黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.46 2018/08/06 22:36
あかいあおい ( 36 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
《イクまでイケませんの時間》
修学旅行という名のスキー合宿から帰ってきたあおいたち。街は冬に装いを替えたクリスマスシーズンで、あおいの通う黒百合女学院初等部もクリスマス準備に入っていた。もちろん、あおいのお家もクリスチャンホームで、内面では神に感謝しつつも、やはり浮かれている時期なのだが、例年は。
でも今年はそれどころではなく、あおいと姉の緑の間には、ベルリンの壁より厚い冷戦の壁が築かれていた。
ことの発端は、あおいが仕出かしたあの初等部六年生集団エスケープ騒ぎの原因になった緑の趣味、エロ同人誌制作再開にあった。話はその当日に遡る。
これは悲劇。いや、喜劇である。いや、やはり本人あおいには、これは悲劇であろう。
あの日、話のわかる寛容なる学長の
「私の独り言に何故か皆が感動してくれて、何故か勝手に謹慎してくれる。よって謹慎処分は正式な処分ではない」
との決断でお咎めなしとなったのに。そもそも、このエロバカ女の姉をエロ同人作成の処分から救うために妹のあおいは騒動を起こしたのに、このエロバカ姉はその日、帰宅すると早速に反省どころかエロ同人作成を再開して
発熱に寝ているあおいに
「エロ同人執筆の資料を大学部の恋愛相性研究漫画部に持って来い!」
と電話をかけてきた。小学生にえっちな資料を持って来い!と言う緑。
それでも仕方なくリュックサックを探すもない。お気に入りで大切にしてきた、キティちゃんのピンクのかわいいリュックサックなのに。そういえば今朝、お姉ちゃんが部屋に来てわたしのクローゼットを物色していたっけ。
「やられた!お気に入りなのに!💢」
と思いつつも
「お小遣い、弾んであげるから!」
の緑の言葉に、エスケープ騒ぎの罰でママにお小遣いから貯金からカードまで没収されちゃってるあおいは、確かにお小遣いは魅力だったものの、仕方なく本当に仕方なく、姉の緑のえっちなコレクションをランドセルに詰め込む。
ついつい桃色吐息が、いや、ため息吐息が漏れてしまう。
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