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ざつ記帳

あたしは輝きたいの

No.7 22/01/05 12:15
匿名さん0
あ+あ-

その日は突然きた。

1944年8月4日、午前10時過ぎ、ドイツ秘密警察が突然オペクタ商会に踏み込んできた。銃口を向け、「責任者は誰だ」と問うと、隠れ家生活の協力者で、オットーに変わってオペクタ商会の責任者をしていたクレイマンは、「私ですが…」と名乗り出た。何者かによってオペクタ商会にユダヤ人が隠れている事が密告されたのだ。秘密警察はクレイマンの背中に拳銃を突き付け、「案内しろ」と脅迫した。クレイマンは「分かりました」と静かに答えた。

恐れていた事がついに起きた。
3階の踊り場にある、隠れ家に続く回転本棚の前に来た時、クレイマンは口から心臓が飛び出そうなほど鼓動が高鳴っていた。本棚の向こうには何も知らないアンネ達がいるのだ…!

ドイツ秘密警察は本棚を指し、『開けろ』とクレイマンに命ずる。
おしまいだ…

隠れ家への扉を開けた時、クレイマンの目に最初に入ったのはエーディトだった。クレイマンが「ゲシュタポ(ドイツ秘密警察)だ」と言うと、エーディトは放心状態となり、そのまま動かなくなった。そしてそばにいた娘のマルゴーは恐怖のあまり、すすり泣き出した。

オットーはペーターの勉強を見る為に、4階の部屋にいて、何やら階下から音が聞こえるとは思ったが、気にせずペーターの勉強を見ていた。しかし、突如、誰かが階段を駆け昇ってくる音がして、ドアが開くと同時に銃口を向けたドイツ警察が現れ、階下へ降りるよう命令される。
こうして隠れ家にいた8人は、全員、呆気なく捕らえられたのだ。

隠れ家での2年間は、恐怖・苦痛との戦いだった。
夜中、誰もいるはずのない階下で物音がし、もしやドイツ警察が捕まえに来たのでは!?と、8人は全員4階の部屋に集まり、息を殺して身を寄せあった。実際には泥棒に過ぎなかったのだが、階下に行って確認する事も出来ない隠れ家の人々は、ただひたすら恐怖に震えた。
また、消火器点検や、建物の修繕などで大工などの外部の者が会社に入ってくる時なども、全員が入り口から一番遠く離れた4階に集まり、見つかる事の恐怖に耐えながら、見つからない事を祈った。

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