黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.161 2019/04/23 20:48
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「お兄ちゃんっ!ここ女子校だよ!。忍び込んじゃダメっ!」
中高等部体育館前の渡り廊下で雨宿り中のあおい。
背後から聞こえた声の主は
「なんでここにいるんだよ?。国立附属中に行くはずだろ?。てか、俺は忍び込んだんじゃねえ!。今日から高等部教師なんだよ。」
あおいが片恋を諦めようとした相手、瞬お兄ちゃんにあおいは
「初等部の待った先生がね、わたしがいなくなると淋しいんだって!。だから黒百合に残ったの。それで入学説明会と制服買いにね。それより、お兄ちゃんっ!💢。なんで先生になるのを教えてくれなかったのよ!」
「えっ?。お前、松田さんから聞いてねえのかよ?。参ったな」
瞬の言う「松田さん」とは、つまり初等部の待った先生のことで、瞬の高校大学での先輩かつ大親友だ。
松田さんにしてやられた!騙された!そう思う瞬。でも
いやいや、それより今日こそはちゃんときちんとあおいに謝らないといけない。傷つけてしまったのだから
そう思う瞬
「あおいっ!ごめんっ!。お前のバレンタインで焼いてくれたケーキ、無駄にして本当にごめんなさい。冗談でも言ってはダメでした!。申し訳ありませんでした」
バレンタイン生まれゆえにモテすぎてチョコレート嫌いになった。そんな瞬お兄ちゃんのために、つくりかけのチョコレートケーキを放り出し、改めてナッツ入りケーキを焼き上げたあおい。そのあおいに
「俺、バレンタイン大嫌いなんだよ!」
そう言ってあおいを傷つけてしまったお詫びだ。深々と頭を下げた瞬。
「もういいわよ!。どうせ男の子には女心なんて」
この約二ヶ月を思い出したあおい。そう言いつつも
平手打ちが瞬時に瞬の顔にヒットする。
「わたしを傷つけた罰よ!」
「わたし、わたし、この一ヶ月、さみしかった!」
瞬お兄ちゃんに抱き着いて泣くあおい
だが見物人がいたようで
ヒューヒューと口笛が鳴る。あおいが口笛の方を振り向くと
その喧嘩別れの事情を知る、先に帰ったはずのあおい七人組のしおり・みずき・ちはる・うな・カネコ・美佐とゆかり、従姉の紫蘭と高等部のしおり先輩に中等部の柑奈先輩やまなみ先輩、そして松田先生が冷やかしている。
「松田さん!あんた、俺をハメたな!」
「ま、真鍋、怒るなよ。エイプリルフールだ!」
「何がエイプリルフールだ💢。一ヶ月も前から念入りな!」
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