黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.204 20/01/11 03:11
青木あかね ( 38 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「あおいは女の子に告白されたからって、簡単に誰とでも付き合うような男の子が好きなの?。違うでしょ?。瞬お兄ちゃんがそんな人じゃないから、あおいは瞬お兄ちゃんが好きなんだよね?」
そうママに言われ、泣き止むあおい。
そのあおいが涙した日の数週間前・・・・
中学生のあおいが真鍋にキレている理由の思い出のscene2
これもあおいが小学一年生の記憶である。
「あら?瞬お兄ちゃん、今日も緑お姉ちゃんの家庭教師なの?」
「緑お姉ちゃんねえ、今日も高等部で喧嘩やらかしてね、当分、反省文書かされて帰れないはずよ。一ま~い、二ま~い、三ま~いって書いた反省文の枚数、怨めしそうに数えてたもん」
赤井家の門扉を潜ろうとした真鍋に話しかけているのは、赤井家の自宅敷地内の道場に習いに来ていた、あおいの四つ歳上の従姉の紫蘭である。
「またかよ、あいつ。それで可哀想なその喧嘩相手は全治何日だ?。どうせ緑のことだ、手加減ゼロで救急車送りだろ?。あいつ、退学されることで黒百合をやめるつもりじゃないだろうな」
赤井家道場の縁側で紫蘭と話をしていた真鍋は、あおいや緑そして紫蘭の祖父で道場主、自分の老師の晋太郎に掴まってしまう。
「おお、瞬くんいいところに来てくれた。どうだい?ちょっとばかりの時間、お茶に付き合ってくれんかね?。緑とあおいのことで話があるんだが・・・・」
そう言われ、赤井家の広い和の客間に通される真鍋。
コーン
コーン
コーン
赤井家の庭の池から鹿威しの音がする。まだ大学生と若くて、この静寂に耐えかねた真鍋
「あの~老師、緑さんやあおいさんのことで・・・・」
コーン
コーン
暫しの間がさらに流れ、口を開く晋太郎
「実はな君も知っての通り、儂の赤井家と君の真鍋家で、孫同士で結婚させようと約束していた件なんだがね」
「うちは事故で藍子が死んだけど、まだ緑もいれば、あおいもいる。いや別にな、今すぐどちらか選んで教会行って結婚せい!でも婚約式せい!でもないんだ」
「君は緑の面倒も、あおいの面倒も、よく見てくれている。それでだな、緑は君のことが好きなようだ。もちろん君を兄や友達に幼なじみや縁戚とか家庭教師としてでも、武術の先輩としてでもなく」
「どうかね?。緑と付き合うだけ付き合ってみないかね」
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