黒百合女学院中等部 恋の時間割
No.81 2018/12/28 20:33
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
サナを羽交い締めにした一人が
「今だ!飛び掛かれ!」
そう叫んだ瞬間の出来事だった。
サナの目にいくつかの煌めきが走ってトイレの床に落ちる。
その煌めきに男子高校生たちは
「痛っ」
と顔を押さえる。
床に落ちた煌めきを見ると、それは五百円玉サイズのコインだった。
それはただのコインではなく、コインの縁が念の入ったことに、まるで刃物のように研ぎ磨かれて鋭くなっている。
そして男子高校生の顔からは血の滴りが。
「こ、これは中国武術の暗器(隠し武器)の蘿漢銭!」
まさか、あおいちゃんが助けに来てくれたの?
そう思うサナに煌めきの主の声が喋る
「そうよ、蘿漢銭」
「金銭票(金偏)とも言うけどね」
そして、その主の甲高い叱り声が
「アンタたち、小学生相手に何やってんのっ!」
「あんた誰だよ!邪魔すんな!」
そう強がる男子高校生にその主は名乗る
「黒百合女学院、赤井緑様、参上!」
「その制服は元系列の黒川学園高校。よくも妹の友達を可愛がってくれたわね!。わたしを怒らせちゃって、覚悟は出来てるわね?」
可哀相に始めは男子高校生は悪くはなかった。ナンパにシツコク冴えしなければ、だが。
なぜならそれは、カネコが小学生にしてはあまりにも発育が良すぎたゆえの、カネコを女子高生と勘違いしただけだから。
しかし、カネコの小学生とは思えぬグラマーさに、ついついシツコクしてしまった上に、助けに入ったサナに、これまた美少女なサナへのエッチな下心から、サナのジャケットの背中のホックを外そうとしたり
その上、女子トイレに侵入してサナを羽交い締めにしてしまい。
誰がどう見ても、彼らのやらかした事は変質者の悪事
おまけに彼ら、緑の顔は知らなくても、彼らは黒百合女学院の昔は系列の黒川学園生徒だ。合同行事は年に何度かある関係で緑の武勇伝は伝わっている。
地面に頭を擦り付けんばかりな、そんな深いお辞儀を緑に繰り返し謝るしか、助かる術は彼らにはなかった。
そんなこんなを見て、自分が初恋したあおい、そのあおいの姉の緑に助けられたことに安心し、ヘナヘナとへたり込むサナ。
無理もない。まだ小学校六年生だ。
そのサナに駆け寄るカネコ
「サナちゃん!大丈夫?」
「ありがとう!本当にありがとう!」
へたり込むサナに抱き着くカネコ。
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