黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.44 2018/08/06 20:32
あかいあおい ( 36 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
スキー合宿先のお風呂で髪を洗っているあおい。隣では、六年生になってやっとシャンプーハットのお世話にならずに髪を洗えるようになった美佐が髪を洗っている。
目を閉じたまま前方をまさぐる美佐。トラベルセットの二本がセットになっているシャンプーとリンスのケースを探し当て、リンスを掴み蓋を開け傾ける。が、
「あー!これ空き瓶だあ!」
「あおい、リンス貸してぇ」
あおいにそう言うも、あおいは遠戚の美佐をあてにしてシャンプーすら持って来てなくて、ゆかりに借りている。それで美佐もゆかりにリンス貸してと頼むも
「美佐ちゃんが自分ん家のお店の新作リンス、持って来てくれるって言うから、みんなリンス持って来てないよ?」
「あー!そうだったぁ!」
「みんなゴメンね、わたし、すっかり忘れてた」
あおいの班の次にお風呂に入る、ちはるたちの班の声が脱衣室に漏れてくる。
「ねえ、ちはるぅ誰かのリンス貸してぇ!」
脱衣室のちはるらに美佐がそう大声を出すと、空からリンスが降ってきた。いや、飛び込んできて、あおいの背中に命中する。声を荒げるあおい
「誰よぉ!わたしにリンスぶつけたのは!」
「ねえねえ、あおちゃん、これ男風呂から飛んできたわよ」
脱衣室から顔を覗かせていたちはるがあおいに言う。ゆかりはそのリンスの蓋を開けて鼻をクンクンさせて、香りを嗅いで言う。
「これ、松田先生の髪のにおいだよ」
目を合わせて見つめ合うあおいたち。しばらくしておもむろに深呼吸すると、示し合わせたかのようにハモるかのように一斉に、これ以上ない大きな大きな悲鳴を
「きゃーっ!待った先生のえっちぃ!へんたーい!チカーン!覗き魔っ!」
隣の男風呂では待った先生こと松田先生が
「なんで俺が悪者にされてるんだよ」
と心の中で泣いていたとかいないとか。
(訂正版)
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