黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.111 2019/03/16 20:16
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「ねぇ瞬ちゃん、明後日うちでひな祭りするの。緑もあおいも紫蘭も、とにかくアンタが結婚予定の赤井家の皆さんがくるから、アンタ明後日は日曜だから帰って来なさい」
真鍋瞬の許嫁の緑、緑の妹で瞬に一筋な片想いのあおい、二人に気を利かせた瞬の姉の果子。
真鍋の赤井家で起こしたバレンタインデー騒動を知らない果子は、そう弟に言葉を残し帰ってしまった。
どの面下げて三人に会えばいいんだよ・・・
くよくよ悩まず仕事復帰しよう。そう気分転換に髪を剃ったにも関わらず、果子の言葉に優柔不断の癖が再度発動してしまい、思い悩む瞬。いや、それどころではない。
妹同然の、あおいのバレンタインチョコを無駄にし、激怒させてしまった真鍋。超絶スーパーウルトラハイパーに手が早い、極めて短気なあおいに殺されかねないのだ。
さらにその姉の緑は、喧嘩に全く容赦のない女。その上に、紫蘭は刀術では県内無敵。三人とも武術家の孫、そこらの同じ体格の男より強い。そして問題のあおいの猪突猛進スピードは下手な大人を圧倒する。
俺、生きて帰られるのか・・・?。怖っ!。逃げたいっ!。
そんな夜の明けた、ひな祭り前日
タン、タタタ、タンっ!軽やかな靴音がアパートに入る。
アパート一階のホールのポストに新聞朝刊を取りにドアを開ける真鍋。階段を駆け登る軽やかな足音がする。
冷えきった朝だからか、マフラーで顔の隠れた見知らぬ女の子。てか自分は眼鏡外してるから、顔はハッキリ判別できないが、小学生くらいだろう。同じアパートのパパか兄でも訪ねて来たのだろうか?。
階段をすれ違う二人。そしてホールの販売機で缶のホットコーヒーを買い、朝の一服にタバコを楽しむ真鍋。
冷えきった朝だから、部屋でコーヒーを飲みタバコすればいいのに、毎朝の習慣だし空き缶を溜めたくないのだ。そうこうするうちに、朝刊を取りにきた住人の女性と短い世間話になる。
「寒~っ!」
少し冷えた体で、そう呟きながら、今日こそ塾に仕事行くぞ!と決意も新たに部屋のドアを開ける真鍋。目にした物は、そこにあるはずのない
いや、いるはずのない、倒れている女の子。首にはロープが・・・側にはパンツが
目を疑う真鍋。部屋を間違えた?。
表札を確認する、自分の部屋だ。なんで?
目を擦る。確かにいる。
また目が悪くなったか?。眼鏡をかける・・・
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