バイブ届きました
No.324 2018/01/24 04:39
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
「お母さん」
居間でこたつに頬づえをついている母に声を掛けた。
居間の電気は相変わらず点けておらず、暗い中で母はため息をついていた。
「…………」
声を掛けたが無視された。
「ねぇ、お母さん、ねぇ!」
母はこちらを見もせずに
「……何……?」
と、めんどくさそうに答えた。
「あのね、お母さん、これがわからなくてね、教えて!」
教科書をこたつの上に乗せて、「これなんだけど」と言ったら、
「……お父さんに教えて貰って」
「だって今お父さん仕事じゃん。わかんないの、お母さん教えて」
はー、っと息を吐く母。
「…だから、お父さんが帰ってきたら教えてもらいなさい。お母さん、分からないから」
そう言われても私は引き下がらなかった。
「わからなくてもいいよ、いっしょに考えてくれるだけでもいいから!ねぇ、お母さん、お母さん!」
パンッ
頬を叩かれた。
「お父さんに聞きなさいって言ってるでしょ!?しつこいっ!あっち行きなさい!」
そう言うと母はまた頬づえをついて、ブツブツと何か独り言を言い始めた。
自分の部屋に戻った私はまた机に向かった。
教科書を開いて問題を読む。
ちっとも頭に入ってこなかった。
頬を叩かれて頭の中は真っ白になっていた。
訳も分からずイライラして、鉛筆を放り投げた。
結局、帰って来た父に勉強を教わる気も失せてしまった。
その日から机に向かって勉強する事は無くなり、私の机はただの物置きになった。
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