ついてこい。

レス12 HIT数 1667 あ+ あ-

シバトラ( bX5KBe )
2017/09/13 20:45(更新日時)


俺の仕事は商品が逃げないように見張っとく仕事だ。いや、それだけじゃないけど、まぁ…。俺は…なのに。それなのに俺は…。



No.2528614 2017/09/07 21:18(スレ作成日時)

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No.2 2017/09/07 21:45
シバトラ ( bX5KBe )

煙草の煙が天井にゆらゆらと、登って行く姿をぼっーと見ながら考えた。

No.3 2017/09/08 17:49
シバトラ ( bX5KBe )

どうしてだ?鮮明に思い出す。

俺を見るあの瞳。

ほんの数秒だったのに。

No.4 2017/09/09 08:37
シバトラ ( bX5KBe )

「零時さん?どうしたんすか?ため息ばっかりついちゃって…。」


「朝から五月蝿いな…。」


「だって零時さん…最近、天井を見ながらため息ばっかりつくから…。」

No.5 2017/09/09 09:05
シバトラ ( bX5KBe )

「ため息なんてついてねぇよ。」


「えっ?」


缶コーヒーを飲んでいた部下の直也と大地の動きが止まり、思わず二人は顔を見合せた。



「零時さん、さっきから何回もため息ついてますよ?もしかして無意識ですか…??」

No.6 2017/09/09 19:55
シバトラ ( bX5KBe )


「あっ…もしかして零時さん妊娠したとか?」

「はぁ?大地お前なに言ってるんだ?零時さん男だぞ?」


「とある映画で、ため息ばっかりついてたり、ほらっあのなんとも言えない潤んだ瞳…貴女妊娠してるんじゃない?って老人が女の人に言ってた。」

「映画の話かよ。てか大地お前、映画なんて見んの?」

「まぁな。ほらっ零時さんの瞳微かに…。」

No.8 2017/09/09 21:32
シバトラ ( bX5KBe )

直也と大地が盛り上がっていると、
噂好きの信二がやってきた。

「おはようございまーす。あれれ?朝からみんなハイテンションすね。」


「おはよーだって聞いてくれよ?零時さんがさぁ~」

信二が増えたことにより、もっと話が盛り上がり、事務所がまるでOLが集まった給湯室みたいになっている。



「なぁ、お前ら外仕事は?」

やっと零時が口を開くも、3人の耳には届いていない。

No.9 2017/09/09 21:43
シバトラ ( bX5KBe )

零時が大きな溜め息をつき立ち上がった。

そんな零時の姿をみると、三人は零時をチラチラ見ながらヒソヒソと話している。

「お前達聞こえてるからな?女の子であの目だったら…ってお前達はなにが言いたいんだよ。それより早く仕事しろよ。」

信二から笑顔が消え、神妙な面持ちで零時を見ると言った。

「だって零時さん…。とっても言いにくいんだけどね、零時さんの目って鋭い獣のような目をしるんだもの。女の子でそんな目をしてたら浮いちゃうでしょ?」



No.11 2017/09/10 20:09
シバトラ ( bX5KBe )

零時は無言のまま部屋をあとにした。

部屋からは笑い声が漏れている。

…。


トイレに入ると、鏡が目にはいった。

そんなに俺の目は怖いか…??
そんなことないと思うけど。

No.12 2017/09/13 20:45
シバトラ ( bX5KBe )

仕事に戻ろうとすると、目の前を商品が運ばれていく。


もしかして…。

ってなんで気にしてんだ?俺は。

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