黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.103 2019/03/02 20:55
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「明日はバレンタインか」
寝台列車の下段のベッドで、上段のベッドから顔を出した婚約者の緑にそう呟く真鍋。
クラスメイトの男の子に襲われて、無理矢理にチョコレートを食べさせられる悪夢と、女の子に襲われ、また同じく無理矢理にチョコレートを食べさせられる悪夢から
「うわぁ!やめてくれ!」
と叫びながら目覚めたばかりなのだ。それなのに、それなのに
「あら、瞬ちゃんバレンタインのお催促?。」
「仕方ないわね。はいチョコレートあげちゃう!」
と、鞄をごそごそまさぐり、何かの小箱を出す緑。
「やめろよ!俺がバレンタイン生まれでバレンタイン大嫌いと知ってのイタズラか?。おまえの頭はあおい並の小学生か?。」
「あら、やっぱり怒っちゃうのね。ふふふっ怒っちゃう瞬ちゃん可愛い!。実はこれ、ブランデーの小瓶よ。帰ったら呑みましょ。」
一方、同じくバレンタイン前日の昼間、赤井家の大きな大きな台所では、あおいのクラスメイトの、黒百合女学院初等部の五人組が集まっていた。それぞれの好きな人への想いを胸に。
「ねえねえ、美佐は何つくるの?」
「ビターチョコレートアイスとミルクシャーベットのコンビ!。あおちゃんは?」
「チョコレートケーキにするぅ!わたし大好きだし!。瞬お兄ちゃんと食べるんだ!。ゆかちゃんは愛しの待った先生にハートのチョコレート?」
「うんっ!あまーい大きいやつ!。わたしを食べて!って書きたいけどぉ、小学校の先生にはまずいよね。それにまだ勇気ないしぃ。カネコはお兄ちゃんにどうするの?」
「うーん、お兄ちゃん甘いもの苦手だから、クラッカーにビターチョコでコーティングかなぁ?悩み中。みずきは剛くんにはあげないの?あおちゃんばかり手伝ってるけど」
「あげるわよ!。でもわたしのはいちばん簡単だからいいの。レンジでマシュマロ溶かしてチョコチップとポップライスに混ぜて固めるだけだもん。」
そんな中、顔をのぞかせたあおいママの桃子が
「みんなのおうちに電話しといたから、今日はあおいと晩御飯食べて行ってね。そうそう、カネコちゃん、ミルクチョコにコーヒー混ぜても美味しいわよ。教えてあげるね」
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