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子供の頃の話
No.217 2020/07/29 03:56
匿名さん ( 43 ♀ )
あ+あ-
★
「みんなー!そろそろ午後の部活始めるよー」
藤田部長が休み時間の終わりを告げた。
それを聞いて皆が水筒やお弁当箱を片付けだす。
加藤さんは部長の声やまわりに気付かない様子で
「でさ、この前なんかさ…」
と愚痴を吐き続けていたが
「そこ、1年生ー!おしゃべり止めー!」
そう藤田部長に指摘されると、苛立たしそうに加藤さんが黙った。
「かとーさん、コップしまうからそれいいかな?」
「ん?あ、うん」
白のコップを受け取って私も水筒の蓋を閉める。
まだ愚痴を言い足りなさそうな加藤さんは、噛み砕く氷も無くなって余計にイライラが募ったみたいだ。
(よしよし、いいかんじだ♪時間もぴったし)
「じゃあ発声するよー、ベランダ出てー」
午前午後、部活始まりはベランダに出て発声練習をするのがパターンになっている。
ぞろぞろとベランダに出ていく皆の後を面倒くさそうに加藤さんも着いてきた。
発声練習の間何度か加藤さんをちらりと見る。
加藤さんは眉間にシワを寄せて嫌々とした感じで小声で発声をしていた。
一通りベランダでの発声が終わりまた皆が部室に入る。
部室中央まで来た加藤さんは何か考えている感じで席には着かず立ったままだ。
「おーい、かとーさーん」
ちょいちょい、と『こっち』と手を振ると加藤さんは少し間を置いて私達のいる部室前方にやって来た。
また町田さんと私の隣の席に着く。
午後の部活のあいだ中、加藤さんは何度か町田さんにやはり小声で愚痴の続きを話していたがその度に先輩に注意を受けていた。
話したくて話したくて堪らなさそうな加藤さん。
そのまま春休み最後の部活が終わった。
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