あたしは輝きたいの
No.19 2022/01/11 23:27
匿名さん0 あ+あ-
「母に君を会わせてあげる事が出来なかったのは本当に残念だったよ」
「分かりますわ。私もお母様にお目にかかりたかった…」
「人生というのは上手く行かないものだな」
その時、突然、美智子が「あっ…」と声をあげ、顔をしかめた。
「どうしたのだ?」
「急に…胃が痛くなってしまって…」
「大丈夫か?」
岡田は美智子のそばに寄った。
「うっ…ちょっとダメかも知れません…我慢できない痛みなのです」
「病院に連れて行こうか?」
「いいえ、結構ですわ。私、帰ります」
「え?じゃあ送って行こう」
「いいんですの。一人で帰りますから」
そう言うと、美智子はおもむろに立ち上がり、玄関の方へ走り去った。
「おいっ、君!」
岡田は慌てて後を追ったが、美智子は帰ってしまった。
一体どうしたのだろう。美智子はまるで逃げるように立ち去ってしまったのである。
岡田は美智子の事が心配で、暫くして自宅に電話をかけてみた。
「もしもし?僕だけど…」
「あ、良介さん?さっきはごめんなさいましね」
「大丈夫かい?えらく辛そうな顔をしていたようだけど…」
「えぇ、それが…自宅に着いたとたん、痛みが治まってしまったんですの」
「何だって?」
「変ですわよね…私もよく分からないのです」
「そうか…。まぁ、ともかく痛みが治まったのなら良かった。ずいぶんと心配したよ」
「本当にごめんなさい。お母様が亡くなったばかりで大変な時なのに、余計な心配をかけてしまって」
「いや、それはいいんだよ。じゃあ、また近いうちに会いましょう。ではさようなら」
岡田は受話器を置いた。その時、ふと思い付いた。(そうだ…あの時の母の胃痛と同じだ!美智子さんと会おうとすると胃痛が突然に起こり、会うのを中止にしたとたん治まる…。まるでそっくりではないか…!)
偶然だろうか?いや、まさか…。
岡田は薄気味悪さを感じていた。
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