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私と御主人様

No.54 15/01/31 01:27
恋愛依存さん ( ♀ )
あ+あ-


その日私は携帯のアラームで目を覚ますよりも早く、彼の声で起き上がる。結局何度も指だけで果ててしまい、気づいた時には服を身に付けていた。

仕事中、何度も昨夜の事を思い出しては下半身に熱を持たせ、何度もスカートの裾を摘んだことか。

帰宅途中考えた。
御主人様の言う「誘う」「強請る」をどのようにしたら良いのかを。ふと最後の言葉を思い出す。「聞け」

御主人様は私が何も知らないから、聞けと言う。聞いて怒るような人ではない。でも誘い方わ聞くのは流石に無しなのではないか…

考えても纏まらない。もやもやしなが帰宅すれば、すでに彼は帰宅していた。タバコには火をつけたばかりなのか、まだ長いそれを口に加える彼を見れば…あの唇が這っていた首筋が熱くなる。

「ただいま…かえり…ました」
ふっ、と息を吐き出し笑われた。
「日常位普通でいないか?」
優しく頭に乗る手の平がほほに伸びる。
「っ、はい…」
「晴、俺の事呼んでみな」
「ま…まさき…さん」
「そうだ、今は主人じゃない」
「うん…」

一つ覚えた。
彼は日常と調教とは全く別で…日常では紳士であり、柔らかな表情をする。そしてそのスイッチが切り替わる時…御主人様になる。

夜はまだ来ていない。
私はそれまでに覚悟を決めるつもりだ。

「まさきさん、聞きたいの…」


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