房事恋慕

久佐麻久良 多比由苦世奈我 麻流祢世婆 伊波奈流和礼波 比毛等加受祢牟
妻椋椅部刀自賣

草枕旅行く背なが丸寝せば家なる我れは紐解かず寝む

旅行くあなたが着物をきたままごろ寝するのですもの。家にいる私だって紐を解かないでそのまま寝ましょう。


筑紫太宰府に防人(さきもり:筑紫など北九州を防衛した兵士)として派遣される夫の無事と、旅先で他の女性と交わらないことを願って読んだ和歌です

あなた(夫)が旅先で着物の紐を解かない(他の女性とセックスしない)のですから、私(妻)も他の男性とセックスしません

防人の派遣は3年くらいで、このような和歌を交わしながらも、実際は他の人と情を交わしたことが多かったようです

この時代のように婚姻でセックスの相手を限定するのではなく、自由恋愛、婚外恋愛が普通に行われる社会が間もなく到来しそうですね