氷の中の奴隷

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2018/05/26 06:03(更新日時)

ガチャーン…

ガンガンッ

父の怒鳴り暴れている姿と割れた皿を謝りながら片付ける母の姿。

詩織の家ではよくある光景だ。


詩織は何時も隣の部屋で震えながら父親の怒りが静まるまで耐える。それが一番適切な行動だった。

でも…この日の詩織は違った。

No.2406506 (スレ作成日時)

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No.2

怒鳴り散らす父の前に立ち、震える手で拳を握ると言った。


「お父さん。お母さん…あの話早く…進めて貰いたい」

No.3

「なに言ってるの…?ねぇ詩織…?貴女自分が言ってこと分かってるの?」


「黙れやババア。お前は黙って酒持ってくればいいんだよ。」


ドンッ

ガタンッ

父親は母親の髪の毛を鷲掴みにし、床に叩きつけるとお腹を蹴りつけた。

「お父さん…やめて?私…覚悟決めたから…ね?」

詩織はうずくまっている母親の元に駆け寄る。

「嬉しい事があったんだから酒飲まなきゃだろ?なぁ…?詩織。」

震える詩織の前に屈むと、クイッと詩織の顎を掴んだ。


「ゲフッ…アハハなぁ?しおり~女に生まれて良かったなぁ?ありがたいと思えよ?」


No.4

…これでいい。


数日後。


詩織は、廃墟なんじゃないかと思うくらい古いビルに連れていかれた。

…なにここ?


入るのを躊躇う詩織が振り向くと、若くてガタイのいい男が、ニッコリと笑った。


『詩織さんどうしたんですか?』


男はニッコリと笑っているようだが、目は全く笑っていない。それに後ろの人は笑ってもいない。

ゴクリと唾を飲む。


多分私は…このまま無事で帰って来ることはないだろう。

でも涙すら出そうにない。

何でだろう。

No.5

詩織は足を踏み入れる。

外観は廃墟ぽいけど中は綺麗…


驚きを隠せない詩織は立ち止まった。

長い廊下は薄暗いが、ホテルの廊下みたいに高そうな絨毯が敷かれている。

でもなんだかほこりっぽい。

なんでだろう。

詩織は少し咳をした。


『びっくりした?』


No.6

「…。」


『ここに来る女の子は、みんな同じような反応するんだよね。』


「そうなんですか…」



『人間として最後に見れる風景が、今にでも幽霊が出そうな廃墟でしたぁ~なんて可哀想過ぎるからね。まぁ、どっちにしろ薄暗いからあまり変わらないかぁ。あっ…人間として最後って言ったけど、人間として扱ってくれる優しい人もいるからね。ごく希にだけど。』


…えっ?


『まぁあまり期待しない方がいいよ。』


言い終わると男達に挟まれながら詩織ははそこまで広くない廊下を進み始めた。



急に男は止まる


ボフッ


No.7


「すっ…すいません。」


エレベーターの前で急に男が立ち止まったせいで、詩織は男にぶつかった。


男は無言でボタンを押すとドアが開いた。


9階まであるんだ…。

男はなんの躊躇いもなく、
2、4、6、1とボタンを押した。


えっ…?

No.8

男はボタンを押したあと詩織をチラッと見るとまた正面を向いた。

…声に出ちゃってた?でもなんでこんなに押しているんだろう。

詩織は床に視線をおろす。

あれ…?

エレベーターが下に向かっているような体感がする。


上に向かっているはずだよね?


『なにしてんの?ほら着いたぞ降りろよ』


えっ?

「すいません…」

『お前すいませんって言い過ぎ。それってクセなの?』


というと、男は先に行ってしまった。

No.9

えっ…?


ぽんっと最初に話した男が、詩織の肩を叩く。

『気にしないでね?アイツなりに詩織さんのこと、気遣ったつもりだから。』


というと、まだ乗っていた男達も降りていった。


…怖そうな顔してるけど優しいのかな?


詩織は遅れてエレベーターから降りた。

うぅ…寒い?


エレベーターから降りると、目の前には机がポツーンと置かれていて、男の人が一人座っていた。


あれ?さっきの人達は?

詩織はキョロキョロと見渡す


『こんにちは。さぁこっちにきて?詩織さん。』

No.10

「あっ…ハイ…。」


『ごめんねぇ?ここ、寒いよね?あっそこの椅子使って?』

男は目の前にある椅子を指差す

もう本当に後戻り出来ないんだ…夢じゃなくて現実…なんだよね?…怖い…どうなってちゃうんだろう…。

『あっそんなに緊張しなくてもいいよ?今から簡単な質問に答えて貰いたいんだけど、大丈夫?』


詩織は椅子に座ると、ぎゅっと拳を握り、震えるのをなんとか押さえそうとした。

「あっ…ハイ…大丈夫です。」

男は詩織に紙とペンを渡した。

金持ちの家に生まれていたらこんな思いはしなかったんだろうなぁ…

そんな事を思いながら紙に目を通す
えっと…

1、貴女は処女ですか?

はい どちらともいえない いいえ

どちらともいえない?ってなにそれ?…ってツッコミいれてる場合じゃないよね…えぇっと…

詩織は、はいにマルをつけた。

2、貴女はオナニーが好きですか?



No.11

ええっ?それは…どちらとも…


詩織はチラッと男の人の顔を見る。


『あっ!ごめんねぇ?見られながらだと答えにくいよね?』


と笑いながらいうと、机に置いてあった雑誌を手に取り読み始めた。


恥ずかしいし…もういなくなりたい。

いいえにしよ…。


3、貴女は他の人に見られながらオナニーをするのが好きですか?

えっ?


大好き 結構好き 恥ずかしいけど見せたい


なにこれ!?

いいえがないじゃん…

No.12

もう…恥ずかしいけど見せたいでいいか。

4、これから自分がどうなってしまうのか不安?


全然不安じゃない そりゃ多少は不安… 不安?なにそれ?


えっ…

もうなにこれ…
そりゃ多少は不安…ってかなり不安なんだけど…


5、やっぱりオチンチンは太くて長くて硬い方が好き?


そんなの関係ない! べつにどうでもいい。 大きさとかの問題じゃない!大切なのはムード

これ…みんな同じような事言ってるよね?

べつにどうでもいい…で…


6、寂しがり屋?

かなり どちらともいえない ちがう

No.13

これは…かなりかなぁ…

ここまで質問に答えてくれてありがとう!!
これが最後の質問だよ?!

やっと最後の質問かぁ…

7、ズバリ貴女はM?S?


Sだよ! 違う違うM! いやいやドSでーす! いやぁーん!!ドMですよ?!縛って貰いたいよぉ!!

えぇ?なにこの質問?絶対これ…作った人ウケ狙ってるよね?


…えぇ。Mかなぁ?人のこと、傷つけるのは嫌いだからやっぱりMかなぁ…


No.14

「終わりました。」

詩織は男に紙を渡す

『おっ!終わった?どれどれ…いいねぇ!お疲れ様ー!じゃあ次は…』



ポチッと男はボタンを押すと、壁がガタガタと動き始めるとドアが現れた。

『じゃあ次はあそこだよぉ!』


「あ…ハイ…。」


詩織は男に軽く会釈して、次のドアを開けた。


さむっ!!


なんでこんなに寒いんだろう?


『詩織さん!!こっちこっち』


男が手招きしている。

詩織は手招きしている男の元に行く。



No.15

『寒いからちゃちゃっと話すけど、今から詩織さんには氷漬けになって貰うよ?そうする事で、老けずにずっと若いまま保存することができからね。』

「えっ?」


『でねぇ…買い手が決まったら溶かされて奴隷として生きて貰うの。分かったかな?』


「えっ…じゃあ…買い手が決まらなかったら?」


『うーん。ずっと氷漬けかなぁ?でも大丈夫。売れ残るのは、ほんの一握りだからさ!それも詩織さんは可愛いからすぐ見つかるよ。』

「どっちにしても…私」


『おーい!!持って来てくれる?』

と説明してくれた男が誰かに向かって大きな声でいうと、


奥から少し体格のいい男が透明の容器を運んできた。

『さぁ服を脱いでこれの中で横になって?』


「えっ…ちょっと…。」


『ねぇ…早くしてくれるかな?』


先ほどまで笑顔だった男の顔が急に真顔になった。

No.16

…ゴクン

詩織は唾を飲み込むと、スルスルッと身に付けているものを脱いだ。


『さぁ。横になってね?』

また男は笑顔になった。

目は笑っていないが。


詩織は無言のまま容器の中に横になる。


『じゃあまたね?』


と男は詩織に風を吹きかける。

わた…し…どうなっ…


『上手くいったな。抵抗もしないし、やり易かったな。』


『そうですね。』


『まぁ、こいつはすぐ売れそうだな。』



数ヶ月後…

No.17

詩織は金持ちに買われた。


ピンポーン

『お届け物デース!』


「はーい。って…これなんですか?」


体格のいい男が二人がかりで細長い箱を持って玄関の前に立っている。


『お届け物です。』


「いや、それを聞いているんじゃなくて…」


『斉藤 一樹様からのお荷物です。』


「兄貴から?」


『あっお風呂場までお運びしますね?』


「えぇ?なに?」


男達はいいとも言われてないのにズカズカと勝手に入ると浴室に運び入れた。

「えっ?ちょっ…」


『あっサインお願いします。』


「あっ…はい…」

No.18

『ありがとうございました。』

バタンッ



えっ?


ちょっ…


男はとりあえず荷物を見に行くことにした。


…ナマモノ注意!ってなんだこれ?


ビリビリと、テープを剥がす


えぇ…ちょっ…死体???


男は急いでリビングに向かい置いてあったスマホを震えた手で電話をかける。

プルルプルル


「おかけになった…」


ピッ

No.19

繋がんない!!俺…共犯者?捕まるの?

えっ?氷漬けだったよね?


男は何故か忍び足でまた風呂場に向かう


…やっぱり…やっぱり、しっ死体だよ…!!


兄貴殺しちゃったの?殺人鬼?



えっ?

チラッと茶封筒が顔を出している

No.20

男はすかさず手に取りリビングに速足で戻る。


ビリビリッ

説明書

とデカデカと書いてある。


えっ?説明書?


まず40度のお湯をかけて氷を溶かしてください。


あとは自由です。


お買い上げありがとうございました。
またのお越しをお待ちしています。


えっ?なに?溶かす?というか、お買い上げなんかしてないし…

男はまた風呂場に行くと、半信半疑でお湯をかけてみた


全て溶けると、女がゲフゲフと咳をし始める。


「えぇ?生きてる!!生きてるよね?」

男は急いでタオルを女にかける。

「いっ生きてます。」



ゲホゲホと咳をすると、女は周りを見渡す。


「えぇっと…キミは誰?生きてるんだよね?」

No.21

「生きてます…」


女は息を整えようとしている。


「良かったぁ…生きてたんだね?」


男はその場で座り込む


「生きてます…」

「あっあの……みっ見えてます…」


「ごっごめんなさい!!」

女はタオルで身体を隠す


「えっと…どうしよう?どうするの?えっ?ふっ服ある?」


女は周りを見渡す


「あっ…なっないよね?ええっと…俺の服着る?」

コクンと頷く


「じゃあ…探してくるね?」


No.22

男は風呂場を後にした。


…ここはどこ?

私は無事…買われたんだね。

てことは、私はあの人の奴隷?

頭が痛い…


それ以上考えたくない。考えたくなんかない。


でも…だからと言って逃げれる訳じゃない。現実からは…


嫌な事から一度逃げたら癖になるって誰か言ってたっけ。

…これは当てはまらないよね?さすがに。

隙をみて逃げよう。大丈夫私なら。出来る。


足音が近付いてくる。


No.23

トントンッ


「着替え持ってきたから、少し開けてもいい…?あっ!!目…綴じるから安心して!!」

男がドアを叩き早口で詩織に話し掛けた。


「大丈夫です。ありがとうございます。」

「んじゃ…開けるね…」


キィィィと少しドアが開くと、着替えが置かれ、また直ぐに閉まった。

…別にそんなに急がなくてもいいのに。

それになんだか優しそうな人だ。


奴隷なんていうから、もっと酷い扱い受けるかと思ったけど…

No.24

詩織は少しドアを開け、顔だけだすと男を探した。



いたいた…テレビの前で行ったり来たりしてる。なんでだろう…?


男は落ちつかずソワソワしている。


「服…ありがとうございます。」


「ごめんね?俺のしかなくて…」


何故か振り返った男は、顔が真っ赤になっている。


「いえ…そんなことないです。助かりました。」


「あっあのぉ…家…帰りたいよね?」

No.25

「…そうですね。」

「…だよね。でも、その格好じゃ…今から服買いに行ってくるよ。」


「えっ?私…家に帰ってもいいんですか?」


詩織は男の腕を掴むと、聞き返した。



「えっ…?あぁうん。当たり前だよ!うん。兄貴が勝手に…ごめんね?なんか…」


詩織は男に思わず抱きついた。


「ありがとう!嬉しい!あっ…すっすいません。つい嬉しくて…」

「だっ大丈夫だよ?」



…帰れる!!やったぁ!


でも、あの家に?


No.26

お母さんの事は心配だけど、もうアイツには会いたくない。どうしよう…


「あっじゃあ買いに行ってくるね?テレビでも見てて?」

というと男は、上着を羽織った。


ドンドンドンッ!!

「あれ?誰かきた?」

男が玄関に向かおうとした瞬間、勢いよくドアが開いた。

「おーい?和也?いたいた!荷物届かなかった?」

勝手に男の兄であろう人が入ってきた。


「荷物っていうか…」


「あぁいたいた!これここに住まわせて?ほら俺嫁いるじゃん?だからねっ?あっお前、今から出掛けるんだよね?早く行けよ。」


詩織は状況が読み込めないまま、今来たばかりの男に腕を掴まれた。


「えぇっと…でも…」




No.27

「早く行けよ。」

と和也にいうと、男は服の上から詩織の胸を揉み始めた。

「いや…詩織さん嫌がってるし…」


「なに?こいつはお前の彼女じゃないだろ?俺は高い金払ったんだよ。払ってくれるの?無理だよね?ニートの君にはさぁ。それともお得意の親父のカード使うのかなぁ?」

「…。」



和也は無言のまま逃げ出すように出ていってしまった。

「やっと邪魔者がいなくなった。さぁ始めますか。脱げよ、奴隷。」



No.28

「…はい。」


神様っているの?いるよね?絶対いるよ!!

いないよ。いるハズなんかないでしょ?
貴女が助けて!って空に向かってお願いしたとき、助けてくれた?

…。

ほら…ないでしょ?

でも…奇跡が重なって…間一髪で助かった人もいるし…

奇跡?笑える。
じゃあなんで毎日泣いてて、人の顔色ばっかり伺ってるの?
奇跡も神様もないよ。
現実見た方がいい。
貴女はずっと負け組。
ずっーと部屋の隅で、座ってメソメソ泣いてるのがお似合い。


だって貴女は、幸せになんかなれないんだから。

幸せになる価値なんかない。

クズだから。

キャハハ!!また泣くの?
泣いたって叫んだって状況は変わらないよ?時間の無駄。





No.29

…。


辛い事があると、というか、毎日頭の中で討論が始まる。


何時から私はこんな…


「早く脱げや。」


詩織は顔を上げると、目の前の男を見る。


脱ぐしかないのかな…お母さんも和也っていう人も、私を捨てた。もしここで逃げて自由になれても、私は…


えっ?まだ他人に期待なんかしてるの?

自分の身を削ってお前を助けてくれる奴が現れるとでも思ってるの?ウケるわぁ。


早く脱いで抱いて貰えば?
貴女にはあってるよ?
ある意味幸せにして貰えるよ!

それに私、間違ったこと言った時ある?


ずっと前から言ってたよね?私…。


お前の母親はお前よか父親の方が大切だって。

あの日お前聞いたよね?聞いちゃったよね?

No.30

分かってる。聞いたから。
だけど、やっぱり全部は嫌いになれない。嫌いになんかなれないよ。好きだもん…。


だから今も、迎えに来て助けてくれるって、ほんの少し期待しちゃってる。


あはは馬鹿だね。私…。


詩織は下唇をキュッと噛むと、和也から借りた服を脱ぎ捨てた。


と同時に、私の奴隷生活が幕を開けた。

No.31

「うーん。やっぱり痩せすぎだ。お前ご飯ちゃんと食べれてた?」



「えっ…?ご飯ですか?」


詩織は聞き返す。


「あぁ、これ。早く着ろよ。」


男はバックから女性用の服や下着を取り出し手渡した。

「あっありがとうごさいます?」


急いで詩織は渡された服を着る。

可愛らしい服に可愛い下着…
私になんか似合わないよ…

No.32

どうせ脱がすのに必要なの?
なんか急に優しくなったけど…。


もしかして逃がしてくれる?

そんなわけない。


そんな甘い話があるわけない。


男は口笛を吹いている。


「いいじゃん。」


「そうですか…」


「若いっていいねぇ。ほらっここにおいで。」


男は自分の隣りに座るようにソファーをポンッポンッと叩いている。

…やっぱりそうだよね。うん。

詩織は男の隣りに座る。




No.33

「緊張してるの?震えてるよ?」


男は詩織の方に身体を向けると、手を握り目をじっと見つめた。


「少し…」


「あのさぁ…一つお願いがある。聞いてくれる?」


「はい…」


「弟の側に居てくれないか?」


「えっ?」


詩織の手を握る力が強まった。

No.34

「あはは。なんか俺嫌われてるんだよねぇ。和也に。俺は何年も女が出来ない弟が、心配で心配で仕方ないんだよね。夜はグッスリ寝れるんだけど。あっ…でね?なんかこう…ねぇ…、彼女が出来るようにしてくれないかな?服装とかさ…女から見て魅力のある男にして欲しいんだよね。弟の面倒みてくれないかな?無理なら諦めるけど…」


男は苦笑いしている。


「私は奴隷じゃ…」


「いやぁ…。嫁のこと大切だから、裏切れないよ。あっもう一度胸触らせて?」


男はムニュムニュと詩織の胸を触る。

「んんっ…。」


「詩織ちゃんそんな甘い声が出しちゃうの?もっと聞きたくなっちゃうよぉ?」


というと、男は詩織を押し倒す。

No.35

「だめぇ…。」


「えっ?なに?もっとやって下さいって?」



男は詩織の腕を押さえ付けた。


「いやぁ…。」


「あはは。俺、こんなに女に嫌がられたの初めてだよ?」

詩織の首筋を舌で沿わせると吸い付いた。



「んんっ…いやぁ。」


「そういう反応が男を興奮させるんだよねぇ。いやぁ…とかだめぇとかさ。」


男は詩織の服を掴むと、ビリビリと破いた。


「おっ?なかなかいい感じ。」



No.36

詩織は男の手を振り払い部屋を飛び出た。



…逃げなきゃ。



ガチャ


…!!


目の前には和也が立っていた。

「大丈夫?逃げよ?」


和也は詩織の手を握り、走り始めた。


No.37

和也の部屋に1人取り残された一樹は1人呟いた。


「やり過ぎたか?まぁいいや。さぁ、帰りますか。」

No.38

その頃二人は家から少し離れた公園のトイレにいた。


どうしよう。えっ?ちょっと服破れてんじゃん?それに…


「ごめんなさい。」


和也は詩織に土下座をした。

「大丈夫だよ?立って?」


あっそうだ…さっき買ってきた服…


和也は服を詩織に渡した。


「えっ?ありがとう…」


「本当にごめんなさい。」

「…あっいやっ…貴方が悪いんじゃないし…それにお兄さんもしかして…。本当に大丈夫だから…ねっ?」


詩織は和也の手を引っ張り立たせると、
和也の前で破れた服を脱ぎ、和也が用意したパーカーを着た。

…可愛い。でもというか、もう少し女の子ぽい服選べば良かった…。


「ごめん…服可愛くなくて…。」


「えっ?謝らないで癖なの?癖になっちゃうよ?このセリフ受け売りなんだけどね。」


…可愛い。初めて笑った顔見たけどほんとに可愛い。


それを俺は…。


「あの…それよか寒い…。」




No.39

「そっそうだよね…?どっか暖かいとこに行こうか?」


「うん。」


…どこがいい?どこいこう…。


和也が考えているとき、詩織は全く別の事を考えていた。


でも私…この人といる意味ある?
この人なら逃げきれる自信ある…。



逃げれたら私は自由。

それに…簡単に他人を信じちゃだめ。

裏切るもん。人間なんて簡単に…。

詩織は上目遣いで和也を見つめながら、和也の服の裾を少し掴み言った。

「ねぇ…それよか私…喉渇いたなぁ…?」




No.40

「あぁそうだよね?じゃなんか買ってくるね!」

というと、和也はすぐ飲み物を買いに行った。

だから私は、周りを確認して思い切り走った。

多分人生で一番早く走れたんじゃないかと思う。



周りの目なんて気にせず走り続けた。


…ここは何処だろう?

同じようなビルが建っている。



どんくらい走ったんだろう?


もう動けない…

どうしよう逃げきれたけど…。


詩織はその場に座り込んで息を整えていると、突然肩を叩かれた。


「だっだれ?!もしかして…!?」


No.41

「お前こんな所で何やってんの?」


「ええっと…それは…」


詩織は立ち上がり後退りした。



「なぁなんでこんなとこにいるの?」


「そっそれは…止めてください!離して下さい!」


男は詩織の腕を掴んだ。


「答えろ。そしたら離してやってもいい。」

「痛いっ!!離してっ!!」


「早く答えろよ。」


No.42

「そっそれは…」


「逃げてきたのか?」


「…違います。」


「分かりやすい嘘つくな。」


抵抗する詩織をものともせず、男は詩織の腕をがっしり掴みながら歩き始めた。


「お願いします。逃がして下さい!!」

詩織はボロボロ泣きながらお願いするが、男は無言のまま歩き続けている。


No.43

数分歩くと少し古いアパートの前で止まった。


「お願いします。逃がしてください…。」


「静かにしろ。」


男は詩織の口を手で押さえながら、角の部屋に無理やり連れ込んだ。


No.44

「暴れるな。」


「なっなに?なにするんですか?!お願いします。助けて下さい!!」

「取り敢えずシャワー浴びろよ。」


「えっ…?」


「早くしろ。帰りたくないんだろ?」


「それは…」


「じゃあ早くしろよ。ここだから」



「はい…。」

No.45

…どうしよう。もっと大変な事になってしまった。


あの人は確かエレベーターであった男の人…だよね?


私どうなっちゃうのかな…。


どんなに抵抗してもうんともすんともしなかった…

無理…絶対逃げきれる自信なんかない…どうする?どうしよう…


詩織を呼ぶ声が聞こえる。


どうしよう…どうする?

No.46

取り敢えず行くしかないよね…。


お風呂からあがり、脱いだ服をまた着ようと、置いた場所を見てみると無くなっていた。その代わりに男の服が置かれている。


…どうする?着るしか…ないか。


ドアを開けると、男がソファーに横になっているのが見える。

No.47

「あっあのぉ…」

詩織が声をかけると、男は体を起こし手招きをした。


詩織は少し戸惑いながら男のすぐ近くまで近寄ることにした。


「お前俺の女になるか?」


「えっ…」


「どうする?早く決めろ。」


男は詩織の腕を引っ張り抱き寄せた。


男の人なのに良い匂いがする…。


「聞いてるか?」

No.48

詩織はコクンと頷く。


「あぁ?なるってことか?」


「えっそれは…んんっ…」


男は詩織の頭に手を回すと、そっとキスをした。


「五月蝿い。」

No.49

「えっ…キッキス…?」


詩織は呆然としながら男を見つめたかと思うと、数秒後には生暖かい大粒の涙が頬を伝った。



「…泣くな。」


男は詩織を抱き締める。


「なっなんで…ヒック…こんな目に…ヒックヒック…遭わなきゃいけないんですか…?なんか私がしたの…?なんで私だけ…ヒック…こんな人生なの…?なんで…?」


「…はぁ。女って面倒くさい。少しだけ泣いたら静かにしろよ。」


というと、男は頭を撫でながら優しく詩織を抱き締める。


何だか落ち着くし…凄く良い匂い…。


顔は…凄く恐そうだけど…

ふぁ~…。何だか眠くなってきちゃったなぁ…


「夜ご飯なに食いたい…?おいっ…?」


もうダメ…。




No.50

「ふぁ~。ふふっくすぐったいって頭?!」


「おぅ。」


男は詩織の上に覆い被せりながら、詩織を見つめた。


「…っ?!そっそれに服が…。」


「服がどうしたんだ?」

No.51

「あのぉ…っあ…ん…んんっ!!」



男は詩織を黙らせるためにキスをすると、舌をねじりこませた。



「ん~!!」

詩織は離れようとバタバタしている。

「…お前下手だな。」


というと、男はもう一度軽くキスをすると、ぎゅーっと詩織を抱き締めた。


「えっと…あの…」


「俺の事嫌いか?」

No.52

「そんなの…っあ…んんっ!!」


黙らせる為に、男はもう一度キスをすると、前回よりも荒々しく舌をねじりこませた。


「んんっ!!」


逃げようと詩織はバタバタと暴れたが、徐々に力が弱くなりおとなしくなった。

静かになった部屋には、クチュクチュと舌が絡み合う音と、熱のこもった2人の呼吸音だけが響く。


男は自分を受け入れたのを察知すると、詩織の胸に手を添え揉み始めた。


「んんっ!!ハァハァ…いやぁ…っ…」


「俺のこと嫌い?」


「だめぇ…嫌いっていうか…んんっあぁんっ!!ねぇ…舐めちゃだめぇ…」



No.53

「ねぇ…んんっ!!聞いて…る?だめぇ…っあ!!んっ…!!だめぇ…ぁんっ!!」


男はさっきまでとは違う、メスの表顔をしている詩織の顔を見ながら、主張しているものを吸ったり、厭らしく舌を這わせている。


「ハァハァ…んんっ!!」


「止める?」


「…ハァハァ…やっやめ…て…ハァハァ…んんっ…さい…。」


「えっ?なに?」


No.55

「ねぇ…やめて?おねがぃ…。」


「ダメだ。」


男は詩織の肩に噛みつきうっすらと、歯形が残った。


「いっ痛いっ!!…っ?!」


なんか硬いのがあたってる…?


「お前はもう俺の物だ。逃がさないし、逃げたくなんかなくなる。」

No.56

私は、真っ直ぐな瞳で見つめてくる男の瞳を見ていたら、何を言おうとしていたか忘れてしまった。


まるで狼に狙われている鹿の気分だ。


それに心拍数が急激に上がってくるのが自分でもわかる。

男の人なのに…とても綺麗だ。


「杉村 零次だから。」


「名前…?」


「名前以外に何があるの?お前って案外抜けてるな。」

というと、零次は笑い始めた。

No.57

あっ…笑窪…。


雰囲気がガラリと変わった零次に困惑している。


なんだか近所の優しいお兄ちゃんって感じなような…


零次は詩織の気持ちを知ってか知らぬか、詩織のおでこに自分のおでこを、こつんっと当てて、にっこりと
笑った。

No.58

「お腹減ったか?」


「減ってないです…。」


…なんで急にこんなに優しくなったんだろう?もしかして、睡眠薬とか入ってる??

目を覚ましたら船の上…?いや、女だから外国に身売りされちゃう…?どうしよう…。

「用意してあるから食えよ。」


零時は詩織の乱れた服を整え、テレビをつけた。


「お腹減ってません。」

「そっか。今から仕事だから行くわ。」


というと零時はあっという間に行ってしまった。

…えっ?逃げていいってこと?


でもこれってもしかして罠?

No.59

テーブルの上には沢山の料理が並んでいる。


えぇ…凄いこれって手作りかな??
すっごく美味しそう…


はぁ…。食べたいなぁ。
我慢我慢…。


詩織は足音をたてないように静かに玄関に向かった。


カチャン


鍵を開け少しだけ開けて、周りを確認した。


…隠れてなんかいないよね?


詩織はキョロキョロ周りを見渡したあと、勢いよく飛び出して走り始めた。


「とっとにかく逃げなっんんっー!!」



走り始めた瞬間、後ろから何者かに口を封じられるとあっという間に車に乗せられた。



「んんっ!!」





No.60

「手荒な真似してごめんね。今からする質問にちゃんと答えてくれたらすぐ自由にしてあげるから、ちゃんと答えてね?」


「はなっ…離して下さいっ!!」


「いいかい?ちゃんと答えられたら、なんでも買ってあげるよ?」


「離して…っ!!」


「杉村の彼女なの?」


「えっ?…違います。」


No.61

「へぇー。そうなの。」


「…っ!!」

男が詩織に香水のようなものをかけた。

…なにっ?!意識が…


「やっと目が覚めた?」


「んんっ…ってどこっ?!」

目が覚めたらベッドしかない部屋に移動していた。

「もう一度聞くけどお前は杉村のなんなの?」


「えっ…なんでもないです。」


「脱がせろ。」


というと、周りに立っていた男達が詩織を掴み、服を脱がせ始めた。


「いやぁ…やめてっ!!」

No.62

あっという間に詩織は脱がされ、全裸にされた。


「お前達は外で待ってろ。」

というと、命令した男以外は、部屋から出ていった。

「緊張してる?名前なんていうの?」


「服…返して下さい。」

「まぁいいや。」


男は詩織を押し倒した。


No.63

男は詩織の乳首をコリコリといじりながら、もう片方の乳首を口に含む。


「んっ…やめて下さい…。」

「嫌か?」

「嫌です…」

「はぅ…あっあぁんっ!!」

「ふふっ。乳首感じやすいの?」

「そんなことないです…んんっ!!」

男は詩織にキスをした。

No.64

徐々に男の手が下の方に向かっていき、誰にも触れられた時のない場所にたどり着いた。

「大人しそうな顔してこういうの好きなんだね。もう濡れてる。」

男がゆっくり指を動かすと同時にクチュ…クチュ…と音が聞こる。

「はぁ…はぁ…好きじゃ…んんっ…いやぁ…。」

詩織は初めて知ってしまった快感から逃げようとするが、がっちりと捕まれていて逃げれない。

「でもここ、トロトロだよ?」

「そんな…ちっ違います…」

「指何本入るかな?まずは1本いれるよ。」


No.65

キツキツな穴に、詩織の愛液を絡ませた人差し指をねじりこんだ。

「分かる?俺の指がお前の中で動いてるの。てかお前処女か?」


「んっ…いやぁ…。」

「お前嫌だって言うわりに感じてるよな?」

男は薬指も入れ、2本の指でクチュクチュと動かし始めた。

「…ちっ違います。あっんんっ!」


「へぇー。自分でここ弄った時ある?」

「…なっないですっ…」

男はわざと音が出るように指と愛液を絡ませながら出し入れしたり、奥の方に当てたりしている。

「自分でやる時ってこうやってじゅぷじゅぷ厭らしい音出しながらやってるの?」

No.66

「だから…やってません…」


「ふーん。まぁ別にいいや。」


男はカチャカチャとベルトを外すと、そそりたつぺニスが顔を出した。


「えっ…なっなにするんですかっ?」


「分かるだろ?」

「えっ…」


「舐めろよ。」

No.67

「いや…です…」


「お前に拒否権なんてないんだけど。 仕方ねぇな。」


男は慣れた手つきで詩織の手をベルトで縛った。

「ほらっ舐めさせてやるよ。いいか?絶対噛むなよ?」


男は詩織の顔の上に股がり鼻を掴むとぺニスを口に当てた。

「んんっ!!」

No.68

初めて嗅ぐ独特な臭いと、初めて目にしたギンギンにそそりたつものから一生懸命首を振り、逃げようとしている。


「ほ~ら。美味しいぞ?」


「んん〰〰!!」


「もうそろそろかなぁ?」


詩織は限界が来たのか口を少し開けてしまうと、男はその瞬間を見逃さず、ツルンと血管が浮き出て熱くなったペニスを滑り込ませた。


No.69

「あー…いぃ。」



苦いような、なんともいえない味が、詩織の口の中に広がり、何回も詩織はえずきそうになるが、男はうっとりとした表情を浮かべている。

「ほらっ…舌もっと動かせろ…」


No.70

あれから私は、色んな事を教わった。だから今では、口だけでイカせることも簡単に出来るようになったし、



「ハァハァ…詩織…んんっ…ハァハァ…中に出すぞ?孕めよ??」


「だしてぇ…奥にぃぃ!!…あっ…んんっはぁ…私もイクぅぅ~!!んんっ…あぁんんっ!」


って最後に言うと喜ぶんだよね。
あはは。演技も上手になったでしょ?


でも…でもね…。終わると汗だくの男が、荒い息遣いをしながら私を抱き締めて、頭を撫でてくれると、少し嬉しいんだよね。


私を必要としてくれてるのかなって…


No.71

でもそれは…性奴隷として必要な
だけ…それだけ…。


男は私のアソコからドロッと出てきた白い液体を嬉しそうに眺めると、指に絡ませ私の口に運び舐めさせる。


この瞬間が一番好きらしい。


満足すると男の部下がやってくる。

あれ?笑える。なんでだろう?
やっぱり私は…

No.72

この部屋に一つしかない窓から見える景色。

自由に飛び回る雀。

なんて羨ましいんだろう。


逃げ出そうと試みた。


自由を勝ち取る為に。

でも前の時みたいには上手くはいかなかった。


手首の痛々しいキズ跡と心に刻まれたキズ。


神様…私は何時まで生きなきゃいけないんですか…?

No.73

足音が近づいて来る。


現実に戻る合図だ。


キィィーバタンッ。


「久しぶり」

「お疲れ様です。」

男は詩織の横に座ると、荒々しくキスをした。


この男は、組長の一人息子裕司だ。


「んんっ…。」


荒いキスとは裏腹に、優しくベッドに寝かせると首筋にキスをした。

「風呂入るぞ。」



No.74

でもこの人はみんなとは違う。

シャワーを浴び終わると、すぐさまベッドに横になり、スヤスヤ寝てしまう。


初めての日は凄く戸惑った。


戸惑っているのに気付いたのか、

「早く寝ろ。」


と迷惑そうな顔で言われた。


逆に何時も寝不足になってしまう。


この人は一体何を考えているんだろうか??



No.75

キスはするのに…。


次の日、私は中年の男の額から流れる大粒の汗を、顔にポタポタと垂らされながら、漠然と考えていた。



やっぱり分からない。どうしてなんだろう。



「ハァハァ…。詩織ちゃん…制服似合ってるよ?でもさ…他の男のこと考えてない?取引やめようかなぁ。」

「そんなことないです…。あのぉ…これ…舐めさせてもらってもいいですか?」


No.76

舐めたくない…。


ちゃんと甘ったるい表情が作れているだろうか…?


この人のは太くはないが、長さがある。それに臭いがキツイ…。


嫌だ。


チュッと先端にキスをする。


「んっ…?珍しいねぇ。詩織ちゃんが口でするなんて。」


…仕方ないじゃん。


No.77

もし取引が失敗したら…想像もしたくない…。


「ハァハァ…良いねぇ。メスの顔してるよ。乳首もこんなになってさ。」


こりこりと詩織の乳首を触る。



「あぁんっ!!ハァハァ…だめぇ…。」

逝ったばかりのモノが、元気を取り戻し、詩織の頬にツンツン当たっている。


「ほらここはどうかな?もしかして、また欲しくなっちゃったの?」


男はグチュグチュに濡れている割れ目に手を伸ばす。




No.78

「あっ…だっだめぇ…勝次さまぁ。」


心とは裏腹に太ももに伝う愛液。


「オジサンに触られて感じてるの?可愛いなぁ詩織ちゃんは。でもさっきから止まってるよ?挿れて欲しいなら、ちゃんとオジサンを気持ちよくさせなきゃ、突いてあげれないよ?」


ハァハァ…。なんでだろう。臭いし汗だくだし気持ち悪くて嫌なのに…早く…早く中に欲しいと思ってしまう自分もいる…。


No.79

「んんっんん~ハァハァ…んっ!!」

ズンッと男は腰を押し付け、詩織の頭を押さえながらグリグリと頭を揺らした。


「いいねぇ。詩織ちゃんの口の中、オジサンで一杯だよ?」


男は、詩織の髪の毛を鷲掴みすると、上げたり下げたり、ズンズン腰を打ち付けたりと、たっぷり詩織の口を楽しんでいる。


詩織の割れ目からは、先程よりヌルッとしたモノが厭らしく垂れ、早く挿れて欲しいと言っているかのような濡れ方だ。




No.80

「あはは。オジサンのが、そんなに好きなのか?うちに来るかい?」

「ハァハァ…えっ…?あんっんんっ!!きゅ…急に入れちゃだめぇ…。」


グチュグチュ音を出しながら、熱を持ったモノをゆっくりと出し入れしてる。


「それに詩織ちゃんと同い年くらいの息子もいるんだよ。きっと気に入るだろう。」


「えっ…?んんっ…ふぁっんん…。あんっ…ハァハァ…なかぁなか気持ちいぃ…いゃだめぇ…もう…いちゃっうぅぅ!!」


「まだイクなよ?どうだ?毎日可愛いがってやるぞ?こうやってなぁ。」


腰を打ち付けながら、詩織のおっぱいをペロッと舐め、乳首にしゃぶりついた。


No.81

「イクッ…いっちゃうぅぅ…ねぇ…ねぇおしっこ…おしっこ漏らしちゃいそうだよぉっ!!だめぇ…だめぇ動いちゃだめぇ…あぁんっ…はぁぁんっ…んんっ!!」



ぴゅっぴゅっと潮吹きしながら身体をガクガクと小刻みに揺れたかと思うと身体の力が抜け、詩織はしがみついていた手を離すと、ぼっーと天井を見つめ快感の余暇に浸った。


「乳首ちょっと弄っただけでいっちゃったの?本当感じやすいねぇ。ますます気に入った。今日、詩織ちゃんを連れて帰るよ?あっ…でもその前にちゃんとスッキリしないとねぇ。」

No.82

イクと現実に巻き戻され、自分のことが、汚がはらしく感じる。


いや、急にじゃなく私は、初めから汚いんだ。


生まれて来てごめんなさい。


今も生きていてごめんなさい。


詩織の頬に涙がつたう。



男は気にせず、愛液でぐちょぐちょになっている部分に、口をつけるとズズッ ジュジュと音をだしながら吸い付く。

「あっひぁっ〰んぅ!!」

心とは裏腹に、頭がおかしくなる程の快感。

詩織はなんともいえない表情を浮かべている。




No.83

ぐったりしている詩織に、まだまだ収まらないモノを押し込んだ。

「くぅ…やっぱりお前のマンコは最高だ。ハァハァ…。」


詩織の口の周りを、涎でぐちょぐちょに舐め回しながら腰を打ち付けている。


「ハァハァ…もうイキそうだ…。
孕めよ?あぁ…おじさんの精子たっぷり注いでやるからなぁ?あぁいいか?イクぞ…?孕めよ?…っんんぁぁ!!」


びゅびゅっと詩織の奥深くに熱い精子がたっぷりと注がれ、入りきらなかった精子がドロッと顔を覗かせた。



No.84

「ハァハァ…勝次さまぁ…んんっ。」

「少し休んでろ。」

というと、男は詩織の頭を撫で、部屋をあとにした。



ジンジンする…

それに、まだ私のアソコから汚いモノが溢れ出てくる。

でももっと…っんん。

ぐちゅぐちゅ…はぁはぁ。

詩織はイッたばかりの場所を指でゆっくりとかき混ぜる。


んんんっ。はぁはぁ。

荒い息遣いのまま、愛液と精子をたっぷりと指に絡め匂いを嗅ぐ。

足りない…まだ…イキたい…。


No.85

舌を出しペロッと舐めると、口の中に生臭い味が広がる。


最近は罪悪感を感じながらも汚ならしい欲求が増しているのに、薄々と詩織は感じている。



もう戻れない。

セックスなしでは生きて行けない…。



んんんんっ!!


はぁはぁ。


また身体を仰け反らせイッてしまった。


まだまだイキたい…

犯されたいよ…



No.86

その頃、零時は詩織を探し回っていた。


何故なら零時は初めて詩織を見た瞬間に、心を奪われてしまっていたからだ。



最初はよく分からなかった。
自分が一目惚れしたことに。




No.87

零時は自分の考えの甘さに後悔していた。

あの日一緒にいれば…。

だけどアイツは、

逃げたのか?

それとも連れ去られた?


一体どっちだ?


あぁ。胸がモヤモヤする。病気か?

No.88

「おいっ。零時?なにぼっーとしてんだよ。もしかしてあの娘タイプなんか?」


「えっ?わっ若竹さんっ!?お久しぶりです。」

急に話し掛けてきた人は、零時が小さいときからよく遊んでくれたり、元料理人というのもあって、料理を教えてくれた、零時にとっては、父親みたいな存在だ。ここ最近は、体調崩し休養していた。


「トイレ怖い~!!っていって漏らしてばっかりだった奴が、今じゃなぁ…。これ…沢山いるんか?」


若竹は笑いながら女の子に声をかけにいった。




No.89

…相変わらず女好きだな。


「零時さーん!!」


「ん?」


スマホで話していた後輩の田村が、興奮気味で呼んでいる。


「みっ見つかりました!!今たまたま車に乗り込むところを見たらしいです!!」


零時はすぐさまスマホを田村から奪い取った。


「今どこだ?」





No.90

「れっ零時さん?!ええっとここは坂本組の…」

「はっ!?なんでアイツが?」

「いっ今、金田の車に…。」

零時は携帯を投げ捨て部屋を飛び出した。


俺のせいだ。俺といたから…。


「おーい?れいじ~?!あれれぇ?あんな怖い顔しちゃって。僕のとこにくるかい?美味しく調理してあげるよ?」


若竹は女のお尻を鷲掴みしながら笑っていた。




No.91

零時は先回りして金田の別荘に車を走らせた。


どうか…無事でいてくれ…。

やっと見えてきたかと思うと、

金田の別荘の前に、黒塗りの外車が1台止まっている。




ん…?あれは…坂本組の…裕司?どうしてアイツがここに?


それより詩織は?


零時は車から降り、裕司に話し掛けた。

No.92

「裕司お前なんでここにいるんだ?」



「…。」

零時は裕司の胸ぐらを掴んだ。

「なんかいえよ。」


「お前には関係ない。」



「詩織って名前の女知ってるよな?」


No.93

「なぁ、零時?お前さぁ、俺の胸ぐら掴んだってことは、覚悟出来てんだろうな?」


「あぁ。」


2人は胸ぐらを掴みながら睨みあっている。


そんな2人の元に歩み寄る男がいた。

No.94

その頃詩織は、窓から景色を眺めていた。


「どこか行きたいとこありますか?」



「どこって…何処にでも連れて行ってくれるんですか?」


「大丈夫ですよ。勝次様からご命令を受けているので。逃がすことは出来ませんが…。」


「本当に何処でもいいの?」

No.95

「えぇ。何処でも。」


「じゃあ天国は?」


「天国…ですか?」


「あはは。冗談です。だって私は穢れてるから天国なんて行けませんよね。」


「ええっと…。」


「困らせてしまってすいません。行きたいとこなんてありません。とっても高い車に乗せて貰えたってことだけで充分です。」


「そんなこと言わずに…」


No.96

「例えいま、綺麗な景色を見たとしても私の病んだ心では、灰色に見えちゃうから…。そんな私のために、迷惑なんてかけたくないし、特に行きたいところなんてないですから。」


「迷惑だなんて思いませんよ?本当に行きたい所はないんですか?」



「はい…。」



「じゃあ適当に流しますね。」




詩織は無言で頷いた。

No.97

「そういえば勝次様、ずっと詩織さんが家に来るのを、楽しみにしてたんですよ?和也にぴったりの嫁を見つけたって!」


…和也?もしかして?なわけないか…。


「勝次様の二番目の息子さんなんですけどね、身体が弱いし人見知りっていうのもあってなかなか相手が見つからなくて…。でもとっても優しい人なんですよ?そうそう、詩織さんとも歳近いんじゃないかな?」

No.98

「そうなんですね。いいなぁ…お金持ちが羨ましい。人を玩具のように買えるんだから。」


「羨ましいんですか?和也様はこんな家になんて生まれたくなかった。が口癖でしたよ?」


底辺の暮らしを知らないからそんなこと言えるんだよ…

贅沢な悩みで羨ましい。

「まぁ、でも贅沢な悩みだなぁとは思いますよね。私は15のときに両親が蒸発して家賃も払えず、路地裏で生活していたときもあるんですよ。だから詩織さんの気持ち少しは分かるかも。」


「えっ…。」






No.99

「ごめんね。おじさんの話し聞いて貰って…あっ…雨降ってきたね。」


ミラー越しに目が合い、詩織はパッと目をそらしうつむいた。



「そう…ですね。」


私はもしかしたら…まだいい方なのかな…。

No.100

「詩織さんは雨好きですか?」


「雨ですか?」


「私は晴れの日も好きなんですが、雨のなんともいえない独特で、どこか懐かしいあの匂いが好きなんですよね。まぁ外で暮らしていた時はただただ辛かったけど。」

と笑う運転手。


そういえば、雨降るとお母さんが傘を持って迎えに来てくれたっけ…。

No.101

雨が止んで、葉っぱに落ちた雫を見ると


「見てみて!!宝石みたいだよぉ!!」


って喜んでたっけ。


あの頃はなにもかもが、キラキラ輝いていて、楽しかった。


お父さんもお母さんも仲良しで…



いつもくだらないことで笑いあってた。



あの頃に戻りたい。


何も考えず笑えていたあの頃に。

No.102

車の振動が妙に心地いい。
それに、なんだか眠くなってきちゃったな…。

そうそう。

小さい頃こうやってドライブに行くといつの間にか寝ちゃってて…。

あぁ…もう…ダメ…瞼が…。

No.103

「あのぉ…ラジオ聴いてもいいですか?」


詩織はパッと目が覚めた。

「いいですよ。」

びっビックリして心拍数が大変なことに…。


『次の曲は「矛盾」です。どうぞ』



ラジオなんて久しぶりに聴くなぁ…。

No.104

『お前が好きだ お前のことがすきなんだ

少し 少しだけでいいから

時間をくれないか?

この想いをどうしても伝えたいんだ

後悔なんかしたくないから

お前にとってこの気持ちは重いかも知れないけど

でもお前に伝えないと一生後悔するかも知れないから

来てくれるだろうか この階段の先に

でも少し怖い

だってお前の申し訳なさそうな表情を見なければいけないかもだから

いつもの俺を演じることが出来るのか?

たぶん無理だ…でもきっと出来る俺なら…

うん大丈夫だ さぁこい

こいよ

この階段を登って扉を開けたお前の未来を俺に託させろ

だから俺は もう少し待っている 待っているからな』

No.105

私も愛されてみたいなぁ。

あっ…でも私は、汚い。

そうだ。色んな汚いモノを受け入れた汚い人間なんだ。

いや、人間じゃない。

やだ… やだ…。

汚い…汚い…。私は…汚い。

詩織は、ぎゅーっと腕に爪を食い込ませ下唇をきゅっと噛んだ。

どうして…どうして…私だけ…

No.106

キキィー


車が大きな音をだし止まった。


詩織は涙を拭い前方を見ると、零時が車の前に立っていた。


あれ…あの人は確か…。



聞き取れないが何かを叫んでいる。



No.107

顔は覚えているけど、えぇっと名前は…ダメだ。思い出せない。

詩織は元から名前を覚えるのが苦手で少し考えてみたが、諦めた。


名前は思い出せないけど…、あの人は確か、美味しそうな料理を作ってくれた人だ。

もしかして助けに来てくれたの??

零時は車から運転手を引きずり下ろすと、すぐ車に乗り込み、急いで車を発車させた。



No.108

「あはは。やっと見つけた。俺のこと覚えてる?」

バックミラー越しに零時は詩織をみて笑う。


「…はい。一応。」

「えぇ?一応ってどういうこと?まぁ、いいけど。今からゆっくり時間掛けて思い出してくれればそれでいっか。」


「あの…私をこれから…。」



No.109

「そうだなぁ。今度外出したい時は、一人でして欲しくないなぁ。君のこと、狙ってる人多いからさ。」

と零時は笑う。


「ちょっ…えっ??だっ大丈夫ですか…?血が…血が凄いです!!」


「あはは。いや~久しぶりに運動したらさぁ~このザマだよ。ダメだね。めんどくさいからってサボっちゃ。腹もぷよぷよになっちゃうもんね?」

「でっでも…凄い沢山…ですよ?本当に…」

「一晩ぐっすり寝たら治るさ。そうだなんか食いたいのあるか??」

No.110

「そんなことより…額に汗が…。やっぱりかなり重症なんじゃ…?病院行った方がいいんじゃないですか?」


「そんなに俺のこと心配してくれるの?俺の彼女になってくれる?あはは。冗談だよ。」

といい零時は笑っている。

本当に大丈夫かな?だって目が笑ってない。


なんとなく車内は気まずい雰囲気が流れ、お互い無言のまま一軒の家の前に着いた。


「着いたよ。今日からここがお前の家。」

No.111

「えっ…?」

「気に入らない?」

「気に入らないとか…そういう問題では…。」


「また別の家に行くことになるから、少しの間我慢してくれるか?」

「いや我慢だなんて…全然です。」


「ん?全然?ってことは気に入ったってことでいいの?ごめん…あのさ俺、はっきりいって貰わないと頭悪いから理解出来ないんだよね?」





No.112

「あの…家は何でも…というか、それより大切なことっていうか…ぶっちゃけ私、これからどうなるんですか?」


「ってことは、ここで大丈夫ってことだよね。良かった良かった。…うーん。そこなんだよね…。俺さぁ、お前に逢うまで、女って皆一緒で、もぁ~んって漂うあの甘ったるくて、吐き気を誘発させるような臭いを振り撒きながら、内面なんて全然気にしないで、まるで男を、ブランド品みたいな感じでツラか金かで決めて、自分よか劣ってる女を見下して馬鹿にしてる奴ばっかりと思ってわけよ。ぶっちゃけさ。まぁ、男も一緒だけど。だから俺のことで頭一杯にしたいなんて初めて思った。だから俺自信戸惑ってるし…。」

「えっ?」





No.113

「だめだ。こんなハズじゃなくて…こうもっと…年上の余裕を…あはは。あぁ、恋すると余裕なんて持てないんだな。
それにお前の一言に一喜一憂する。って何言ってんだ?俺は。意味分からないな。そもそも俺はこんなに話すことなんてないし、無口で通ってるし、べらべら喋るなんて男してどうよ。てか、なんで一目見ただけでずっと、忘れられなくなるんだ?仕事してても寝ようとしても思い出して寝れないし、まぁ仕事は凄いはかどるんだけどな。なんで?なんであの日ただ少し目があっただけなのに、お前に恋したんだ?」

No.114

「そんなこと私に言われても…」


「あぁ、そうだな。それにこんなとこでぶっちゃけられてもムードもなにもねぇしな。」


「あのムードっていうか…それ以前の問題というか、それより血が気になって…気になって仕方ないのですが…。」


「あっ…。これ?気にしなくても大丈夫だよ。それよかそろそろ中入ろうか。」


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