一人でするときのおかずについて

一昨年74歳で亡くなった某評論家が、生前、自叙伝に綴っていました。

若い頃(多分55年ぐらい前)は、自宅近所に色っぽいお姉さんが引っ越してきたという町の噂話を聞くと、顔も知らないのに勝手にあれこれ妄想してオナニーをしていたそうです。

70歳代半ばの人が若い頃は、ＡＶもなく、エロ本の類も殆どないでしょう。

余談ながら、当時はティッシュペーパーすらもなく、多分ちり紙を使って後始末をしていたのでしょう(笑)。

もっと時代を遡れば、江戸時代など浮世絵の春画か、身辺にいる現実の女性を脳裏に思い浮かべて妄想するぐらいしか、オカズはなかったはずです。

今日では、あまりにもリアルなオカズが豊富に溢れているので、身辺にいる女性の見たこともない裸をあれこれ妄想するよりも、ＡＶやエロ本などの方が遥かにリアルでオカズに相応しいというのがあるでしょう。

ただ自慰の原点は、身辺にいる現実の女性を妄想することにあったと思います。

その意味では主さんの彼氏さんは、様々なデジタルハイテク機器や、豊富な出版物が溢れ返るこの時代にあって、いささかアナログチックで原始的とも言えるかもしれませんが、元来オナニーというものは、そういうものだったはずです。