子供の頃の話
No.110 2018/07/09 03:37
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
ズダン!!
派手な音を立てて渡瀬くんが床に這いつくばった。
教室がしん、と静まり返る。
………………………。
どっ!!と歓声が上がった。
「ぎゃははは!!渡瀬ころんだー!!」
「いいぞ!!高木!!」
教室中が拍手やら爆笑やらに包まれる。
さっきまで早鐘を打つ様に煩かった私の心臓は、まるで血が抜けてしまったのではと思うほど冷たく静かだった。
渡瀬くんは何が起こったのか分からないと言った感じでまだ床に倒れたままだ。
「あ、渡瀬!ごめん!だいじょぶ?」
渡瀬くんがゆっくりと顔だけ上げて私を見る。
「ごめーん!ごめんね!ほんとごめん!」
顔の前で両手を合わせて謝りながら渡瀬くんを見下ろす私の表情はとても冷たかったと思う。
私は全く笑っていなかった。
頭の中で
(なんだ、ぜんぜん楽しくないじゃん)
と思っていた。
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