お金で交換された私 諒平版
あれから俺は、毎日小さな蝋燭の灯りを頼りに生きている。
これからもずっと…1人で。
新しいレスの受付は終了しました
- 投稿制限
- 参加者締め切り

「特になにも…」
「キスしろ」
「えっ…ここで?」
「しろよ」
「人来るかも知れないし…外だよ?」
「はぁ?いいからしろよ」
「見られたら恥ずかしいよ…」
「誰もこねーよ。」
「でもさ…外だよ?」
「いちいちうるせーな。お前が潤んだ瞳で俺を誘うからだろ」
諒平は麻里を木に押し付け、顔を近付けてきた。
「イタっ…やめ…んっ…」
麻里は顔を背けようとしたが、諒平に顎を掴まれ、言葉とは裏腹に優しいキスをされた。
「お前はもう、俺のもんだろ?」
…お願いだ…言ってくれよ…
「それは…」
「まだ即答出来ないのか?」
「えっと…あっ…ダメっ…見られちゃうよ」
ごめん…でもお前のそんな顔見たら我慢出来ない…
諒平は麻里の小さな膨らみを服の上から揉み始めた。
ダメだ我慢…これじゃ何時もと同じになってしまう。
諒平は麻里から離れると後ろから、麻里に呼び止められた。
「まっ待って下さい!!」
諒平は足をとめ振り向く。
「なに?やっぱりヤりたいのか?」
「私がずっと諒平さんのそばにいれば、笑顔戻りますか?」
「は?」
「私は諒平さんの事好きです。多分あの時…から。」
これは…?信じてもいいのか?
諒平は、また歩き始めた。
でも心から言ってるように見えないよな…
「ねぇ…諒平さん…」
麻里は諒平の大きくて、温かい手を掴んだ。
「まって??」
諒平は、振り向かず呟いた。
「なぁ。それって同情か?」
「え?」

「同情…?」
…また余計な事言っちまったな。
「何でもない。早く先進むぞ。」
麻里は必死に諒平に話かける。
…こういう時は素直に喜べばいいのか??
もうホントにどうすればいいんだよ。
嬉しいけど…
諒平は、立ち止まりまたすぐに歩き始めた。
もうなんて言えばいいんだ?
風が吹き、葉が揺れる音だけが聞こえる。
「ねぇ!!」
諒平の手を掴む。
「まって??此処で全裸になったら信じてくれる?愛してる証明になる?」
麻里は、諒平の手を胸に添える。
「諒平さんの好きにしてください…」
 …もうなんでそんな襲いたくなるような甘ったるい顔すんだよ。
「おせーよ。」
諒平は優しくキスをすると、麻里の手を掴みまた歩き始めた。
ドンッ
「んっ!!」
急に諒平が立ち止まり、麻里は止まれず諒平にぶつかった。
「なぁ。お前はこれからずっと、俺の周りをウロウロするのか?」

「私そんなにウロウロしてる?」
…ちげーよ。
小さな声で、諒平は呟く。
「同情無しで、俺とずっといてくれるかってこと。」
「えっ?何?ごめん!同情無しで〜からあとが聞こえなかった…」
こいつわざとか?
「あぁ。早く脱げっていった。」
「えっ?絶対違うもん。」
「お前が、『私…此処で全裸になりたい!!』って言ったからだろ?」
なんでコイツは人の気持ち分からねぇのかなぁ。
「もうすぐ着くからもう少しがんばれよ。」
「あっハイ…」
二人は黙々と道なき無き道を進むと、目の前に大きな満開の桜の木が見えてきた。
「着いたぞ。」
「…ん??わぁー綺麗!!」
…喜んでくれてるか?連れて来てよかった。
諒平は桜の下に腰をおろした。
「桜は綺麗だな。明るい所で見る俺の顔とは…」
麻里は諒平の話を遮るように、諒平の顔に両手を添え、少しの間見つめるとキスをした。
…っ!?えっ?麻里??
ん?今度は泣き始めた??
どうしてだ?でも麻里からしてきたから無理矢理ではないしなぁ…
「泣くな。」
「だって…。」
「泣いても俺は、何もしてやれない。」
「十分してくれてるよ…?嬉しくて」
「やっぱり女はめんどくさい。」
……全然わからねぇな。
「でも今日は、本当にありがとー!」
は?今度は笑ってる。泣いたり笑ったり忙しい奴だな。
麻里は諒平に抱きついた。
っ?!やべーな。なんで今日はこんな積極的なんだよ。麻里の甘い匂いがするし…
あぁ…これってある意味拷問だよな。
どこもかしこも、やわらけーし。
そして俺も…女の顔色を伺う哀れな男の仲間入りか?
でも嫌じゃ……ない。
こんな顔して麻里は……
いや。考え過ぎか?今を楽しもう。
「少しこのままでいろ。」
「えっ?」
「なぁー。雲の上で寝れたら気持ちいいかな。」
青空に浮かぶ雲を見つめ諒平は呟く。
「気持ちよさそうですよね。」
「お前今、笑った?」
ほのかにあたたかい風が二人を優しく包み込み二人は自然と笑いあった。
「だって凄い可愛い事言うんだもん。」
本当可愛いなぁ…俺だけの麻里にしたい。
「麻里…可愛いよ。」
「ありがとー。……え??えぇ?!」
「もっと顔見せろよ。」
「きゅ急にどうしたの?」
「いいから見せろよ。」
「ちょっと待って??恥ずかしいよぉ。」
諒平は恥ずかしがって俯く麻里の頭を、優しく撫でている。
「ここから見る景色は綺麗だよな。小さい頃一人でここにきては見てたな。」
麻里は、強く諒平を抱き締めた。
「どうした?」
「もう…1人じゃないから。私がいるから
ね。」
「おう。」
もうだめだ…我慢できねーよ。
諒平は麻里にキスをした。
「…んっ。」
…本当に可愛いなぁ。
諒平は止められず麻里の服をたくしあげ触り始めた。
…ダメだ誰にも麻里の裸を見せたくない。
早く家に帰ってしよう。
諒平は早く帰るように麻里を促し、無言のまま歩き続けると、あっという間に家に着いた。
やっと着いたか…地味に遠いんだよな。
諒平が玄関の扉を開けると、目の前には若い女の人と彰が立っていた。
「諒平さんお話が…ちょっとここではあれなんで来て貰えませんか?」
「わかった。麻里先に戻ってろ。」
もしかして…ババアがもう1人連れて来たのか?
「諒平さん?…大丈夫ですか?」
「あぁ大丈夫。で話ってなに?」
「諒平さん〜あんまり怖い顔しないで下さい?」
「何時も通りだろ?でなに?」
「あの…先ほど私といた女性の事何ですが…」
「あぁ早く言えよ。」
「すいません!!えっと…亡くなったご両親が…」
彰は段々と途切れそうな小さい声になって言った。
「俺の?…えっ?頼むハッキリ喋ってくれ。」
「先ほどの女性は…諒平さんのご両親ととても仲良かった夫婦のお子さんで、諒平さんのご両親が亡くなる前に、許嫁にする話があったみたいで…私も詳しく分からないですが…」
「だから?今更なに?」
「親から許嫁になる予定だった人がいたって聞いて、一目見てみたいと思い来てみたんだそうです。」
「あぁ。成る程な、もう会ったし俺には用ないだろ。じゃあいくわ。」
「諒平さん……。」
「ん…?」
「諒平さんは、あの時麻里さんを探しに…」
「はぁ?なんの事?じゃあ行くわ。」
「諒平さん麻里さんの事…」
諒平は最後まで話を聞かず、その場を後にした。
長い廊下を歩く諒平
廊下を歩く諒平の目の前に、茶トラが歩いてくると行儀よく座り始め諒平を見つめている。
ニャーニャーー!!
「なんだよ。ネコ。甘えた声出しやがって。俺、ネコは嫌いなんだよ。あっちいけよ。」
ニャーニャーー
「ちっ仕方ねぇーな。」
諒平はネコに近寄ると、ネコの顎を優しく撫でた。
ネコは満足したのか左右にお尻を振りながら、諒平をその場に置いていなくなってしまった。
どいつもこいつも…普通撫でて貰ったら足元にスリスリしにくるもんじゃないのか?
あの時助けたご主人様を弄ぶなんていい度胸してる。
特にアイツ…
食べ物貰った時だけすげーデレデレするくせに
やろうとするとすぐツンツンするし
あぁ絶対今夜は寝かせねぇー。
諒平は勢いよく部屋に入るが、麻里の姿が見えない。
なんでいねぇーんだよ。
俺は先に戻ってろっていったよな??
仕方ないな探しに行くか…
また長い廊下を歩いていると、話し声が聞こえてくる。
ん…?
諒平は声のする方に向かって歩くと、さっき玄関にいた女性と麻里が話している。
…なんだよ。愛想笑いして。
「こい。」
諒平は、麻里の腕を掴み歩き始めた。
「諒平さん…痛い…」
諒平は無言のまま握る手を緩めず、長い廊下を歩き続ける。
麻里と諒平が部屋に着くとすぐ、麻里の服を脱がし始めた。
「ちょっと?どうしたの?」
「やるぞ。」
「えっ?」
「外でやんの我慢してやったろ?」
「そうだけど…明るいから恥ずかしいよぉ…」
諒平は麻里のブラをずらし胸を揉み始めた。
「外でヤった方が良かったか?俺はお前の裸を誰にも見せたくなくて、家まで我慢したんだけどな。余計なお世話だったか?」
「おっぱい丸出しだったけどね…」
麻里は小さな声で呟く。
チラッたと出しただけで大袈裟なんだよ。それも満更でもなさそうだったしな。
「お前やっぱり痴女だったの??」
「違うよ…もう。」
「わかってる」
諒平は麻里のすべすべの太ももに顔を近づけると、舌を這わせた。
「んんっ!!諒平さん…」
「柔らかくて、すべすべしてんな。」
諒平はペロッと太ももを舐めてカプリと甘噛みをした。
「んっ…」
「お前本当に旨そうだな。」
というか旨いな
諒平の手はじわじわと麻里のパンツ近づく。
もうアソコは湿ってるか?
誰かが走ってくる音が聞こえくる。
ん?誰だ…?
「諒平さーん!!大変です!!奈都子さんが!!あっ…麻里さん。ごめんなさ〜ぃ!!」
運転手は勢いよく入って来たかと思うと、勢いよく出て行った。
…今度はなんだよ。
「彰お前見たな?」
諒平は廊下にいる彰に話しかけた。
「えっ??見て…ませんよ?私、貧乳派なんで大丈夫です!!」
彰が早口で話す。
「チッ…またおあずけかよ。麻里早く服着ろ。」
舌打ちをすると小さな声で呟いた。
麻里は気が動転して、下着姿のまま諒平に抱きついた。
「早く着ろ。」
言葉とは裏腹に、麻里の頭を優しく撫でると服を渡した。
諒平は麻里から離れる事に少し躊躇ったが、
彰のもとに向かった。
「あっ…諒平さん。」
諒平が部屋からでると、彰は壁によっかかって座っていた。
「今度からは、一言声かけろよ?」
「すいません。」
彰は立つと小さな声で謝った。
「で?」
「あっ!奈都子さんが諒平さんを見て一目惚れしたみたいで、あれからすぐお祖母さんにも許可取って今日からここに住むそうですよ?」
「じゃあ麻里はどうなるんだ?」
「家に残っても出て行ってもどっちでもいいらしいです。」
「そうか…お前そう言えばあれから誰とも付き合ってないよな?」
「そうですけど…」
「麻里ダメか?」
「えっ…?」
「俺だとアイツを幸せに出来ない。お前なら…」
「えっとなんて言えばいいのか…」
「だめか?お前なら安心して任せられるとおもったんだけど。」
「諒平さん…」
「やっぱり無理だよな…。」
「俺…この家に連れて来たじゃないですか?
実は…あった瞬間麻里さんに一目惚れしたんです。でも…諒平さんも麻里さんの事…だから、諦めよう忘れようとしていたんです。」
「そうか…なら話しは早いな。麻里を頼む幸せにしてやってくれ。」
「でも俺に務まるか…」
「この家にいて麻里の人生を縛るよりか、外に出て麻里の人生を謳歌してほしいから…」
「諒平さん?」
「…なんだ?」
「でも麻里さんの事…。」
「これでいいんだよ。親も望んでた事だし。
俺の事気にいったんだから…。胸もでかいしな?俺、巨乳派だからさ。」
はははっと寂しそうに笑う諒平。
「諒平さん…」
「俺の部屋貸すから…。じゃあまたな?」
諒平は彰の肩をぽんっと叩くとその場をあとにした。
涙を拭い、顔を上げると奈都子が立っていた。
「泣いていたんですか?目赤いですよ?」
「お前さぁ。本当に俺でいいの?」
「はい。」
「でも俺は、お前を好きになることは絶対ない。それでもいいのか?」
「そんな事…絶対あり得ないわ。貴方は私を好きになるわよ。」
奈都子は諒平の顔に手を添え、キスをした。
「私自信あるわ。」
「…好きにすればいいさ。」
「諒平さんって…麻里さんの事が好きだったんでしょ?」
諒平は答えず、遠くを見ている。
「諒平さん?」
「俺が幸せにしたいと思ってるのは、お前じゃない事は確かだ。心も体もお前を求めていない。」
「それは…まだ私の事知らないからだよ。」
「俺が大切にしたいと思った奴と初めてあった時、ピーンとなにかよく分からないけど、あった。お前にはなんにも感じねぇんだよな。」
「だからまだ…」
「今からヤるか?早くここで脱げよ。」
「えっここはちょっと…。」
「じゃあこいよ。」
奈都子の手を掴み諒平の部屋に向かった。
…まだ彰達やってるか?
諒平はいつもよりか少し、手に力を入れ襖を開けた。
…いない。
「ほら脱げよ。俺の女になりたいんだろ?」
奈都子は躊躇いもなく脱ぎ、全裸になった。
…胸はデカイな。
麻里のは丁度手に収まるくらい。
ん!?
奈都子が諒平の着ている着物を脱がせようと帯に手をかけると、諒平はその手を振り払い自ら全裸になった。
「わぁ。諒平さんって想像してたより、筋肉凄いですね。私、筋肉好きなんです。諒平さんの事もっと好きになってしまいました。」
「お前の好きって軽いな。まぁいいや。お前処女?」
「そうですけど…」
「ふーん。」
こいつ緊張して早口になってるな。脱がせようとしてた手も震えたし。まぁ優しくする気はないが。
「ヤリマンかと思ったわ。昔よく声かけてきた女達に似てたから。身体の力抜けよ?入れるからな。」
諒平は入れようと瞬間襖が開いた。
振り向くと麻里が立っていた。
「麻里…」
麻里の頬には一筋の涙が伝った
「今までありがとうございました。」
麻里は早口でお礼を言うと部屋を出て行った。
これでよかった。麻里はきっぱり俺を忘れるだろう。
人間らしい気持ちを取り戻させてくれた女。
短い間だったけど、人生で一番幸せだった。
「諒平さん?」
「やっぱりこういうのは、お前の事大切にしてくれる奴としろ。悪いけど、帰ってくれよ。」
「いやです。…勝手にしろって…」
「一人にさせてくれ頼むから。」
諒平は着物を着ると、奈都子に服を渡し、麻里に膝枕して貰った場所に座ると、外を眺めた。
「でも私は…あんな普通の女よか私の方が魅力的じゃない?胸だってほら…。」
「なぁ。気付けよ。そういう問題じゃないだって。麻里に勝つことはお前には出来ない。
麻里と出会う前にお前と出会っていたとしても、お前とは一回限りで終わってたよ。そこら辺の女見たいにな。」
「でも貴方のご両親の願いでも…」
「あのさ、親の願い事ならなんでもいうこと聞くのか?俺は嫌なんだよ。小さい時からお前はここの跡継ぎだから立派に育てよ?とかさ。なに?立派って。あぁごめんな。関係ない話しして。お願いだ。一人にさせてくれ。関係無いお前に八つ当たりしそうだ。」
「してよ…受け入れるよ?」
「もういいわ。俺が出てく。」
そういうと諒平は、裸で座りこむ奈都子を置いて外に出て行ってしまった。
恥ずかしくなると麻里は、前髪をちょっといじるの癖なんだよな。
麻里の手は何時も少し冷たい。
麻里の首筋のほくろ
なんといっても、あの食べ物食べている時の顔
逃げないで麻里と向き合えていたら…
今頃俺の腕まくらで、スヤスヤ寝息をたてて寝ていたのだろうか。
これで良かったハズなのに…
あれから数年後
諒平は毎日のように彰に麻里の様子を聞くのが日課になっていた。
「彰あのさぁ。」
「諒平さん。麻里さんはいつも通り少し疲れ気味で仕事2つ頑張ってます。」
「違う。俺養子に出る事になった。ババアはもっと金が欲しいんだと。だからこの家から出る事になった。」
「えっ?本当ですか??ここは麻里さんとの思い出があるから離れないって言ってたじゃないですか!」
「あの日から俺は…時が止まったままだった。でも何時までもずっとこうしてられないしな。」
「…そうですかぁ。」
「あぁ。」
「本当に会わなくて後悔しませんか?麻里さんは諒平さんの事、心からすきでしたよ?」
見たい。もう一度あの笑顔を…
でもこんな俺にそんな権利はあるのだろうか。
彰は玄関でやっと諒平に追いついた。
「送りますよ?」
「あぁ頼む。」
二人は車に乗り込む。
「彰、いろいろ迷惑掛けてごめんな。」
「何言っているんですか!!」
「いや、本当に悪かった。」
「謝らないでくださいよ?お陰様で俺も、やっと前に進めるようになったので、諒平さんには、感謝してますよ。」
諒平はそれからずっと目的地までずっと無言のままだった。
「着きましたよ?」
「ここで麻里は働いてるのか?」
「そうですよ?そろそろ終わって出てくる時間だと思います。」
じゃあいくわ。本当にありがとう彰」
「どういたしまして。」
「帰ってていいからな。」
「帰りはどうするんですか?」
「タクシー拾う。じゃあ…行くわ。」
バタンッ
諒平は車を降りると麻里の仕事場に向かった。
…でも今更麻里は、俺に会いたいと思っているのだろうか?
あっ!?
麻里だ……。あの時よか少し大人びている。
目が合ったか?ダメだ合わす顔がない。
諒平は、もと来た道を戻ろうとすると
「諒平さん!!」
麻里が諒平を呼び止めた。
ごめん麻里…でも一目見れてよかった。
バンッ キィィィィーー
後ろから大きな音が聞こえ、諒平が振り替えると麻里が車に轢かれ倒れていた。
麻里??嘘だよな??
諒平は麻里の側に走っていくと手を握った。
「おいっ大丈夫か??麻里??麻里聞こえるか?」
「諒平…さん。」
「今救急車呼ぶからな?」
「俺は…初めて麻里を見た瞬間に恋に落ちて、毎日毎日お前の事が頭に浮かんでなんにも手につかなくなったんだよ。責任取れよな?」
「諒平…さん…。」
「もうお前の手を絶対離さない。
お前は俺を暗い部屋から、出したんだからな?わかってるか?これからは、ずっと俺の隣でサポートしろよ??なぁ。おいっ聞いてるか?」
「諒平…さん。」
「俺はな…お前がいないともうどうしていいか分からないんだよ。そんなにつよくないんだよ…なぁ…麻里…。」
麻里は小さな声で諒平の笑顔が見たいといった。
「えっ?笑えばいいのか??」
諒平は泣きながら笑ってへんな顔になっている。
「おいっ麻里?麻里?目綴じんなよ??ほら、救急車来たぞ?なぁ麻里…目開けろよ…なぁってば…」
諒平は麻里の手を握りしめ声を出して泣き始めた。
病院の廊下で一人待たされる諒平。落ち着かないのか椅子に座ったり立ったりしている。
一時間くらい経ったとき、
ガチャ
扉が開くと医者が出てきた。
諒平はすぐさま近寄ると医者の手を掴んだ。
「麻里はどうなったんですか?」
「ご家族の方ですか?落ち着いて聞いて下さい。」
「麻里は…麻里は助かったんですか??」
「精密検査等しても特に悪い所は見付からず、かすり傷程度でした。」
「てことは生きているんですか??」
「生きてるに決まってるでしょ。ただ、疲れがたまっていたのかグッスリ眠っています。あんまり無理させてはいけませんよ?」
「あっ…はい。わかりました。ありがとうございました。」
やっと諒平は麻里と対面出来る事になり、
諒平は扉を開けた。
麻里はスヤスヤ寝ている。
諒平は起こさないように優しく手を握りしめた。
「ったく。心配かけさせやがって。無駄に運がいいな。車に轢かれたのにかすり傷だけだったし?金持ちの俺にも愛されて…さ。…だけど本当に心配した。金がいくらあってもお前は買えないからな。もう俺の前から消えないでくれよ…」
「だから…私はお金じゃなくて諒平さんが好きなの。」
「麻里お前…。目が覚めたのか?無事で本当によかった。」
「心配させちゃってごめんね?」
「…。」
「さっきまでベラベラ話してたのに、また無口になるの?」
「なぁ…俺達、結婚しないか?」
諒平は麻里を見つめる。
「諒平さん誕生日はいつ?」
「はぁー?今聞くかそれ?7月1日だよ。で返事は?」
「じゃあ、入籍は7月1日に入れようね?」
「まだ一ヶ月近くあるじゃねぇか。誕生日なんかいいから退院したらすぐ入れるぞ。もう離したくない。」
「絶対やだ。私の誕生日12月だけど、私の誕生日にする?」
ふふっ。と笑う麻里。
「仕方なねぇーな。わかった、俺の誕生日な。
あと、仕事辞めろ。」
諒平は麻里を強く抱き締めた。
おわり。
新しいレスの受付は終了しました
注目の話題
おとなチャンネル 板一覧