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子供の頃の話
No.60 2018/04/18 15:31
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
聞いてもいないのに孝子ちゃんは話し出す。
「私ね、まえからずーっと親友がほしかったの。でもできなくって。アッキーみたいな人っていないよ。アッキーに親友になって欲しい!」
「…………」
「だからこれ、もらって!!」
「…………あのさ」
「うん?」
「親友……ってさ、言ってなるものなの?」
「…………」孝子ちゃんが黙る。
「親友って、気がついたらなってるもんじゃないの?何かあげたりして『なってもらう』とかってちがうと思うんだけど」
「…………」
孝子ちゃんは何か考えていたようだが、少しして
「……そうだよね……、親友って言ってなるものじゃない、か……。アッキーの言うとおりだ……」
何か気付いたかの様に孝子ちゃんはそう言った。
「そっか、そうだよね……うん。言ってなるものじゃない……」
一人ごちる孝子ちゃんだったが、
「……アッキー、でもこれはもらって!アッキーにあげたいの!」
と、ラムネをいくつか押し付けてくる。
「いいってば、ラムネ好きじゃないんだよ」
「いいから!はいっ!」
無理矢理ラムネを握らされた。
「……これ、どうせすてちゃうよ……?」
「それでもいいよ。アッキーにもらってもらうのが意味あるの!」
「………………」
「もう帰ろっかぁ。またお母さんにおこられるかなぁ」
家に帰ってから貰ったラムネをどうしようか迷った。
(いっこくらい食べたほうがいいかな……)
小さな袋を破ってラムネをひとつ口に入れる。
(…………うわ、あまっ!)
ラムネは凄く甘くて、やっぱり美味しいとは思えなかった。
結局ひとつ食べただけで、残りのラムネはごみ箱に捨てるしかなかった。
押し付けられたせいで、食べ物を棄てるという持たなくて良かったはずの罪悪感と、孝子ちゃんへの腹立ちで気分が悪かった。
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