黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.133 2019/04/12 11:05
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「ふーん、面白い子だね。かかって来なさい」
そうナメたことをうなに言われたあおい。挨拶代わりの掌打、八極拳の金剛八式の震歩探馬掌を撃ち込む。一歩で三連打の特殊な打撃だ。高校生ボクサー並のスピードのそれを、うなはかわしてあおいの背後に。
いや、かわした瞬間、うなはあおいの手を掴み、捻りあげて投げにいく。が、あおいも反応し小纏(手首を掴まれた際、体重落下で振りほどき逆に関節技に変化する)で逆にうなの手を捻りあげ、うなの背後を取ろうと八極拳の歩法から劈掛拳の歩法に変化させ
震歩劈掌(腕全体で敵を地面に叩きつける)から八極小拳の打開(両腕を左右に打ち開き吹き飛ばす)を応用した後靠(肩甲骨での体当たり)につなげるが、危うくうなは全てかわす。
この子、速いわね。この入り身は八卦掌か合気道?。まあ、かなり手加減してるから。そう思うあおい。
うなはうなで、この子、速すぎるっ!危なかった!、油断した!。そう思う。
「ふーん、あなた、ちびなくせに強いのね。」
「お姉さんこそ速いくせに逃げ回るだけなのかなぁ?。もしかして先制攻撃が苦手とか?。ねえ、肩で息してない?」
「減らず口は勝ってから言うものよ!」
喋り終える前に、脇見したあおいに両手の手刀を打ち込むうな。実は先制攻撃したら間合いの差でかわされると考えたあおいが、わざと脇見したのだが、うなは誘い込まれたと気付かない。
力いっぱいの左右手刀の連打をあおいに打ち込むうな。それを大八極拳の大纏(両腕を地面に垂直に回し攻撃を受け流す)で絡めとり、裡門(敵の構えや攻撃の両腕の間(外側は外門))に入ったあおい。捨身法だ。
床を踏み抜くかのような震脚で、うなの足甲を踏み付けると同時の掌打がうなの顎を捕らえる。八極小拳の震歩弾陽掌の応用で、本来は入り身した真下から顎を打ち上げ砕く打撃だが、地面に押し倒す足払いからの投げ技に手加減したあおい。
体の中で嫌な音を聞いたうな。立ち上がろうとするが足に力が入らない。
「雪穂っ!しおりお姉ちゃん呼んで!。こいつ病院に連れて行かなきゃだから!」
そう言いながら面子を立てるあおい。
「あなた、強いわね。あれが両手の中段突きだったら受け流せずにわたし、負けてたわ。あなた、合気道か何かしてるでしょ?。今度教えてね」
「でも足首が折れてなければいいんだけど、とりあえず病院行きましょ」
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