子供の頃の話
No.141 18/08/19 04:01
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
この中学校は学区が広く、主に三つの小学校から卒業生が集まっていて、その為生徒もクラスの数も多かった。
自由な校風で、制服も男子はブレザーか学ランのどちらか。
女子はセーラー服かブレザー、セーラー服はリボンは赤、青、黒のどれか、ブレザーのベストも色が紺なら好きな形のものを選べた。
(中学校ってなんかふしぎだな)
と色々な制服を着た子達を見て思った。
朝、ギリギリで自分の教室に入ったのは正解だった。
クラスの3分の1程度は小学校が同じ子達だったが、その子達に私がスカートを履いているのをからかわれたりはされなかった。
皆、緊張した面持ちで静かに席に着いていたし、式が始まるので体育館への移動をすぐにしたからだ。
入学式では
「自由と責任」
というフレーズが校長先生の話に何度も出て来た。
私はとにかくスカートの履き心地が悪くて話などろくに聞いていなかった。
けれど、まだセーラー服を着るよりはマシか、と思いながら少し大きめのブレザーの襟元を式の間中いじっていた。
これから三年間、子供から大人に近付く為の生活が始まる。
(………めんどくさい………)
注目の話題
おとなチャンネル 板一覧