忘れられない

電話を切りテレビを見てると、また着信。

「はい。もしもし」
「○○です。ご飯終わりました!」
「あ…はい」
「それで、明日出勤しますか？」
「予定ではします」
「僕、明日休みなんで昼間デートしませんか!」
「あの…いいですけど…同伴になっちゃいますよ」
「はー同伴ですか?」
「まだ二回目ですし、お店始まってからでも会えますよ」
「お店からだと待ち時間ありますよね?」
「その日に寄りますけど」同伴のお客様は、優先的に最初から付きます。
「僕、待ちたくないので同伴でっっ」
「そうですか?それではよろしくお願いします。細かい事はマネージャーに連絡して明日にでも」

で、マネージャーに連絡すると「誰?何さん?」そりゃそうです。
同伴なんて常連のやることですから。

この日から純朴な青年と仕事の狭間で悩む日が始まったのです。
あ、恋愛感情はまったくないです。