フィットネスジム 〜濃密個人指導〜

レス6 HIT数 75 あ+ あ-

昼のお仕事さん( ♀ )
2025/01/30 21:20(更新日時)


主人公 桃子 29歳

妄想と実体験の融合小説です。


No.4228168 2025/01/27 13:59(スレ作成日時)

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No.1 2025/01/27 15:12
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

息子が3歳になったのを機に、近所のドラッグストアで時短のパートを始めた。
平日の週5日、レジと品出しをする。

仕事が終わってから息子を保育園に迎えに行くまでの時間、
午後1時から午後4時までは久しく無かった自分ひとりの時間で、

その自分ひとりの時間に、久しぶりに自分で稼いだお金で、自分の為の何かをしたいと思った。


子どもを妊娠した時から、運動なんて全然していない。

学生の頃はずっとテニスをしていたから引き締まった体をしていた。

スコートから伸びた真っ直ぐな足はよく褒められたし、カメラ小僧が写真を撮ってたよと、友達に言われた事もある。

今は、ウエストもお尻も太腿も、緩んでる気がする。


3年間、子供の事ばかりだった。
綺麗なママで、綺麗な妻でいたい。

ひとりで始められる、フィットネスジムの体験に行ってみる事に決めた。


No.2 2025/01/28 14:39
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

家から車で10分のフィットネスジムは、トレーニングマシンが充実していて、スタジオ、プール、ホットヨガ、スパもある。

金額が少し高めだけれど、コロナの影響で減った利用者がまだ完全には戻っていないらしい。
平日の昼間は空いていてマシンの順番待ちも無く、インストラクターの対応も良いと口コミで確認した。


受付で事前に予約していた事を伝えると、2人いた受付嬢の1人が、そのまま設備を案内してくれた。

ひと通り説明が終わると、マシンエリアで男性インストラクターを紹介された。

「久松です。よろしくお願いします」

ドキッとした。

「もしかして、きゅうちゃん?」
思わず懐かしいあだ名を呼ぶ。

胡瓜みたいに細かったのと、久松の「久」をもじって、きゅうちゃんと呼ばれていた彼は、
中学時代のテニス部の、ひとつ下の後輩だった。


華奢で可愛かったきゅうちゃんは、インストラクターらしい綺麗な筋肉をつけた大人の男になっていた。



No.3 2025/01/28 15:26
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

「えっ…桃ちゃん!?」
白い歯を見せて笑う顔は、昔とあまり変わっていない。

桃ちゃん先輩ではなく、桃ちゃんと呼ばれた事と、垢抜けて逞しくなったその姿にドギマギしながら

「すごい偶然!元気だった?」と明るく返す。

だけど頭の中では、
そのままジムの体験ができるように、部屋着みたいなTシャツとハーフパンツで来た事を後悔していた。


「桃ちゃん、変わらないねー」

本当かな…本当かな…
所帯染みていないかな…
一瞬そんな気持ちがよぎったけれど、

「きゅうちゃんは大人になったねー」
と笑顔で返した。



No.4 2025/01/29 20:28
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

あと数日で中学を卒業という頃に、きゅうちゃんに告白された。

仲良しで、後輩というより友達のように部活後はみんなで遊んでいたから、驚いてきちんと返事をできないまま私は卒業をした。
しばらくして、きゅうちゃんは3年生になるタイミングで遠くに引っ越したと知って、とても後悔した。

そのきゅうちゃんが、今、目の前にいて、マシンの説明をしてくれている。


「桃ちゃん、特にここを鍛えたいとか、気になってる箇所とかあるの?」

不意に名前を名呼ばれて、咄嗟に答える。
「えぇっと、お腹とか、太ももとか、お尻とか……お、おっぱいとか??」 

最後は冗談のつもりでアハハと笑ったけれど、失敗だった。

きゅうちゃんは
「桃ちゃん、何言ってんの?」
と言ったあと、ニヤリと笑って

「じゃあ…太腿とお尻に効果あるのからやってみよう」と言ってマシンの方へ歩き出した。



No.5 2025/01/29 21:15
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

平日の昼間とあって、利用者は年配の方がほとんどで、きゅうちゃんを見つけると話しかけてくる人も多い。

笑顔で返すきゅうちゃんは好青年という感じだ。


案内されたマシンに、上半身はリクライニングのように倒して座り、足の裏を言われた場所に合わせると、まるでお産の時のような格好だ。

膝が高く上がり、ショートパンツの裾がスルスル落ちてきて、太腿の付け根まで丸見えになった。

急いで裾を直そうとすると、
「手はここで」と言って、持ち手のような物を握るように、手を移動させられた。

息をゆっくり吸って、さらにゆっくり吐いて…
足を高く上げ、負荷をかけながら膝を伸ばしたり曲げたりしてる姿をじっと見られていると、なんだか恥ずかしい。

ずれたショートパンツから、下着は見えていないだろうか…


「桃ちゃん、入会してよ。僕がみっちり指導してあげるから」

きゅうちゃんは、私の足の位置を直しながら、悪戯っ子のような笑顔でそう言った。

No.6 2025/01/30 21:20
昼のお仕事さん0 ( ♀ )

入会をする約束をしたあと、子どもを迎えに行くから帰らなければいけない事を伝えると、

「受付で入会手続きをしてね、またね」
と言って、あっさりと他の利用者さんのところへ行ってしまった。

ドキドキしたり感傷に浸ったりしたのは私だけなのかも知れない。


夜、子どもをやっと寝かしつけて、ネットでトレーニングウェアを選んでいると、夫が覗き込んできた。

「俺もジムで鍛えようかなぁ」

「いいんじゃない?」

と答えたけれど、一緒には通いたくないな…と何となく思った。

私は、きゅうちゃんに何かを期待しているんだろうか。


子供が1歳半くらいになった頃から夫との回数が極端に減った。

ダブルベットに3人で寝ているから、物心がついている子供がそばで寝ていると思うと、どうしても落ち着かない。

息子は夜中によく目を覚ますから、夫の誘いを断る事が多くなった。
すると夫が誘ってくる事も少なくなった。

子育てに必死で、夫に気持ちが向かなくなった。


携帯の画面には、いろいろなタイプのウェアが並んでる。

ジムで見た、ホットヨガの若いインストラクターが着ていたウェアは、体のラインがあらわになっていてセクシーだった。

ジムでもヨガでも着れるウェアである事を確認して、何着かカゴに入れた。




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