子供の頃の話
No.75 2018/04/24 16:29
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
「………………………」
挨拶は無視された。
今度は隣の席の男子に声を掛ける。
「おはよっ」
「………………………」
男子は頬づえをついたままこちらは見ずに、やはり私を無視した。
(……ふーん)
やっぱりこうなるんだ、と思った。
イスに座り、ランドセルから教科書や筆箱を取り出しながら教室を見渡すと、数人と目が合ったが誰もがサッ、と目線を外した。
ひとみちゃんの方を見ると、下を向いて席に座っている。
私のことは見ない。
そうしている内に8時半になり、教室に先生が入ってきた。
教室内は静かだった。
先生は教卓前で暫く無言でいたが、「……出欠とるぞー」と名前を呼び始めた。
四時間目まで授業は昨日と同じく普通に進んだ。
だが授業の合間の休み時間、誰も私に話し掛けないし目も合わせなかった。
それはひとみちゃんにも同じだった様で、ひとみちゃんは休み時間中ずっと一人で下を向いたままだった。
休み時間の間、私は(さーて……だれにしようかな)と考えていた。
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