白黒の世界
この世は白と黒の世界に別れている。
黒の世界は暗黒の大地が広がり、足を踏み入れてしまったら最後、二度と白の世界には帰れないと恐れられている。
白の世界は平和で人々が助け合い暮らしていると言われている。
でも俺は…黒も白もあまり差がない用に感じる。何故…人間という生き物は幸せを感じる為だけに悪を作り出すのだろうか。
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ギルガはまた紙を読み始めると、何やら騒いでる声が聞こえてくる。
バレないようにギルガは、そっと音のする方向に近付き耳を傾ける。
目の前には先程の女とルプスがいた。
女は、木の上に座るルプスを見て叫んだ。
「ギルガやっと見つけたわ!!」
「…俺がギルガ?アイツと一緒にしないでくれよ。」
「とぼけないで降りて来なさい。そして、私と戦いなさい!」
「…そんなに乱暴そうに見える?どうみても争いが嫌いそうな顔してるでしょ?それにレディと戦うなんて俺には出来ないよ。それも君は美しい。剣なんか似合わないよ?」
「優しい男ほど、信用してはダメだってお母さんが言ってた!!怪しい…絶対貴方はギルガよっ!!」
女は松明を投げ捨てた。
「私は今日死ぬ気で来たんだ!」
投げ捨てた松明はまだ明るく照らしている。
「そんなに可愛い顔で睨まないでくれよ。」
ルプスがまた女に一歩近付くと、ブワッと風が吹き松明の灯りが消え、闇に包まれた。
「ほらっキミには見えないだろう?諦めろ。それも俺はギルガではない。何度も言っているが。」
ふふっと女は笑う。
「男なのに根性が無いわね。見えなくても私は、貴方殺す自信があるわ。」
女は耳に全神経を集中させ剣を振り回す。
「おおっと?!危ないって…親に習わなかった?振り回しちゃダメだって。包丁と一緒だよ?肉斬れるからね?てか何でそんなにギルガを倒したいんだ?」
どいつもこいつも…
大きなため息をつく。
行くかぁ…
ギルガは魔法で翼を消し、白の世界に足を踏み入れた。
くっ…眩しい…。
ギルガはよろよろと歩き始める。
何故俺が歩かなきゃいけないんだ?
んっ…?道端に綺麗な花が咲いていた。
あぁ。この花持っていってやるか。
ギルガは花を摘み少し歩くと、丘が見えてきた。
丘に着くと、白の住人だろうお墓がある。
ギルガは摘んできた花を置き座る。
「可愛い花も持ってきてやった。ばーさん花好きだろう?」
ギルガは寝転ぶ。
「…ばーさんは若い頃可愛いかったか?剣振り回してたか?いや、普通はしないよなぁ?生きてたら俺になんていう?また日光浴びないでウジウジしてたの?いい人出来たかい?とか…かな?ばーさんの小言が聞きたいよ。…いや、…やっぱいいや。あっ怒った??」
ギルガの口元が緩む。
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