月と太陽

レス30 HIT数 3248 あ+ あ-


2018/09/09 08:59(更新日時)

あの日俺は…。

No.2487228 (スレ作成日時)

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No.1

また朝を迎えた。


今日は新人が来るらしい。


かなりどうでもいいけど。

No.2

眠い…。
ダルい…早く帰りてぇな。


「斎藤おはよー!なぁ知ってる?」

裕一の肩を叩きながら隣に座ったのは、一つ上の野澤先輩だ。


「野澤さんおはようございます?なんの話ですか?」


「22才で美人らしいぞ?」


「えっなんの話ですか?」


朝からすげーテンション高いな…
まぁ何時ものことか…

No.3

「新人だよ!新人!あっ…やべぇな…めっちゃ美人。ほらっ斎藤見ろよ!それもこっちにくる!!」


バシバシと裕一の背中を叩いている。

…いてぇよ。チッ…判子ずれたじゃねぇか。


「あの…痛いですよ…?」



裕一が顔を上げると、目がぱっちりした可愛らしい女が立っていた。

「今日から一緒に働かせて貰うことになった真田 麗美です。宜しくお願いします。」


「俺、野澤 優希。困ったら何時でも聞きに来てね?」



No.4

まぁ…確かに。


チラッと麗美を見てお辞儀すると、裕一また書類に判子を押し始めた。


確かにね…可愛い…。


「お前ちゃんと挨拶しろよ。」

裕一は少し強めに背中を叩かれた。

「あ…はい。斎藤 裕一です。宜しくお願いします。」


えっと。判子…はん…あっ…





No.5

クソッ…間違えた…。


机の上に山積みになっていた書類に判子をやっと押し終わると、裕一は、一服するために外に出た。



やっと終わった…それにしても外は暑い…。

まだ6月だというのに今日は真夏日だ。

裕一は日陰に移動すると、目の前を先程の新人麗美が歩いているのが見える。


まぁ。確かに美人だ。それに…なんといってもちょうど良い大き過ぎず小さ過ぎないあの胸に、スカートから伸びるあの脚…。

裕一は麗美が見えなくなるまで目で追い、短くなった煙草を消すと、深いため息をついた。


No.6

その夜、一人で住んでいるボロアパートで新人をおかずにしごきまくり、適当に数枚ティッシュを取ると、汚い欲望を吐き出した。


ハァハァ…。


狭い部屋になんともいえない独特な臭いが漂よっている。


裕一は息が整うと、ダルそうに立ち上がり窓を開けると、煙草に火をつけ肺に煙を送り込んだ。


どうせ俺のことなんて覚えないだろうな。

No.7

なんだかんだいって、あれから新人が近くにいると目で追ってしまうし、夜になると新人を頭の中で犯しぶちまける。


今日の設定は、俺が両手を骨折してナースの麗美に抜いて貰う。というAVによくありそうな設定だ。



麗美「裕一さんおはようございます!あれれ?ここ…どうしちゃったの?あっ…私で良ければ…」


麗美は照れながらも優しく硬く主張しているモノに手を添わせた。


麗美「あっ…熱くて硬い…」

No.8

だろ?俺のムスコは…。


ピンポーン♪


んっ?!


ピンポーンピンポーン♪♪


「すいませーん!!お届けものでーす!!配達うさぴょんでーす!」


はぁ?! …こんなタイミングに…


チッもうすぐでいけたのに。


裕一は舌打ちをすると、まだ血管の浮き出ているモノを、慣れた手つきでパンツの中の丁度いい場所に押し込んだ。

No.9

ドアを開けると、爽やかな笑顔がステキな、若い男が立っていた。


たぶん作り笑顔だろう…。


若い配達員は颯爽と荷物を裕一に渡すと出ていった。


女ってああいう男すきだよな。

チッ。



裕一は送られてきた段ボールを玄関に置いたまま、ベッドに横になると、また目を閉じた。



No.10

はぁ…。

気分もだが、アソコもしょぼんとしちまった。



今、なにしてるんだろう…?


というか、彼氏いたりするのか?



No.11

次の日、俺はふと気づくと新人が俺の上に被さり唇を重ねていた。


俺は一瞬なにが起こったのか分からず新人と見つめあった。


「ふぇっ…?!すっすいませんっ!!」


というと新人は柔らかい唇を離し、謝った。



俺のアソコはもうそれどころじゃなくなった。だって唇は離れたが、もう一度キス出来るくらい、顔が近くにあるし、なんといっても柔らかい胸が押し付けられているからだ。

誰だって頭の中で犯しまくっているヤツの脚に、布越しだが秘宝が接触していたら、戦闘モードになってしまうだろう?

俺は頭を振る回転させ

「イテテ…腰が…」


と嘘をついてみた。

この嘘で、俺の人生は劇的に変わって行くのであった。

No.12

と思いたかったが、今まで以上に距離が開いてしまった。


さっきまで、楽しくお喋りしていたハズが俺が来ると、あからさまに無口になる。


なんでだ?凄い胸の辺りがモヤモヤする。


あれは俺が悪かったのか??

いや、階段を踏み外して落ちてきたのは、アイツだぞ??

No.13

まるであのときのようだ。


ブラがチラッと見えただけで、触らなくても射精出来そうだった…いや出来たあの頃まで遡る。


えっ?いつか分からないって??


そりゃねぇ…今でも時々なりそうになるけど…。


って違う。あの時も俺は…。

No.14

いや、過去を振り返るのはやめよう。


どうせ俺に、彼女なんか出来るハズないんだから。


朝起きて、仕事して、返事のない暗い家に帰って、また朝がきて、その繰り返しで、いつの間にかドーテーのままお陀仏だ。


まぁ、ほらっ今の時代、結婚したら負けっていうしね…?

うちの、ATMがさぁ~って、うちの馬鹿旦那、ATMにもなんないのよぉ。なんて影で嫁に言われなくていいし、独身は最高だよな。うん。


そうだ、今日は何時も借りようか迷っていた、セーラー服を着たDカップの迷子の子猫ちゃんでも借りるか。

No.15

はぁ。なんのために、嫌な仕事してまで生きてんだろうな。

No.16

子供のとき、大人は自由そうに見えて羨ましかった。

実際大人になると、子供が羨ましくて仕方ない。

さりげなくお姉さんのおっぱい触ったって

「あはは。もう、~くんそこ触っちゃだめぇ~」

なんて言われた程度で許されるんだからな。


今触ったら、今流行りのツートンカラーの車に乗った人が来て、気持ちは分からないでもないけどね、やっぱりそういうのはねぇ~とか優しい言葉掛けといて、寒くて暗いコンクリートの部屋に連れて行かれて、画面の中では、一躍有名人になるんだろうな。


「いつかやるんじゃないかって思ってました。」

ってセリフを吐かれてね。



No.17

俺は仕事中になに考えちゃってんだろうか。


はぁ…でも俺だって本当は、画面の中じゃなくて、暖かい温もりがある生身の彼女が欲しい。

そうだよ。強がりに決まってんだろ?!


いや、まじでこんなこと考えてる場合じゃない仕事しよう。うん。

No.18

「ミニスカの女子社員がひとーり、ワイシャツのボタンが、おっぱいで弾けそうな女子社員がふたーり、フェラがうまそうな女子社員がさんにーん…」


「ちょっと野澤さん。突然なんですか?私の耳元でそんなこと囁かないで下さいよ。」


「あっわりぃ。心の声が出てしまっていたんだな。」

「あの、そんなこと聞かれたらなに言われるか分かりませんよ?」


「いいじゃん?やだぁ~野澤さんったらぁ~へんたーい。ってなんだかんだ嬉しそうに話し掛けたらさ。」


…。


「あのぉ、用事があって来たんですよね?」


「女のケツ拝み行こうぜー…って、じゃなくて、この書類に判子押し忘れてるぞ。俺って良い先輩だなぁ。わざわざ後輩の所まで来てやるなんて。」


No.19

「あはは、いつもありがとうございます。」


「なぁ、俺さぁ貧乳でも爆乳でもどっちでもいいんだよね。恥ずかしがってくれればさ。お前どうおもう?」


「ちょっ野澤さん今仕事中ですよ?」


「だってよぉ?…いやっ…。そんなにじっと見ないで…?お願い…。私…ほらっ、ちっちゃいからから…子供みたいでしょ…?ってうるうるした目をしながら、恥ずかしそうにしてたらもうさ、お前ってなるじゃん?」


「はい。判子押しました。」


「なぁ?分かる?このなんとも言えない厭らしさ。男なら分かってくれるよな?」


「あのぉ、判子押しました。」

No.20

この人良い人なんだけど、男の俺からみても、イケメンだしな。

だけど、なんで本命って一人に決めなきゃなの?とか、地味そうに見える奴ほど、大体夜は激しいとか、ほらっみろ、あれは誘ってるぞ?とかへんな話しが多くて相手にすんのめんどくさいんだよなぁ。



No.21

職場で下ネタばっかりいってるのにモテるし。

もうヤダよ。

神様なんていねぇだろ。

なんであんな変態がモテて、俺は…俺なんか、画面の中の、それも他の男のお残しを貰ってるハイエナみたいなことばっかしてないといけないんだよ。


だめだ。もう無理だ。あの先輩と一緒にいると、俺の心はどす黒くなっていって、さくらんぼさんなんかよりエンジェルに近い存在になっていく。

って、仕事しなきゃ…。

てかさ、一言可愛い社員さんから、

「お疲れ様です。今日も仕事頑張ってる裕一さん素敵ですね。」


なんてさ、言われたら仕事の効率上がるわ。

セクハラで捕まるのが先か、エンジェルになるのが先か、

誰にも分からないのであった。

完結

ってな気分だよ。まじで。

No.22

次回は、
裕一さん先輩と自分の容姿の格差について考えた
裕一さん頭の中ではエロ界のレジェンド

の2本です。

てかあれじゃね?

ドーテー歴=年齢ってことはよ、それだけ俺は誠実で、俺のせいで泣いた女がいねぇってことだろ?

なんだ、世界は平和じゃん。



No.23

HEIWAが一番でげすなぁ。

ってなんだよ。

ヤりちん格差社会だよ。まじで。

いみわからねぇよ。

もう俺のムスコも怒って、パンチラでガチガチのムッキーになっちまうよ。

泣きたい。

次回の裕一さんは、

先輩、斎藤さんの話しなんて聞かず、ずっと胸元を見てる

と、

斎藤さんもなんだか嬉しそうの

2本です。


なんでだよ。くそっ。

No.24

同じ斎藤だからなんとなく親近感があって結構話し掛けたのに、俺にはあんな笑顔みせねぇよ。

先輩ばっかり…

そう言えば、よくいうよね。

でも、だって…。ばっか言ってたってなんにも変わらない。

って、でもさ、それ、何かしらみんなよか優れている人に言われても一ミリも心に染み渡らねぇよ。

No.25

かあさんも残酷だよな。

あんなに小さい時は、『裕一くんは世界一カッコいいよ。』ってあんだけいってた癖に大人になったら、『あのね?男は中身で勝負だよ?』

そんなんなら最初から、かっこいいなんていうなよ。

現実が段々分かってくると、辛いのは子供なんだよ。

そりゃ感謝してるけどさ。

世の中の世知辛さを教えてくれてありがとう母よ。

No.26

「夏は海~♪行こうぜぇ~海へ~♪僕たちを待ってるぅ~迷えるエンジェルが~」


「あのぉ。先輩?もうお盆も終わりましたし、何時までその自作の歌を、歌うんですか?」

「あのなぁ、男が小さいこと気にすんなよ?ってか俺さぁ、」


「先輩書類できました。」


そう。あっという間に彼女が出来ないまま、もう8月。夏も終わりそうだ。

No.27

頭の中で予習も復習も完璧だったのに。


はにかんでいる彼女の腰に、そっと手をまわし、ゆっくり顔を見ながらキスをする。


これで大体おちる。

No.28

と。

だけど、現実は自分のテリトリーに女が入ってくる。それだけでも、ほぼ奇跡に近い。


お金を出させば女を買えるが、それはいやだ。


やはり、ちゃんと愛されたいし、愛したい。


顔?胸の大きさなんて関係ない。

先輩みたいに、選り好みなんてしない。


ただただ俺を、俺だけを、純粋に愛してくれれば、少しは妥協する。

のに、それなのに、神様はそんな出会いさえ与えてくれない。


どうすればいい?

No.29

「裕一さーん!裕一さん?」


肩を叩かれ裕一は振り返る。

「はい。」

顔を上げると、ニッコリと笑う伊藤さん。

疲れた身体に染み渡る、伊藤さんの笑顔。

くそっなんでそんなに可愛いんだ。

「裕一さん。あのぉ…。ちょっと聞きたいことが…。」

だが、伊藤さんにはたしか彼氏がそれも隣の部署に。

同じ会社の男から女を、奪うほど俺はゲスじゃない。

No.30

でも伊藤さんが、
『俺じゃなきゃだめだ。』というのなら、俺は伊藤さんの全てを貰おうと思う。


例え『ゲスオくん。』と呼ばれようと、俺は伊藤さんの笑顔を、全力で守りきる自信が、ほんのちょっとある。

ほんの少しの勇気と自信が、僕ら二人にはとても大切で、幸せになる第一歩なのだ。

そう、だって俺は、伊藤さん達…、大雑把にいえば、この世の不幸な美女を、幸せにするために生まれてきたんだから。

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