黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.129 2019/04/12 03:22
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
♪掴まれた腕に振り向いて
抱きすくめられて動けなくなる
俯いた頬を掌で掬って
唇を重ねた 狂おしいほど
車を停めて 海岸線歩いた
細い月が 蒼く照らしてた
あなたの歩幅に合わせて
歩いてみた
ねえ、きっと、あなたで良かった♪
ここは、てか今の時空間は、あおいが黒百合女学院高等部を卒業した日の黒百合山手校牧師の教会礼拝堂。今日は結婚式である。もちろんあおいの。
チャペルつまりキリスト教の教会にしては珍しく、賛美歌や聖歌にゴスペルではなくポップス、谷村有美の『恋に落ちた』を、教会音楽師が演奏し聖歌隊が歌っている。幼稚部から高卒まで聖歌隊に長年協力してきたあおいの、その好みに配慮だ。
2時間前に卒業式の終わった黒百合女学院山手校講堂脇の講師準備室では、結婚式のため隣接の希望ホーリネスチャペルに向かうあおいを、同級生のサナとうなが祝福しつつ、ウエディングドレスに着替えるあおいのメイクやらを手伝っている。
二人ともあおいに失恋し、「百合なわたしのいい女」を男に奪われているのに・・・
初等部時代は、誰よりもちびなくせに、異様に強いあおいに一目惚れが、あおいとの友情のきっかけだったサナとうなの二人。
サナの場合は、たまたま、酒癖悪く電車の乗車マナー悪い男に激怒したあおいによる、実戦シーン目撃だったが、うなの場合は、悪意であおいに絡んで負けたのだ。これはうながあおいに一目惚れした日の回想である。
時空間は共学の私学附属中等部、もちろん黒百合ではないそこの受験合格発表日に戻る。
ほんの少し昔までは黒百合女学院の系列だった、黒川学院初等部に通う剛くんに初恋のあおいの親友、クラスメートのみずきとしおり。あまりの剛くんラブな気持ちから、あおいラブな剛くんに
「あおいはどこの中学に行くんだ?」
と問い詰められた二人は、あおいが進路変更しようとお受験したことを漏らしてしまった。その話は、またまた剛くんの家に遊びに来ていた従妹の、百合なあおいラブの唐沢雪穂の盗み聞きされることになってしまい
もう黒百合女学院初等部の卒業式にすら出ないつもりで、教室の荷物を纏めていたあおいに
「せんぱいと離れたくないよぉ!」
と、雪穂があおいに抱き着き涙した時空間に戻るのである。
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