替えて用意をすると言うと、龍成も家からはワイシャツとスラックスで来ていたので着がえるとズボンを脱いだ
ふと龍成の物が見たくなってパンツの上からそっと触れた
「どうしたの」
挨拶したい
「はは、何それ」
そう言いながらもパンツの中から取り出してくれる
ふにゃふにゃかと思ったけど、ちょっとだけ硬くなっていて、可愛いと思いながら先っぽにチュッとキスをした
ピクっと動いてムクムクとまた硬くなっていく
龍成を見上げると恥ずかしそうな、バツの悪そうな顔をしていた
照れているらしい
「もういい?」
龍成、口でしたら、駄目かな
目の前の彼の物はもう完全に硬くなっている
彼の返事を待たずにそれを口の中に招き入れた
立ったままの彼の前に膝立ちになって彼の物を頬張る
「未来」
私の頭を撫でながら彼が私の名前を呼ぶ
彼の物をくわえたまま目線だけで彼の顔を見た
「気持ちいい、あったかい」
途中でソファに座ってもらって脚の間に顔を埋める
10分ほどご奉仕して彼が口の中に熱を放った
「はぁ、、、大丈夫?」
うん、用意するね
龍成が「それがいい」と言ったワンピースを着て少しだけ化粧を直すと彼の車で映画館の入っているショッピングモールへ向かった
映画の時間は調べていたからちょうどいい感じの時間に付いて二人分のチケットを買う
本当は7月に観たい洋画が何本かすると思うんだけど、それを言ったら「また7月も来ればいいじゃん」と言ってくれたから、絶対ね、と約束をした
映画は邦画の割には良かったけど、ラストがちょっと予想通りだった
本物の生田斗真くんは暗い役で龍成みたいに笑ったりしないのが残念だったけど、雨のシーンで髪をかき上げた時、あ、似てる、と思った
この映画に決める前に、似てるって言われたことある?と聞いてみたらやっぱりたまに言われるらしい
ラストあたりで龍成のとなりの空席の更にとなり、一人の女の人が泣いているのを見つけてしまった
スクリーンを見ずに彼の顔を見ていたから見えたんだけど、それからはその彼女が気になって仕方がなかった
確かに悲しい最後だけど、泣くほどのものかな
そんなことを思っている間にテロップが流れて周りが明るくなった
似てたね
「映画の感想がそれって可笑しくない?」
偽物はニカッと笑った
ロビーに出てドリンクのゴミを捨ててショッピングモールをプラプラ歩くとゲームコーナーがあった
学校帰りと思われる学生たちが沢山いる
どこの制服かは知らないけど最近は可愛い制服が多いと思う
「プリクラ撮ろう」
え!?
龍成がいきなりな事を言い出してビックリするけど本気みたいだ
恥ずかしく、ない?
「でも最近のって凄いらしいし、同僚とかも撮ってるよ」
勢いに負けて何台もあるプリ機の中の一つに入った
撮影は何とか出来たものの、落書きやらダウンロードやらがさっぱり分からない
思い切って近くにいた三人連れの女子高生に声をかけた
彼女たちは優しくて色々教えてくれるけど、私には無理そうだったから代わりにしてもらえないか頼んだ
「え、全然いいですよー!日付とかもいれる?」
図々しいかなとも思ったけど、気持ちよく引き受けて楽しそうにプリクラを可愛くしてくれた
私は極度の人見知りだけど、なぜか高校生位までは比較的話せる
友人の子供達もいるし、警戒しないからかもしれない
携帯に2枚ダウンロード出来ると言うのでそれもついでにやってもらった
ありがとう!助かった!
「いえーどうせ暇だし」
何かお礼したいなと思って周りを見渡すとゲームコーナーの前に某アイスクリーム屋さんを発見した
アイス大丈夫?時間ある?
はじめは遠慮してたけど、こっちも気が済まないからとアイスを奢らせてもらった
お互いバイバイと手を振って彼女たちはゲームコーナーに戻っていった
私達は、どうしようかな
龍成はダウンロードしたプリクラを見ながらニヤニヤしている
「俺、カッコ良くない?」
うん、女子高生たちも言ってたよ
落書きをしながら3人で「彼氏さんカッコイイ!」と言ってくれていた
「ウエディングドレスの未来は俺のじゃないけど、これは俺のだからね」
そう言われてなぜプリクラを撮りたがったのか少しだけ理解した
待ち受けにしたいと言うのを何とか思いとどまらせてこれからどうするのか尋ねる
「とりあえずワイシャツみたい」
ショッピングモールに入っているワイシャツ専門店で3枚ワイシャツを見立てて購入する
龍成は夏でも長袖派らしい
ワイシャツ、いつもクリーニング?
ふと、思い付いて聞いてみた
私はちいちゃんがクリーニング店でパートしているからずっとそこに出している
スーツとかはいいけど、ブラウスなんかは「家で洗いなよ」とちいちゃんに言われるけど、アイロンが面倒くさい
売り上げになるんだから、洗ってくれたらいいじゃんと言い返す
「そう、自分で持って行って入れ替えに取ってくる感じ」
ちいちゃんが最近は男の人も自分で持ってくる人が多いと言っていた
「そろそろ俺、行きたい所あるんだけど」
さっきから時計を見ているなと思っていたら、そういう事か
いいけど、何処?
「レストラン、予約したんだ」
え?本当?
「ボーナス、出たから」
ええ!いいの?
龍成の会社は大体10日から15日のあいだにボーナスが出る
夏はプラス決算賞与というものも出るらしい
それはずっと奥さんに内緒でヘソクリにしていると教えてくれた
前から思っていた事があった
龍成はお小遣い制でそんなにたくさん貰ってないと付き合う前に言っていた
だからホテル代や食事代、旅行の費用とかはどうしているんだろうと不思議だったけどそういう事だったのか
でも、そんな事して、家大丈夫なの?
「別に、付き合ってる頃から代休と一緒で教えてないし、そんなに全部言ったら自由に使える時間も金もなくなるじゃん」
そんなものなのか?と思ったけど、現に奥さんは専業主婦で子供も養っているなら問題ないのかも知れない
中には旦那がお金の管理をして奥さんには生活費だけ渡す家もあるんだから、それぞれでいいんだろう
同僚に教えて貰ったというレストランはコース料理が出てくるけど、別に正装じゃなくても大丈夫なカジュアルなフレンチだった
田舎者なので食前酒やコースの選び方なんて分からない
いつも同伴者に丸投げする
龍成が決めてくれたワインで乾杯して、何に?と聞いた
「んー、特にないけど、こんな時じゃないとご馳走出来ないし」
と笑う
前菜からお肉料理までとても美味しかった
「サラダ食べてたね」
出されたら、食べるよ
美味しかった、ありがとう
そう言うと私の好きな顔でどういたしまして、と笑った
その後ゴソゴソとカバンを探る彼に、禁煙ですよと言おうとしたら何かの包みが出てきた
「これ」
なんだか変な顔でその包みを私に差し出す
もしかして照れてる時の顔だ
くれるの?
確認して開けてみると某ブランドのネックレスが入っていた
シンプルなデザインだけど可愛い
あれ、と思って龍成の胸元を見ると同じ物が光っている
もしかして、それ?
「そう、気付いた?お揃い!」
そう言って彼はイタズラが成功した子供みたいにニカッと笑う
いいの?貰って
「もちろん」
付けていたネックレスを外してバックに入れると貰ったばかりの物に付け替えた
可愛い、でも高いんじゃないの
「大丈夫、それにいつもはパチスロで使うだけなんだから、こっちの方が全然有意義だよ」
ありがとう、嬉しい
胸元には彼と同じネックレスが光っている
なんだか恥ずかしい
はじめにワインを1杯だけ飲んでしまったから飲酒運転になる
なるべくゆっくりと話しながらデザートを食べた
パチスロ、面白い?
「まあ、面白いかな、でも最近はそんなに行ってない」
そうなの?
「夜、暇な日と土曜日くらいだし、あんまり行きたいと思わないんだよね」
ふぅん、そんなものなんだ
「今度一度行ってみる?」
え、でも何万も負けたりするんでしょ?会社の人言ってた
「普通のはね、でもコイン安く借りれるのもあるよ、ゲームみたいだし未来好きだと思うけど」
興味はあるんだ、真由美と行ったパチンコも、面白かったし
コインは普通千円で50枚、1枚20円計算なんだけど、1枚2円でも遊べるところがあるらしい
それなら一万円分が千円で遊べる計算になるし、ゲーセン感覚でいいかもと思った
じゃあ次、出来ない時に行こうか
小さい声で約束した
マンションの前まで送ってもらってバイバイと手を振る
車が角を曲がるのを見送って部屋へ戻った
お風呂に入って携帯を見るともう龍成からメールが届いている
お休みとだけ返してベッドに入った
突然のプレゼントはとても嬉しかったけど、記念日でもなんでもない
臨時収入があったからと私の事を思って買いに行ってくれたのだろうか
私も今度寸志が出るからご飯でもご馳走しよう
そう思いながら気が付いたら朝になっていた
出勤して休憩時間に携帯を見ると相変わらず龍成からのメールが溜まっている
シフトを確認して月曜日の夜ならと返事を返すとすぐに返信が来た
「了解、早く終われるように仕事頑張る!」
今もがんばれよ、と思いながら返信はしなかった
私は最近仕事が暇だから、みんなで交代で早く上がったりして調整している
早く帰れるのは嬉しいけど来月のお給料は寂しい感じになるだろう
おっちゃんの店に行くのを減らしてなるべく自炊しよう
フリーターの辛いところだけど、今更この歳で正社員も面倒くさい
家賃もないし貯金もしていないから贅沢しなければ今の収入でも問題ない
そういえば最近曾祖父から相続した保険の配当金や据え置き金の事で保険会社から連絡があったけど、さっぱり分からない
銀行からも資産運用とか言われるけど、預けてる限り減ることは無いんだからほっといてくれればいいのにと思う
弟の分は母が受取人のままだから母が断ったらしいけど、このまま母が亡くなったらどうなるんだろう
月曜日、生理も終わって無事ホテルで思う存分セックスした
とりあえず1回目はすぐに終わってしまったけど、抜かずに2回目に突入する
ピルを飲んでからいちいちゴムを付け替えなくていいのが快適だ
2回の射精で3回イかせてもらって満足だけど龍成は身体を抱きしめたまま放してくれない
シャワーかトイレで中に残っている彼の体液を出したいけど、何となく言い出しにくい
龍成、トイレ
限界が来たから何とか解放してもらって早足でトイレに向かった
便座に腰掛けると下腹に力を入れて処理をする
そっと部屋に戻ると龍成が冷蔵庫からスポーツ飲料を取り出して飲んでいた
「飲む?」
差し出してくれたペットボトルを受け取って喉に流し込む
「もうちょっと、居たい」
明日、早番なんだ
「もうちょっとだけ」
そう言ってまたベッドに引き込まれて抱きしめられる
「もう一回だけ」
え、だから、、、
朝は早起きだけど寝不足なのは厳しい
キスをされてしたい気持ち半分、明日の事を考えて体力を残しておきたい気持ち半分だったけど龍成はそれを察してくれたのか
「じゃあこうしてるだけでいいから」
と言ってずっと私を抱きしめていた
私の身体には元気な彼の物が当たっていて少し可哀想かなと思ったけど、せっかく私の事を気遣ってくれているんだからと気付かないふりをした
結局はキスだけを何度も繰り返して帰るのは遅くなってしまうんだけど自業自得だから仕方ない
次の日は寝不足のまま仕事に向かった
次の日早番だったから3時に上がれた
帰り恵子ちゃんに会って軽く雑談をする
「これから帰るの?」
ジム行こうか、迷ってるんだけど、、、
この前、以前から景子ちゃんにも話していた男性にとうとう誘われたことを話す
何だか、行く気にならなくてね、、、
「あんたが気にする必要ないでしょ、ずっと行かないの?会費勿体無いよ」
そうだよね
でもただでさえ人見知りなのに本当に気になるし会いたくない
車を運転中も迷ってたけどジムはやめてスーパーに向かう事にした
お肉やビールを買い込んで部屋で下ごしらえをする
お弁当用は小分けして冷凍した
教室も行くのがダルくなって来て、おっちゃんのところへ行こうと先にシャワーを浴びた
出てくると龍成からメールと真由美からラインが来ていた
龍成のメールはいつも通り中身の無いメールだったので、仕事はもう終わったよ、とだけ返す
真由美のラインには今晩ヒマ?とある
何か面倒くさいから、おっちゃんのとこ行こうと思ってた
下着を付けてスウェットのワンピースを着たら返信が来た
「1人?私も行っていい?」
1人、先に行って待ってる
何だか脱力モードだったけど、真由美と飲めると思ったら浮上してきた
眉毛を書いてメガネをかけると部屋の床が気になってお掃除ロボのスイッチを入れる
早出の時は近所迷惑だから朝からは掃除できない
ロボが頑張るのを確認してから家を出た
昼は暑かったけど、夕方になると風が気持ちいい
テクテク歩いて店に向かった
真由美の話はスタッフさんが親戚の不幸で地元に帰るので2週間ほど店を手伝って欲しいとの事だった
以前にも何度かある事だし今は仕事が閑散期でシフトも少ないから空いている時間で引き受ける事にする
お客様にネイルは、しなくていいんだよね
「うん、いつも通りスクールの初級見てもらったり、道具の手入れしてくれれば」
なら、いいよ
「あんたも上級取ってるんだから、本格的にすればいいのに」
イヤだよ、取ってから2年くらい、自分の爪しかしてないんだから
正直、こういう資格は形だけで後は経験がものをいうと思っている
試験の時はペーパーテストの勉強もジェルの練習も真剣にしてたけど、もう殆ど覚えてない
美容師さんでもブランクが長いと腕が鈍るのと同じだ
でも筆の手入れや器具の洗浄、初級さんの指導くらいなら問題ない
シフトを確認して行ける日を連絡すると約束した
こっちも、お願いあるんだけど、、、
真由美は元々友好関係が広くて各関係に顔が聞くけど社長になってからは更に広がっている
保険と定期預金のことで相談できる人を紹介して欲しいと頼むとファイナンシャルプランナー(忘れました、間違ってたらすみません)で損害保険の代理店をしてる人に連絡してくれた
電話で簡単に説明してくれてアポまで取ってもらう
「とりあえず保険証券と通帳用意しておいてって」
分かった、ありがとう
「あんた1人で大丈夫?私も一緒に聞こうか?」
真由美は私の棚ぼた財産を全て把握しているから、喜んでお願いすることにした
とりあえず週末から空いている時間でスクールがある時間、真由美のお店を手伝う事になった
私が行く所は1階がサロンで2回がスクールをしている
私も以前そこに通って資格を取った
父方の叔父さんが亡くなって父が既に他界していた為、少しの遺産を相続した
その叔父さんがどうして遺言書に父の名前を書いていたのかも一切知らない、顔も見た事がない人からの遺産相続
その人は生涯独身で自分の寿命を知った時、財産を現金化して遺言書を制作した
自分の兄弟たちとその息子の父、父の親は早くに亡くなったと聞いているからその代わりにと思ったのかも知れない
父が小さい頃可愛がってもらっていた人だと、相続の時に初めて聞いた
父には弟がいるけど父親が違う
だから弟さんとその叔父さんは他人だ
父の母親が再婚して、その叔父さんと会うことも無くなった
全部父が生前母に話していた話だけど、父はその叔父さんをお父さんのように思っていたらしい
だから今の父方の親戚は父の血縁ではない
私はそれまで父が長男なのに養子で父方と親戚付き合いが無いことを少しだけ不思議に思っていたけど5年前、突然現れた弁護士さんと母からこの話を聞いて納得した
叔父さんが亡くなったのは父が亡くなった1ヶ月後で、叔父さんもその時には父の不幸を知れる状態ではなかった
私と弟はドラマの話でも聞いているみたいに母の話を聞いた
でも実際、相続はとても有難かった
弟はちょうど家族が増えたところだったので、実家の横に家を建てたし、私はローンが無くなって生活に余裕が出来た
マンションのローンが無くなって軽自動車を購入した私に「うちで資格取りなよ」と真由美が勧めてきた
初めは邪魔くさいと断ったけど、女が1人で生きていくには資格はひとつでもあったほうがいい、と説得された
それに元々ポスター描きやプラモデル作りが好きな私には向いていると言われて、ちょっと興味も出てきたのでスクールに行ってみることにした
始めてみると確かに楽しい
ペーパーテストの勉強はイヤイヤしていたが、ネイルは本当に向いているかもと思った
スカルプや長さ出しはそれ程だったけど、デザインはかなり面白い
ペーパーテストで1回落ちたけど、何とかジェルの上級まで取ることが出来た
真由美にはお店で働けと言われたけど、今の仕事は好きだし恩もある
何より他の従業員がやりにくいだろう
もし路頭に迷ったらお願いします、と丁重にお断りした
自分が生徒の時は分からなかったけど、スクールの生徒さんを見ていると色々なタイプがいる
器用で初めからある程度出来てしまう人、不器用だけど物作りが好きで一生懸命な人、工程は出来てるんだけど残念ながら色彩のセンスがイマイチな人
まぁセンスに関しては好みというものがあるから、他のスタッフにも見てもらってからアドバイスをする
どんな人でも技術を身につければ取れる資格だと思うけど、実際にお客が取れる人は見ていて分かると真由美は言う
彼女も初めは普通のネイリストだった
そこから自分の店を持って会社にして今に至る
経営者としての才能は凄いと素直に尊敬している
いつも通り龍成からは1日何通もメールが届く
休み時間にこの掲示板を覗くついでにメールを返すこともある
真由美の店を手伝うから2週間ほど時間が取れないと知らせた
拗ねるかな、と思っていたけど帰ってきたメールには
「大変だね、身体壊さないでね」
「もし少しでも会える時間あったら連絡欲しいな」
だった
何となく嬉しくなって、じゃあ時間が合ったらおっちゃんの所でご飯食べようか、と返した
本職も真由美の店もサービス業だから週末が忙しい
金曜の昼から月曜日の夜までかなりのハードスケジュールになる
金曜日の朝週末のためにトンカレーを作った
若い頃と違って寝ても疲れが取れなくて、徐々に蓄積されていく
火曜日の休みは午前中、スクールに行くだけだから昼からはゆっくりしよう、教室はサボる事に決めていた
確か龍成も火曜日はフットサルの練習日だ
一瞬迷ったけど、火曜日なら外食出来るとメールした
「じゃあ、俺も行く、おっちゃんの店?」
うん、飲めるし、でも龍成練習じゃないの?
「サボる!最近真面目に言ってたから大丈夫!」
じゃあ、現地集合ね、無理しなくていいよ
そう言いつつ、一緒にご飯食べられるのは嬉しい
幸いにも本業の方が閑散期なので思った程のダメージもなく週末の激務をおえた
来週末で手伝いも終わるし、次の生理までにはセックスも出来るだろう
仕事中や他のことをしている時は何とも思わないけど、こうしてメールすると流石に彼を思い出してしまう
少し、会いたくなった
火曜日午前中だけ手伝って帰ろうとしたら、休憩に行くスタッフさんたちにランチに誘ってもらった
真由美は他の店もあるしいつもいるわけじゃないけど、他の子たちにも良くしてもらっていて働くのは楽しい
二人とも20代の娘さんだ
「お休みなのに大変ですね」
「私たちは助かりますけど」
いや、部外者が、ゴメンね
なるべく邪魔にならないように動いているつもりだけど、やっぱり気を使う
若い子に混ざって1時間弱楽しく過ごさせてもらう
機嫌良く家に帰って少し昼寝もした
龍成にメールを返すと久しぶりに自分で掃除機をかける
お掃除ロボでは出来ない隙間も綺麗になって満足した
いい時間になるまで溜まっている録画を見ておっちゃんの店に向かう
だんだん暑くなって来たけど、もう明日から7月だと思うと今年は冷夏なのかもしれない
飲むために10分ほど歩いて店に入った
「いらっしゃい」
わぁ、一番乗りだね
時間も早かったせいか先客は誰もいない
カウンターの奥に座ると生中が出てきた
適当に、おすすめ
おっちゃんとボチボチ話しながら飲むのは好きで他にお客さんもいないからおっちゃんも色々話してくれる
「おっちゃんも昔はやんちゃでなぁ」
うん、知ってる、誰かの先輩の先輩、なんでしょ
「未来ちゃんは仕事忙しいんか?」
ううん、今は暇、でも真由美の店、手伝ってるから
砂肝の塩焼きを食べながら生中をおかわりすると龍成からメールが届いた
メールには駐車場に着いたとあるから後5分ほどで来るだろう
その5分のあいだに2人連れ2組が来て少し賑やかになった
「いらっしゃい」
おっちゃんの声で入り口を見ると龍成が入ってきた
私を見つけてこちらに来ると嬉しそうに隣に座る
お疲れさま
「お疲れ様、忙しい?」
ボチボチ、練習良かったの?
「大丈夫、元々みんな残業とかもあるから結構自由」
奴は、ずっと行ってそうだけど
「あたり!暁さん自営だしよっぽどじゃないと来てるね」
昔から、集会は欠かさないんだよ
「集会、、、」
いや、集まり
「言い直しても遅いよ」
集会にウケたらしく笑いながらノンアルコールビールを飲んでいる
その後は一人で家にいる時は何をしているのかなんて下らない話を楽しそうに聞いてくる
龍成は一人暮らしの経験がないから、想像がつかないと言う
田舎だからなのか地元では結婚するまで実家暮らしが多い
今でこそ分譲住宅やマンションが増えたけど、二世帯同居も珍しくない
特に私や真由美みたいに実家の近くに一人で暮らしている女性は多くないと思う
実は一人の時は大して何もしていない
気が向いたら食材を買い込んで半調理して冷凍したり、普段しない掃除をしたり
テレビを見ている時はソファやカーペットをコロコロしているかクイック〇ワイパーで床掃除をしている
今一番興味があるのは床の拭き掃除をしてくれるお掃除ロボ2号
「一人でも楽しそうだよね」
楽しい、というか、もうそれが普通だから
私の話なんて大して面白くもないのに、楽しそうに聞いてくれる
聞き上手なんだろうなと思った
平日で空いているのをいい事に、カウンターで2時間ほど飲みながら話した
とは言っても龍成は車だからアルコールは入っていない
和風からあげが美味しくておっちゃんにタレのレシピを聞いたけど、教えてもらえず一言「クックパッド」と言われた
多分冗談だけど、おっちゃんは顔が怖目だからイマイチ判り辛い
「未来、料理好きなんだ」
好き、なのかな、嫌いじゃないけど
自分で作ったら好きな味付けに出来るし量も食べたいだけ作れる
そういえば料理に限らず、ものを作るというのが案外好きだと気付いた
手先が器用じゃないから裁縫や編み物は出来ないけど、スノコを使ったブーツ入れやお鍋置き、あかずの衣装べやの棚も自分で作った
テレビのサイドボードは弟が家を建てて前のが要らなくなったから貰って色を塗り替えた
昔はプラモデルが好きだったし車のフォーンも自分で付け替えている
料理以外は女っぽくないけど一人で生活するには便利なスキルだと思う
考えれば考える程、結婚しなくていいように出来ているなと感心した
ちなみに虫も平気で退治できるし
この日も駐車場まで少し離れて一緒に歩いた
龍成からは「ちょっとでいいから部屋行きたいな」というオーラが出てた気がしたけど、私も、疲れてるからオーラを出して対抗する
結局駐車場で分かれて残りの道を歩いて帰った
風が気持ちよくて少し酔った身体を冷やしてくれる
来週はセックスしようね、と心の中で彼に言った
家に帰ってメイクを落とす
携帯をチェックすると龍成からメールが来ている
このマメさには感心するなと思いながらメールを開く
「今日の唐揚げ美味しかったね、来週は仕事も落ち着いてるかな?♡(灬˘╰╯˘)乂(˘╰╯˘灬)♡」
そういえば今日はキスもしていない
やっぱりしたいよね、もともと身体目的なんだし
でも私もしたいからお互い様だと思う
ごめんね、セックス出来なくて、来週は大丈夫
返信するとすぐに返事が来た
「違う、今日も会えて嬉しかったし、楽しかった」
「やるためだけに会いたいんじゃない、けどやっぱり顔見ると抱きたくなる、ごめん」
謝らなくていいよ、私も同じ
ふと感想スレで話したことを思い出して聞いてみた
龍成は私としていない時、一人でしてるの?
「してる、今日も顔みたから、してしまうと思う」
「いつも未来を思い出してしてるよ」
そか、ごめんね
龍成とするの大好きで加減出来なくなるから今日してしまうと明日からの仕事がキツイから、また来週ね
そう返しながら私をオカズに一人でしている龍成を想像してしまって少し欲情した
冷蔵庫から発泡酒を取り出して一気に飲んだ
こんな時は早く寝てしまうに限る
性欲が強くていい事なんて一つもない
龍成と会うまではずっとこんな夜を過ごしてきたのに、たった半年で贅沢になってしまった
早く来週になって欲しい
そう思いながら布団に潜り込んだ
翌朝にはいつも通りに目が覚める
幸い前日のことを引きずらない脳なので、彼を思い出すことも無い
真由美のところのスタッフさんが予定より早く復帰出来る事になって金曜日の手伝いで終了になった
本業が休みだったので夕方までスクールを手伝って一旦家に帰る
夜は前に頼んでいたファイナンシャルプランナーの人と会うことになっているから、それまでに用事を済ませた
待ち合わせ場所は国道沿いにある洋風居酒屋
テーブル毎に個室になっているから話しやすい
料理もまあまあだから、さっさと見てもらって食事が出来るようにしたい
先について予約をしていると店員に伝えると席へ案内してくれた
しばらくすると2人が到着して挨拶の後名刺を貰った
もっとオジサンかと思っていたけど、意外にも若い
龍成の実年齢と同じくらいに見える
「先にやっつけちゃって後は飲もう!」
と真由美が宣言してくれたので通帳と保険証券を取り出して渡す
保険屋さんがポスティングしてくれていた契約内容のしおりのようなものも見てもらった
結局保険はバブルが弾ける前後のもので、配当金や据え置き利率が今の保険とは比べ物にならないくらいいいらしい
保険屋としては今の保険に切り替えて貰って据え置き利率を下げたいのだという
「よく今まで切り替えや解約しませんでしたね、保険会社からいろんな案内来たでしょう」
いや、分からなかったですし、放っておいても、減ることは、ないだろうって
「確かに減ってない、というよりかなりの配当金や利息が付いてますよ」
「え!どこ!?」
真由美の方が興味シンシンで彼の手元にある証券をのぞき込んだ
確かに何がどうなったのか分からないけど、新車が買えそうな金額が電卓に表示されている
え、なんでそんなに、なるんですか
「元々一時払いの金額も大きいですし、当時はまだ配当金も結構あったんです」
その他にも単利じゃなくてとか色々説明してくれたけど、さっぱり分からなかった
「カードは作ってないんですか?」
カード?
どうやら保険会社のキャッシュカードみたいなものがあって、それを使えば銀行やコンビニで配当金や利息を自由に引き出せるらしい
「必要ないかと思いますが、契約貸付も出来ますよ」
貸付?
保険の解約金の範囲でお金が借りれるシステムらしいけど、まあそれは今のところ必要ないと思う
それにしても『?』ばかりで馬鹿なオバサンだなと思われてるかとちょっと恥ずかしくなってきた
弟の分が母の名義になっているのは今名義を変えると贈与になってしまうから、母が亡くなるまでそのままにしておくか解約して一旦現金にする方がいいそうだ
母にこの保険は弟に相続させると一筆書いてもらえば問題ないらしい
結局理解したのは意外に配当金が沢山あるから何時でも使えるようにカードを作ろう、という事と今度の休みに銀行に行って預金の一部で年金保険に入ろうと言う事だけだった
「あー!勿体ない、私だったらもう一つ会社作るのに!」
と真由美に言われたけど、私にはそんな才能はない
それより突然湧いて出た配当金の方が気になる
自由に使えるお金、ちょっとドキドキする
相談料の相場は分からなかったけど、無料は無いだろうと少しだけお礼を包んで渡した
初めは要りませんと受け取ってくれなかったけど、遠慮する程入ってないからと強引に受け取ってもらう
その後は本当にただの飲み会だった
真由美たちはタクシーで帰ると言うので店にタクシーと代行を呼んでもらう事にする
まだ時間が早いせいかどちらも30分程との事だった
「それにしても株とか興味無いんですか、本当に勿体ないです」
「この子はないね!多分普段は自分がこれだけ資産を持ってるのも忘れてるし」
まあ、そうなんだけど
だって自分で稼いだお金じゃないし、実際に手元にあるのは通長と保険証券だけ
現金を見てみないと実感なんて湧かないだろう
どちらかと言うと叔父さんにもらった分の残りや元旦那の慰謝料の方がリアルに感じる
私ほど気楽に生きていてお金の心配をしなくていいなんて曾祖父には本当に感謝しなければいけない
貰った当時は中学生で今以上に実感が無かったから母に「お礼を言っておいで」と言われて弟と離れに行った事しか覚えていない
年を取って老後の心配をしだしてやっと有難みが分かってきたのかもしれない
先に代行が到着したので伝票を持って席を立った
真由美は割り勘でいいと言ってくれたけど、ここは払わせて貰う
ファイナンシャルプランナーの方に、もう一度お礼を言った
代行さんに運転してもらっているあいだに龍成にメールを返す
彼にはもちろん相続の事は話してないから、真由美と飲んでた、とだけ返信した
真由美の店のお手伝いも終了して龍成ともいつも通りメールや電話でイチャイチャしている
仕事も閑散期で平和な毎日
とりあえず木曜日に龍成と会うことになっているから今のうちに初体験のことでも書こうかなと思い付いた
高校2年生になる春休み
4月2日の事は多分一生忘れない
恥ずかしくて、でも大切な経験だった
将生と付き合って3ヶ月が過ぎた
ホワイトデーに貰ったピンキーリングは毎日磨いてはめている
前日の電話で「明日、俺んち来いよ」と言われて何となく予感があった
将生の家は日中誰もいないから朝から行くなら何かお弁当を作って行こうと使い捨てのタッパーの在庫を確認して、お弁当の下ごしらえをする
弟もクラブでいると言うのでついでに作ってやることにした
と言うよりクラブでお弁当のいる時は大抵作っていたから将生の方がついでなのかも知れない
弟もこの春からとうとう3年生
身体も大きくなってガチムキになってしまったけど、仲はいいままだった
大きくなったよなぁと思う気持ちは母親ぽい
ちょっとだけ張り切ってチキン南蛮とジャーマンポテトをメインに作る
朝はお風呂に入って行くからあまり時間がない
温め直してお弁当箱に詰めるだけにして冷蔵庫に入れた
明日何とかなってしまうかと思うとドキドキして眠れない
真由美に電話して心得を伝授してもらおうとポケベルを鳴らした
「そんなん知るか」
電話はかけてきてくれたけど、冷たく言い放された、でも
「途中で無理だと思ったら、ちゃんと言えよ」
そう言ってくれた声は優しかった
やっぱり殆ど眠れずに朝がやってくる
シャワーを浴びて弟のお弁当と自分たち用の物を詰めて弟の分だけテーブルの上に置いた
原チャリで出かけるからリュックに慎重にお弁当箱を収めてその他の荷物も用意する
ちょっと悩んで小さめのタオルと新しいパンツ、生理用品をリュックに入れた
もちろん真由美に貰ったコンドームも化粧ポーチの中で待機している
やる気満々なのが自分でも恥ずかしいけど、何としてでも今日は初体験を済ませて本物の彼女になりたい
約束は10時半
将生のマンションの下まで原チャリで行く予定だけど一人で行くのは今回が初めてだった
方向音痴が本当に酷いので今までは将生が駅まで迎えに来てくれていたけど、流石にそろそろ行けるだろう
そう思うけど念のために少し早めに家を出た
少し肌寒いから厚めの上着を羽織って原チャリを走らせる
予定通り少し迷って無事に見覚えのあるマンションに着いた
部屋のチャイムを鳴らすのも緊張してドキドキする
「はーい」
ドアが開いて将生の顔が見えた
おはよう、将生
会うのは一週間ぶりくらいですごく久しぶりな気がした
「おぅ、おはよう久しぶり」
うん、学校あると毎日、会えるけどね
部屋に入れてもらってリュックを下ろすと将生がそれに気づいた
「何か大荷物じゃない?」
まさか変えのパンツを持ってきたとは言えないので中からタッパーを取り出して見せた
お昼に、お弁当、作ってきた
「え!マジで!?」
将生は嬉しそうに中身を見ようと自分の方に引き寄せた
「おー!すげー!旨そう」
お昼に、食べよ
「おぅ」
その後はバイトの事や2年生になってクラス替えで同じクラスになれるかとか色々話したけど、何となくお互い上の空で意識している気がする
「コーヒー飲む?」
将生がコーヒーを入れにキッチンに行くとフー、と身体の力が抜けた
緊張している
しばらくするとマグカップを2つ持って将生が戻ってきた
「未来カフェオレにした」
そう言ってテーブルにカップを置くとベッドに腰掛けた
ありがと
カップを手に取ってカフェオレを飲みながら頭の中ではこれからどうするのかとグルグル考える
将生がさっきと違ってベッドに腰掛けたのは何か意味があるんだろうか
カフェオレの味も分からない
「未来、隣り来いよ」
声に驚いて将生の方を見ると笑いながら隣りをポンポン手のひらで叩いている
うん
カップを置くとソロっと立ち上がって将生の横、ベッドに座った
キュッと手を握られて将生の顔を見るとキスされた
「未来」
名前を呼ばれて今度は長いキスをする
そっと唇が離れて見つめあった
そのまま後ろに倒されて将生が覆いかぶさってくる
どうしていいか分からなくてギュッと目を閉じた
Tシャツの裾から将生の手が入って来て身体がビクッと震えた
「嫌か?」
そっと目を開けると将生の不安そうな顔があった
ううん、と首をふる
チュッとキスをして将生の動きに合わせてTシャツを脱がされるのに協力した
ブラを外されて貧弱な胸が露になる
男の人に見られらのはもちろん初めてだ
恥ずかしくて涙が出てくる
腕で隠そうとするけど将生に優しく止められて出来ない
「やめるか?」
私が泣いてるのを見て将生が聞いてくれる
また首を横にふる
恥ずかしい
「嫌だったら言え」
将生の声がいつもと違う
顔もいつもより真剣で余裕が無いように見えた
将生も緊張している、のかな
そう思うと何故だかほんの少し安心した
彼の指が胸の中心に付いている突起に触れる
払いのけそうになるのを必死で我慢した
いつの間にか服を脱いでパンツ1枚になった将生が私の上にいる
恥ずかしいけど怖くはなかったからそっと彼の首に腕を回した
ギュッと抱き締められてため息のような息を吐いた
スカートとパンツを下ろされてアソコも見られる
「あ」
それまで黙々とキスしたり胸を触ったりしていた将生が短い声を出した
多分アソコの体毛が無いことに驚いたんだろうな、と分かった
ごめん
何故だか謝った
改めてこんな色気のない身体を見られていることを思い出す
「なんで、謝るの?」
将生は少し可笑しそうな声で茶化す
子供、みたいだから
よく分からないけど、興奮すると男の子のアソコが硬く大きくなってそれを女の子のアソコに入れるというのがセックスだ
でもこんな身体で将生が興奮するなんてとても思えない
そう思うとまた泣けてきた
「大丈夫、気にすんな」
将生は笑いながらそう言って自分のパンツを脱いだ
二人とも全裸になってもう一度ギュッと抱き合った
キスをしてそのまま将生の顔が胸に近づく
チュッと乳首を吸われて飛び上がるくらいビックリした
え!?舐めるの?
思わず聞いてしまうと将生が笑いだした
「うん、舐める、嫌だったら言え、言うまでやめないからな」
うん
とその時、彼のアソコが目に入った
何それ
単純にそう思った
男の子のアソコなんて小さい時弟と一緒にお風呂に入った時にしか見た事がなかった
真由美にソレが硬くなるとか話には聞いていたけど、想像は出来なかった
そしてソレが今、目の前にある
形も色も弟のと全然違うし何より大きい
将生
「ん?」
無理
「嫌?」
そんなの、入らないよ
実はこの日の為に自分なりに色々準備をしてきたからアソコの観察もした
鏡に写して割れ目を開くと確かに穴がある
その上に少し皮膚が余っているような物が付いているけど、その中にクリがあるなんてその時は知らないから気にしなかった
その時に見た割れ目の長さを考えるととても入るとは思えなかった
「入るよ、ちゃんと」
将生は笑いながら自分のものに手を伸ばす
「見るの、初めてか?」
うん、大きい
「普通だよ」
そう言ってまた胸を舐めだした
ショックは残ったままだけど、なんだか胸がムズムズしてくる
もしかして気持ちいい?
将生
初めての感覚にどうしていいか分からなくて彼の名前を呼ぶ
「どうした」
なんか、変
「気持ちいいか」
分からない
でもアソコも何だかヌルヌルして変だ
触られている胸は分かるけど、どうしてアソコもジンジンするんだろう
そう思ってるあいだに将生の手がアソコに伸びてきた
やっぱりヌルヌルしている
ふと将生が身体を起こして私の脚を開こうとした
や、見ないで
うす明るい部屋でそんなところを見られるなんて想定外だし脚を開くポーズもひっくり返ったカエルみたいで恥ずかしすぎる
でも将生は真剣な顔でのぞき込んだ
「え」
正しく人が固まる瞬間を見たと思った
「未來、生理、ある?」
?、うん
始まったのは最近だけど何故そんな事を言い出したのか分からなかった
「ちょっと我慢しろ」
そう言ってアソコを左右に割り開いて顔がくっつきそうなくらい近くで見られる
「あ、うん」
将生は1人で納得したように頷くけど何だか不安になってきた
次に上にある皮が余っているようなところをそっと剥くようにして触られるとビリッと感電したような、今まで感じた事のない痛みが走った
!痛い!
思わず口に出すとすぐに指を離してくれた
「痛い?」
うん、ごめん
「謝るな、それより」
「入るかな」
将生が初めて不安そうな顔をした
将生は中学生の頃から年上の女の人とかとセックスしていて同年代の男の子よりは経験豊富なはずだった
その人たちとはしていたんだから入ったんだろう
私が処女なのも知っているし始めは入るよと言っていた
不安そうな将生を見ていると私もどんどん不安になってくる
何か問題があるんだろうか
少しの沈黙の後、将生は気を取り直したように私を見つめて抱きしめた
「俺、お前としたい」
わたしも
「本当に無理だったら言えよ」
うん、でもやめないで
今にして思えば彼もまだ高校生で愛撫なんて物も大して出来なかったのかも知れない
ただ物理的に自分の物より狭いところには入らないと思ったらしく、アソコを広げる事に専念した
恐る恐る指を入れられる
もちろん初めての感覚で全身に鳥肌が立った
でも多少の違和感はあるけど、激痛というほどの痛みはない
その指が少しずつ前後左右に動かされて中もヌルヌルしているのが分かる
2本目が入ってきた時に入口が引っ張られるような痛さがあって身体が反応した
「痛いか?」
大丈夫、でも引きつってる、感じ、する
「切れそう」
だい、じょうぶ
一旦指が引き抜かれて2本の指が少しづつ奥に進んでくる
入口がギチギチと音を立てているように痛い
しばらくして将生が身体を起こした
「入れてみる」
ベッドの小さい引き出しからコンドームの袋を取り出して封を切る
中身を見るのは初めてだ
それを自分のアソコに装着していく将生を凝視した
アソコはすごく上を向いていて硬そうに見える
本当に入るのか未だに疑問だけど真由美には濡れないと入らないし痛いと聞いていた
なら多分、今私のアソコの状態は濡れている、から大丈夫だと思った
「あんまり見んなよ」
私の視線に気づいた将生はそう言いながらコンドームを付け終えた自分の物を私のアソコに押し当てた
根元を持ったままギュウッと押し付けられる
痛いけど耐えられない程じゃない
でも一向に入る気がしない
ヌルヌルしてるからツルンと滑って上に逃げてしまうみたいだった
「うぁっ」
何度か頑張っていた将生が変な声を出して動きを止めた
何事かと思って首を起こして彼の方を見ると目が合ってすぐに逸らされる
どうしたの?
「、、、出た」
意味が分からなかったけどずっと寝転んでいるのも変かなと思ったのでそっと起き上がって彼と向かい合った
将生の目線の先には彼の物がある
気のせいかさっき見た時より少し下を向いているように見えた
「くそ、ありえねぇ」
そう言いながらコンドームを外そうとしているのを黙って見ていたら中に白い物が溜まっていることに気づいた
始めはあんなのなかったと思う
そういえばさっき将生は「出た」って言った
じゃああの白いのが出たって事なんだろうか
アレ、なんなんだろう
色々謎はあったけど一番重要なのは多分まだ入ってないのに続きはしないのかという事だった
なんて聞いたらいいのかグルグル考えていると将生がこっちを向いて言いにくそうに口を開いた
「入れる前に出た」
「くそカッコ悪い、最悪」
え、どうしたの?怒ってる?ごめん
何を言ってるのか分からなかったけど機嫌がいいようには見えなかったから私が何かやらかしたのかと焦った
でも将生はそんな私を見て可笑しそうに笑うとギュッと抱きしめてくれた
「未来好きだ」
何がどうなっているのかも分からなかったけど、とりあえず怒ってないみたいだとホッとした
将生、もうやめるの?
「いや、出ちゃったからちょっと待って」
出た?
「あー、お前のそこに押し付けてるあいだに気持ちよくなってイッちゃったの!」
将生は恥ずかしそうに言い捨てた
私はそれを聞いてやっと事態が理解出来た
「男子がイクとアレから精液が出るから、それで妊娠しないようにゴムを付けてしないと駄目なんだよ、絶対直接中に出させんなよ」
真由美がしつこいくらい教えてくれたアレだ
あの白いのが精液で、将生がイっちゃったからゴムの先に溜まってたんだ
入れなくても、イクの?
素直に疑問だったから聞いてみたけど、将生には屈辱だったみたいで「その前からずっと我慢してたから」とか「気持ち焦ってたから」とからしくなく言い訳をした
「お前、大丈夫か」
うん、ヌルヌルしてるけど、そんなに痛くない
そう言うと将生はティッシュの箱をこっちに差し出した
「とりあえず拭け、後でもう一回するから」
うん
言われたとおりティッシュでアソコを拭いてパンツをはくと将生が出してきてくれたジャージを着て彼の横に座った
「弁当食おうか」
そう言われて時計を見るともうとっくにお昼を過ぎている
お弁当を広げながら頭の中ではどうして入らなかったのかをずっと考えていた
みんなそうなのかな
でも真由美はそんな事言ってなかったし、将生も始めは入るって言ってたのに私のアソコ見て不安な顔してた
考えたくないけど、私が変なんだろうか
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