黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.69 2018/12/23 23:32
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「くそちび!覚えてやがれっ!」
小学生のあおいに車外に蹴り出され、停留所で醜く叫ぶ男に思いっきりあっかんべーをするあおい。たちまち車内に拍手が沸き起こる。
が、紫蘭の雷があおいに落ちる。
「あおいっ!あんたは手が早すぎるわよっ!」
「話せばわかったかも知れないでしょ」
「闘うのは話が決裂してから!。あの人、弱かったじゃない!」
不満そうに口答えするあおい
「だってぇ、危ない人だったしぃ・・・それにわたし、手を出してないよ?出したのは脚だもん。」
「あんた・・・顔面蹴ったら手を出したのと同じでしょ!」
紫蘭のゲンコツがあおいの頭に落ちる
一方、この全てを見ていたサナ。
凄いっ!あんなに小さな女の子が、なんて格好いいの!
サナはあおいの隣に座っていたカネコに歩み寄ると、そっと話かけて車内の奥にカネコと移動する。
「ねえねえ、あなたたち、この街の子じゃないでしょ?」
「この辺じゃあまり見ない制服だもん」
「どこの小学校なの?」
『わたしたち黒百合女学院山手校初等部よ』
『今年夏服が今までのと変わったから知らない人多いけど』
「ええっ!あの名門の・・・」
「それでね、わたし強い女の子が好きなんだ」
「さっきもの凄いキック見せた子のこと教えて」
「わたし都小学校の梅宮サナよ」
『わたし桃井カネコ、あの子は赤井あおいちゃん』
『あおいちゃん、道場の子でとっても強いの。あんな小さいのに中学生の部の試合で優勝してるのよ。わたしをいつも庇ってくれるし優しいの』
「ふーん、わたし、あの子のこと気に入っちゃった。わたし中学は黒百合に行こうかなあ。」
「ねえねえ、お願い。住所教えてくれない?お友達になって欲しいの」
従姉の赤井紫蘭に叱られていたあおいは同じ電車に乗っていながら、このとき親友のカネコがサナと友達になったのを知らない。
この年、クリスマスにあおいとサナは、すれ違いの出逢いではなく顔を合わせて出逢うのだが、それは先のほんの少しだけ未来のお話。
この日の帰宅後、サナはママに興奮気味にお願いする。
ねえ、ママ、わたし中学は黒百合女学院行きたいの!お願いっ!
だって、だって、わたし好きな女の子が出来ちゃったもの!
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