黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.31 2018/07/28 01:39
あかいあおい ( 36 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
安倍学長の決定で騒動を起こしたあおいに処分なしとされ、あおいたちが改めて謝罪し帰宅の途にある頃、学長室では、あおいの祖父の赤井慎太郎と学長の安倍幸太郎そして中等部教員の黒木良枝が話をしていた。
「いや~黒木先生、惚れ惚れする鬼教師役の演説、ご苦労様でした。あおいも緑も少しは身に染みたと思います。学長も訓戒、素晴らしかったですな。」
とは赤井慎太郎。
「親父さん、お世辞は止してくださいよ」
と応えているのは安倍学長。
黒木先生も
「そうですわ。赤井先生の前で演説させられるなんて、わたし、穴があったら入りたいです。」
「でも、初等部と中等部合同の抜き打ち持ち物検査を松田先生と相談したときは、まさか、あおいさんにここまで行動力があるとは思いませんでした。」
「赤井先生、あおいさんのお転婆ぶりを嘆いてらしても、実は内心は喜んでらっしゃるのでしょう?」
安倍学長は赤井慎太郎に語る
「ご存知のように、本学では持ち物検査などしたことはありません。それを急に抜き打ちに理不尽に行い、有無を言わせずに厳しく没収する。これで反発してくれないようでは情けなさすぎますな。」
「しかし、あおいさんは期待に応えて反応してくれました。まあ、少し度が過ぎましたが、こちらにも落ち度ありますので。」
「まさか、うちの用務員があの本を見つけてしまい、松田先生に渡してしまうとは。松田先生も抜き打ち持ち物検査予定日でもないのに、想定外でした。」
すると赤井慎太郎
「いやいや、予想外に予定が変わるのは有り得る事です。それにうちのあおいは怖いもの知らずなだけですから。」
「前にもお話しましたように、私は長くありません。それで我が塾は孫のあおいに任せたいんですが、まだ幼くてですね。緑が中継ぎしてくれるとは思いますが。我が長男は教育に不向きで。それであおいが教員取ったらこちらで鍛えて下さい。」
これを聞いた安倍学長
「そんな弱気を仰有らないで下さいよ。先代学長が骨抜きにした本学を創立時の質実剛健な学校に戻す。お嬢様学校でも、いずれ卒業して人様の上に立つには強さは必要ですからね。それで赤井家の支援は本学にはまだまだ必要なんです。」
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