たとえばこんなクリスマス
秋夜長 ススキ野のなか 君を待つ
月も迎えぬ 童の身なれど
秋も深まり鮮やかなる紅葉の中のここは、黒百合女学院山手校中高等部の茶室である。
そして学園ナンバー1お嬢様の中等部茶道部長、梅宮サナのお茶会で短歌を詠んでるのは、初潮もまだ来ぬ、小柄な幼顔の中等部三年生。
彼女は、中等部の校内自治をする生徒会長。ではないものの、初中等部間や中高等部の間の交渉役の、中等部学生会総代の赤井あおいである。
そしていつもなら、あおいの次に歌を詠むはずの
いつもなら、あおいの次に歌を詠むはずの、中等部ナンバー1頭脳で中等部生徒会長の桃井カネコは、ここにはいない。
30分前・・・
30分前・・・。前日に行われた進路希望調査に頭を抱える中等部進路担当教諭の、鈴木奈穂美先生がカネコ達に声をかける。
「桃井さんあなた、赤井さんのグループだよね。赤井さんと梅宮さんに住吉さん、三人に進路希望調査、返してくれない?。ちゃんと真面目に書きなさい!って。私、進路主任に怒られちゃうわよ」
カネコも、カネコと一緒にいた美佐もゆかりも、その赤井あおい達三人の進路希望調査書を見てみると・・・
赤井あおい
第一希望
高等部の真鍋先生のお嫁さん
第二希望
真鍋先生のカノジョ
第三希望
真鍋先生の愛人
梅宮サナ
第一希望
赤井あおいちゃんのお嫁さん
第二希望
赤井あおいちゃんの恋人
第三希望
赤井あおいちゃんのガールフレンド
住吉初菜
第一希望
あおいのお婿さん
第二希望
あおいのお婿さん
第三希望
あおいのお婿さん
「ちょっと~何コレぇ?(笑)。幼稚園児か小学生みたい~!。超かわいいっ!。抱きしめて頭ポンポンしてあげたくなっちゃう~(笑)」
そう吹き出してしまい。笑いが止まらないカネコに美佐、そしてゆかりの三人。そんなあおいの仲良しの三人に鈴木先生は
「笑い事じゃないのよ。いい加減に高等部に内部進学か、他校にお受験か、それとも高校行かないのか、決めてくれないと困るの」
「まー、でも赤井さんと梅宮さんはお嬢様だから、高校行かなくても。うんにゃ、お嬢様だからこそ、ちゃんと高等部にエスカレーターしてくれないと、中等部進路担当の立場がなくなるの」
「それに問題は住吉さん。いい加減に本気に勉強してくれないと中卒になりかねないのよ。やれば出来る子なんだし。あなたの言うことは住吉さん、聞いてるみたいだから。」
「桃井さん、あなたから三人に注意してあげてね。」
そんな赤井あおいと梅宮サナのクリスマスとは・・・
話はサナの初等部時代に、そして、あおいの幼稚部時代に遡る。
19/11/05 20:18 追記
別作品ですが
《神様からのプレゼントは変身能力》
https://mikle.jp/viewthread/2921306/
《黒百合女学院中等部 恋の時間割》
https://mikle.jp/viewthread/2933306/
もアクセスくだされば励みになります😊
19/11/25 03:55 追記
上に追記しております
《黒百合女学院中等部 恋の時間割》の確定清書版は、ミクルに書いておりましたが、アダルトチックだとミクルでは消されかねないので、ここ、おとなチャンネルに移しつつあります。
《黒百合女学院 恋の時間割(小愛的故事) 確定清書版》
https://otonach.com/viewthread/2679596/
もし宜しければ、こちらにもアクセス下されば励みになります。😊
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ススキ野に 佇み彼の人 待つ友の
稲穂のように 恋よ実れよ
コトリと、茶室の障子が音を立てる。時は、茶道部の部長、黒百合女学院いちばんのお嬢様の梅宮サナ主催のお茶会で、あおいが和歌を詠みあげた直後である。
遅れて来たカネコ。だが、黒百合中等部ナンバー1知性のカネコ。即興で、あおいへの返歌気味に、サナへの贈り歌気味に、障子越しに和歌を詠む。そして
スーっと、障子が開く。
「サナ様皆様、遅れてごめんなさいね」
廊下の正座から三つ指をつき、遅れた挨拶するカネコ。続けて障子を閉めて立ち上がり、あおいの隣に正座し直す。
「カネコさま、お気になさらず楽しんでくださいね」
ニコっと微笑むサナ。そしてサナの和歌の順番になる。
くれないを もみじに譲る 紅梅も
空降る露に 共に恵まる
『おそらく、『くれない』は梅宮家の家紋の紅梅と、サナちゃんの想い人のあおいちゃんの名字の『赤』、それに赤井家の家紋の『もみじ』を掛けているんだろうね』
『自分が黒百合いちばんのお嬢様なのに、大好きなあおいちゃんの顔をちゃんと立ててるサナちゃんは、なんて良い子なの!』
『それも、旧武家の道場娘の、しかも後継ぎ娘のあおいちゃんは、それに黒百合中等部生徒総代のあおいちゃんは、立場的にサナちゃんには振り向けないのを知っていて・・・』
サナちゃんが泣いたときは、わたしもサナちゃんと一瞬に。だって、わたしの好きな人は、あおいちゃんの彼氏だもん。わたしも失恋決定してるもんね。
カネコがそう思いを巡らせてるうちに、中等部生徒総下校5分前を知らせるチャイムが校内に響く。
「ねえねえ、あおちゃんとサナちゃん、久しぶりにマック寄ろうよ!。うなちゃんも誘ってるの。てか付き合ってよ!。生徒会長としてもお願いっ!」
>> 1
《『初潮まえ みんななか○し いい子たち』の時間 》
中等部生徒総下校を告げるチャイムが鳴る中、中等部校門を潜ろうとするあおいたち三人。
が、そこにいたのは、あおいとカネコが初等部六年生だったときの担任・・・
・・・将棋というゲームが存在することを教えようと、あおいと指したのだが、あろう事か、将棋初体験のあおいに連敗してしまい、しかも
「待った!待ってくれ!頼むよ!お願い!」
を連発してしまい、それからずっと、今も
「待った先生」と呼ばれている松田先生だった。
「や、やばい!みんな逃げろー」
「逃がすか!待て赤井!」
意地悪をして、追いつけそうで追いつけない早さで走るあおいたち。そのうちに息が続かなくなる、待った先生。
「怒らないから待ってくれ!頼むっ!」
実は今朝、あおいは髪を染めて登校していた。あおいだけじゃなく、黒百合中等部の番格の、あおい組の九人娘全員が、髪の一部を。
と言うのも中等部風紀主任の黒木先生への反発で。
『自分が教師の癖に茶髪にしといて、生徒には清楚な黒髪を押し付けるのは、どゆ事?。しかも赤毛と嘘までついていたなんて💢』
な事情なものだから。
あおいは待った先生を先生と認めていない。未熟教師と思ってるから怖くはないのだが、この先生、説教の時間が長すぎるのだ。
しかも話の内容が変化のない、同一内容エンドレスだから。
『これだけ走らせたら説教する体力ないでしょ』
「なーに?待った先生、何かご用かしら?」
「これだよ、これ、お前な~これはないだろ!。うち(初等部)の仲良し交流委員にイジメ防止の標語を頼まれたんだろうが、これはないだろ!。悪ふざけも手加減してくれよな!頼むから。」
待った先生がポケットから出した紙には、あおいの筆による、墨も鮮やかなる標語
『初潮まえ みんななか○し いい子たち まだ小さいの優しくしてね』
「何でよ?。こういう標語は見られて覚えてもらってナンボでしょ。それに先生たちの石頭な馬鹿真面目じゃ、低学年イジメなくせないよ?。楽しく皆で取り組めるようにするためじゃん!。」
- << 4 「あーっ!。先生のエッチぃ!。先生ってエッチな想像したんだ?!。さすがモテないドーテーのホーケー先生!。エッチね。ゆかりちゃんとしてないの?」 「うるせえよ。高田ゆかりは彼女じゃねえ!生徒だ。」 あおいがそう言うのは あおいが初等部の仲良し交流委員に頼まれ作った標語 『初潮まえ みんななか○し いい子たち まだ小ちゃいの仲良くしてね』 に待った先生がクレームつけてるからだ。 「もしかして先生、「よ」を「だ」と思ったの?。エッチね!」 「いやいや、「よ」を○にするんじゃねえ!。普通に余計にエロくなるだろーがっ。それに「初潮まえ」は要らんだろ!」 「だって先生ぇ、初等部低学年は大抵の子は初潮まえだよ?。それに高学年と比べたら小ちゃいし、低学年の子はみんな、なか○しな、いい子だよ。事実でしょ?」 「だから、何で仲良しを「なか○し」と言うんだ?!。言い方がエロいんだよ!。「性」から離れろー!」 頑固な待った先生とあおい。だが短気なあおいはキレる。 スーパー超絶に手の早いあおい。短気な性格の意味だけでなく、瞬発力に優れ、スピード早い意味でも手の早いあおい。 そのあおいのいつもの、クルミ割り人形キックが待った先生の股間に炸裂し 「あー!そう?。なら先生が標語作れば?。標語って、見られて覚えてもらってナンボでしょ。頭のカタイ先生がイジメなくせるんならね」 「わたしが初等部総代だったときは、初等部にイジメ、全くなかったよ。初等部の子がわたしに泣きついて来ても、わたし知らないからね」 「サナちゃんカネちゃん、さっさとマック行こっ!」 同級生、うなの待つあおい組の溜まり場のマクドナルドに、サナやカネコと向かう道中、あおいは不機嫌だ。 すれ違う学生たち。黒百合女学院の子だけでなく、他校の女の子たちも、あおいの不機嫌な表情に気付くと、目も合わせず、目線が下方を凝視している。中には・・・ 「あれが黒百合のあおい様とサナ様・・・怖いよぉ」 なんて、ささやく声も 【レス3の訂正版でした。物語の導入部、まだ続きます】
>> 2
《『初潮まえ みんななか○し いい子たち』の時間 》
中等部生徒総下校を告げるチャイムが鳴る中、中等部校門を潜ろうとするあおいたち三…
「あーっ!。先生のエッチぃ!。先生ってエッチな想像したんだ?!。さすがモテないドーテーのホーケー先生!。エッチね。ゆかりちゃんとしてないの?」
「うるせえよ。高田ゆかりは彼女じゃねえ!生徒だ。」
あおいがそう言うのは
あおいが初等部の仲良し交流委員に頼まれ作った標語
『初潮まえ みんななか○し いい子たち
まだ小ちゃいの仲良くしてね』
に待った先生がクレームつけてるからだ。
「もしかして先生、「よ」を「だ」と思ったの?。エッチね!」
「いやいや、「よ」を○にするんじゃねえ!。普通に余計にエロくなるだろーがっ。それに「初潮まえ」は要らんだろ!」
「だって先生ぇ、初等部低学年は大抵の子は初潮まえだよ?。それに高学年と比べたら小ちゃいし、低学年の子はみんな、なか○しな、いい子だよ。事実でしょ?」
「だから、何で仲良しを「なか○し」と言うんだ?!。言い方がエロいんだよ!。「性」から離れろー!」
頑固な待った先生とあおい。だが短気なあおいはキレる。
スーパー超絶に手の早いあおい。短気な性格の意味だけでなく、瞬発力に優れ、スピード早い意味でも手の早いあおい。
そのあおいのいつもの、クルミ割り人形キックが待った先生の股間に炸裂し
「あー!そう?。なら先生が標語作れば?。標語って、見られて覚えてもらってナンボでしょ。頭のカタイ先生がイジメなくせるんならね」
「わたしが初等部総代だったときは、初等部にイジメ、全くなかったよ。初等部の子がわたしに泣きついて来ても、わたし知らないからね」
「サナちゃんカネちゃん、さっさとマック行こっ!」
同級生、うなの待つあおい組の溜まり場のマクドナルドに、サナやカネコと向かう道中、あおいは不機嫌だ。
すれ違う学生たち。黒百合女学院の子だけでなく、他校の女の子たちも、あおいの不機嫌な表情に気付くと、目も合わせず、目線が下方を凝視している。中には・・・
「あれが黒百合のあおい様とサナ様・・・怖いよぉ」
なんて、ささやく声も
【レス3の訂正版でした。物語の導入部、まだ続きます】
>> 4
待った先生の股間に、クルミ割り人形キックを炸裂させた、あおい。と言うのも、善意であおいの考えたイジメ防止の標語
初潮まえ みんななか○し いい子たち
まだ小ちゃいの 優しくしてね
を、頭の固い未熟教師の待った先生が却下したからだ。
サナやカネコとマクドナルドに行く道中、すれ違う黒百合の女の子はもちろん、他校の女の子たちまで、あおいと目を合わせないばかりか
「あおい様とサナ様だ。あんたお辞儀するのよ」
「なんで?」
「あおい様を知らないの?。あの方々は黒百合中等部番格のあおい様とサナ様とカネコ・・・とにかく、あおい様はこの辺で一番強く怖いんだから」
「あの身長と顔でぇ?。あの子まだ小学生でしょ?」
「何を言ってんの?。あおい様に聞かれたら、あんた死ぬよ?。あおい様は悪魔なんだから。だ、ダメよ、ご機嫌ナナメな顔よ」
「それにそこにいる子、あれも番格の、うなさん。ダメよ、とくにうなさんに目を合わせたら何をされるか」
「よりによってトップ四人が集まるなんて。うなさんまで機嫌悪そうだし帰るわよ。マックあきらめましょ。怖いよぉ」
「ん?。あの四人の誰が一番なの?」
「悪賢いサナ様。一番強く短気で意地悪い、あおい様。何を仕出かすか、わからないのがうなさん。三人をまとめるのがカネコ。でもあおい様とサナ様は普段は優しいお嬢様だけど」
「なら、なんで怖がるの?」
「何も知らないの?。あの四人、中等部入学した次の日に高等部の悪たちと喧嘩して、学校から全員叩き出したの。二人はお嬢様だから、逆らったらこの街じゃ進学も就職も吹き飛ぶわ」
なんて、囁かれてる。
しばらくして、うながあおいたちに気づく。百合な意味で大好きなあおいを見て、笑顔を浮かべ、あおいを大袈裟な手招きで
「あおちゃん遅いよ。ゆかりもみんなも中で待ってるよ」
そう言おうとしたときに
マックの入るビルと隣のビルの間の細い、本当に細い隙間路地から、何やら罵声染みた声がする。
『カツアゲ?』
そう思い覗き見るうな。
そして満面の嬉しそうな顔で、あおいに駆け寄り
「ねえねえ、あおちゃん、そこでカツアゲやってるぅ!。あたし暴れてもいいよね?」
「カツアゲ?。ストレス解消に悪人は捕まえなきゃ!」
さっきの子たち
「マックあきらめなくても良さそう。見世物が始まるわ」
>> 5
百合な意味で大好きなあおいに気づき、満面の嬉しそうな顔で駆け寄る、あおいの同級生のうな。
その、うなやあおいを見ながら、あおいについて語る通行人の他校の女学生。
「中学生にして京都府内、最悪最強最凶暴、ヤクザすら恐れおののく悪魔な女、赤井あおい」
「絶叫、断末魔の流血、屍々累々」
「常に羅漢銭なる飛び道具や短刀を持ち歩き、酔っ払い絡んだ、ヤクザの片腕を居合い抜きに切り落とした」
「彼女の歩いた後には、絶叫と流血と屍しか残らず、機嫌を損ねた者の殆どは生死不明の行方不明」
デマである。
あおいにとって、全く身に覚えのないデマである。
見境なくそんなことしてたら、普通は中学生でも逮捕されるでしょ?!💢と、一度はあおいも、そう叫びそうになった、デマである。
確かに武術家の孫娘ゆえに、あおいは、居合いも基礎は叩き込まれている。
が、ヤクザの片腕を斬ったのは、居合いを得意とする、あおいの四つ上の従姉の紫欄であって、あおいではない。
それも短刀を持ち出したヤクザの、短刀を握る親指を切り落としただけの、正当防衛である。
あおいは、羅漢銭「コインの縁を刃物状に削って手裏剣として使う」隠し武器も得意だが
対人使用したことはなく、むしろ、この羅漢銭で武勇伝を築いたのは、あおいの九つ上の、喧嘩に全く手加減しない姉の緑であって、あおいではない。
と言うか、あおいの得意な兵器は流星錘。長い紐の端に小さな鉛玉の飛び道具だが、羅漢銭みたいな投擲兵器と言うより、むしろ遠心力を用いた打撃兵器である。
それに、あおいは姉の緑と違い、大義名分の立たない喧嘩は、避けるほうだ。
が、そんなデマを全く否定せず、むしろ乗っかってるのが、あおいの悪魔と呼ばれる理由のひとつかも知れない。
あおいを見かけ、そんなデマを同級生に吹き込んでいる、通行人の他校の女学生。さっきまで
「あおい様たち黒百合女学院中等部のトップが揃っちゃった。マックは諦めて帰りましょ」
と言っていたのに
「マック、諦めなくて良さそう。これから見世物が始まるわよ」
そう言っているのは・・・・
スレ追記訂正。
19/11/25 03:55の追記文を訂正いたします。
わたくしの別作品
《黒百合女学院 恋の時間割(小愛的故事) 確定清書版》
のurlは
https://otonach.com/viewthread/2957373
でした。訂正しお詫び申し上げます。
当該追記でご案内致しましたのは
下書きバージョンになった、旧シリーズでした。
ごめんなさいねm(._.)m😊
なお、書き損じに気づきまして、この
「たとえばこんなクリスマス」
も清書バージョンに書き換えるかも知れません。
ちょっと寄り道でした。
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