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閲覧注意 淫獣の部屋

No.476 2014/04/29 12:14
白い竜 ( 45 ♂ xULHBe )
あ+あ-

≫475

No18
 これが、私の考えたストーリーだった。
 なぜこんな回りくどい方法を取るかというと、それは、二人には自然な状態で、思う存分に妻を抱かせたかったからである。
 確かに、私がこの二人に「妻を抱いて欲しい」と頼めば、そんな手っ取り早い事は無かった。いつも女に餓えている二人の事だから、喜んで私の願いを叶えてくれる事だろう。
 が、しかし、その場合、きっと私はその場から排除されるに違いなかった。いくら女に餓えた野獣といえど、さすがに旦那を目の前にしては、やり辛いはずだ。しかも、その旦那というのは、毎日のように会っているパチンコ友達なのだ。
 そんな状態では、彼らの本領が発揮できないだろうと私は思った。
 その結果、妻へのセックスが中途半端なものになるか、若しくは、私がその場から追い出されるかのどちらかだと私は思った。
 だから私は、こんな回りくどいストーリーを考えた。あくまでも、私とこの酔い潰れた女は他人であるというストーリーで事を進めなければならなかった。でなければ、他人に抱かれて悶える妻を見てみたいという私の願望は、達成されないのである。

 廃墟の暗闇で、口の中に含んでいたウィスキーを、妻は顔を顰めながら一気に飲んだ。妻の喉がゴクリと鳴り、すかさず「うわっ」と舌を出した妻は、本気で気持ち悪そうだった。
 日頃、一滴も酒の飲めない妻が、今、私の異常な欲望の為に、アルコール度の強いウィスキーをストレートで飲んでくれている。それを思うと、妻にはとても残酷な仕打ちをしていると激しく胸が痛んだ。
 が、しかし、その一方では、そんな妻に対して疑念が湧き上がって来た。
 というのは、妻は、今まで何があっても絶対に酒を飲まない女だった。私達の結婚披露宴の時も、姑となる私の母が「御目出度い席だから、形だけでも」と、徳利を傾けても、頑としてお猪口を手にしようとはしなかった。そんな妻が、今、アルコール度の強いウィスキーをストレートで飲んでいるのだ。
 顔を顰めながら瓶の口を唇に押し当て、更に二口目を飲もうとしている妻を黙って見つめていた私は、もしかしたら妻はこの作戦に何かを期待しているのではないだろうか、と、ふと思い、またしても、嫉妬と欲望が入り乱れる矛盾した感情に襲われたのだった。

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