黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.158 2019/04/20 20:23
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
卒業式が終わり、教室に戻った六年一組のあおい達。
これから卒業式の打ち上げの、クラス別のミニパーティーだ。と言ってもご馳走があるわけでもなく、ちょっとした軽食とお菓子にジュースがある程度だが。
「それでは~今から~卒業パーティーを~始めま~す」
「待った先生の~最後の淑女論を~ちゃんと~聞きましょう」
「待った先生、お願いします!」
歌いハモるかのように、会を始めた級長のあおいと副級長のカネコ。待った先生にお話をお願いする。
教師人生初の、卒業生を送り出す言葉を語る感動に、待った先生は涙腺が緩んでる。
「卒業おめでとう!。思えば短い六年一組でした。春には萬田珠子さんが長い闘病で病死、夏には北野みなみさんが転校、最近には千堂敦子さんと住吉うなさんが編入し仲間入り」
「皆さん、色んなことを乗り越え良く頑張りました!。だから今日はうるさいことは言いません!。学長、校長のお言葉のように我らの国籍は天にあり!。その高みを目指して名門黒百合の初等部を卒業した誇りを胸に、自信を持って中等部に、学外の中学校に入学してください!」
「最後に、他の歌を歌う予定を再度、変えてくれた、仰げば尊しのプレゼント、ありがとう!」
送られる卒業生の六年一組の皆の、その再度の涙よりも先に、涙腺崩壊が始まってしまった待った先生。眼鏡を外し、空を仰ぐかのように天井を見つめている。
主役の卒業生より先に泣くわけにはいかない!と、思ってるかのように。
そんな待った先生をからかおうとしたあおい
「だってえ、明日から童貞なんかと会わなくて済むもんね!。草葉の陰からでも先生、わたしたちを見ていてよね!」
「お猿さんと可愛い子犬ちゃんのケンカ、しなくてすむからせいせいするわ!」
そんなことを言いながら涙が出てきたあおい
「ドーテー!」
と、待った先生に叫ぶ。両手を広げ、
そして泣きながら駆けて短い距離、いや、僅か数歩だがを駆けて
「ドーテー!」
と両手を広げたあおい。その胸に
その小さな胸に飛び込んだのは
なんと、童貞の待った先生こと松田先生だった。
そんな光景を見て、松田先生にラブラブのゆかりは
「松田先生!あおちゃんに浮気するなんて酷いっ!💢💢💢」
賑やかなパーティーが始まった。
初等部編《初恋との別れ? 卒業式の時間》完
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