黒百合女学院 恋の時間(小愛的故事) 確定清書版
No.19 2019/12/14 02:15
青木あかね ( 38 ♀ sq6JBe )
あ+あ-
「あーっ!。ルールは守らなきゃいけないのに、あのおじちゃん信号無視したぁ!。いけない駄目な悪いおじちゃんだぁ!」
クリスマス会からの帰り道で、信号無視のおじちゃんを見つけて、幼稚園児あるあるな発言する、年長さんのあおい。それを見て藍子は
「ねえ、あおい。ルールを守るのはね、とっても大切な事なの。でもね、それよりも、もっと、もっと大切な事があるの。それが何だか解るかなぁ?」
「わかんない。お姉ちゃん教えて」
応える藍子
「それはね、ルールを守れるように教えてあげること。ルールを破った人でも、反省してたら、ちゃんとゆるしてあげること。そして勝手に人を悪い人だ!と裁かないことなの」
「あおいだって、いけない事して叱られたり罰受けたことあるよね。一生懸命に謝って償って、ちゃんと罰も受けて、ルール守れるようになって、それでもゆるして貰えなかったら、どうかな?」
「それって、かなしくて、つらくて、さみしいよね」
「あのおじちゃん、今は反省してるかも知れないよね?」
信号が青に変わったけれど、歩きだすこともなく
『人様を裁く権威のあるのは絶対正義の神さまだけ』
と、そう思う藍子はさらに言葉を続ける
「それにね、あおい。クリスマスはどんな日かな?」
「みんなの罪をゆるせる、優しい人にみんながなるために、神さまがみんなにイエスさまをプレゼントしてくれた日だよね」
「なら今の、間違いをしたおじちゃんをゆるさないあおいを見て、イエスさま、どう思うかな?」
「でも、あおいがあのおじちゃんをゆるしてあげれば、おじちゃんをゆるさなかったあおいを、イエスさまはゆるしてくれるわよ」
「うん。わかった!。ゆるしてあげちゃう」
そう応えるあおい。
そのあおいの頭を
「やっぱりあおいは優しい、いい子ね。イエスさまも、あおいを褒めてくれてると思うな」
と、撫で撫でする藍子。
「ごめんね~つい長話しちゃって。また信号、赤になっちゃったね。でも、あおいはいい子だから、帰ったら約束通りにオモチャ屋さん、行きましょ」
それが起きたのは、そんなときだった。
「きゃーっ!」
あおいが悲鳴をあげる
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