白黒の世界

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2018/01/18 07:31(更新日時)

この世は白と黒の世界に別れている。


黒の世界は暗黒の大地が広がり、足を踏み入れてしまったら最後、二度と白の世界には帰れないと恐れられている。


白の世界は平和で人々が助け合い暮らしていると言われている。


でも俺は…黒も白もあまり差がない用に感じる。何故…人間という生き物は幸せを感じる為だけに悪を作り出すのだろうか。

No.2399726 (スレ作成日時)

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No.1

俺には立派な黒い翼がある。

No.2

全ての人間に、翼があるわけではない。


白と黒の世界に分かれてはいるが、違いなんかない。

じゃあ、なぜ分かれいるのか?

そんな事は、誰も正確には答えられないだろう。

No.3

あぁ。でも一つ大きく異なることがある。


黒の世界は、昼も夜も関係なく一日中闇に包まれている。


白の世界のように、朝が来たからといって明るくはならない。


そのせいか、人々は白の世界に移り住んだ。

No.4

そしていつの間にか飢饉やらなんやらあると勝手に黒の世界の住人の仕業だと決めつけるようになった。


それはそれでどうでもいい…くだらない。


ただそっとしておいてもらいたい。

No.6

なのに最近…まだ成熟しきっていないであろう女がやってくる。剣を持ちながら。


大きな声で俺の名を呼ぶ

「いるのは分かっている。ギルガ!!出てこい!」

No.7

「ギルガさまぁ~ギルガさまぁ~!!またあの美しい女が来てますよぉ!!」


「来てますよぉ~!!」


「クルシエ、オルガト!!報告しなくていいと、何時も言っているだろ。」


「ごっごめんなさ~い」

「めんなさーい!!」

「でも美しいよね?オルガトはどう思う?」

「ボクもそう思う。というか…美味しいお菓子作って貰いたいなぁ。」


「…なぁ。クルシエ、オルガト?俺、今どういう顔してる?」

No.8

「えぇっ…と…。」


「人一人殺しそうな顔してまーす!!」
クルシエはオルガトの口を塞ごうとしたが、間に合わずオルガトは嬉しそうに答えた。

「オルガト!!余計なこと言うな!!」

クルシエはぺしっとオルガトの頭を叩く。



「オルガトせいかーい。ご褒美は何がいい?」

ギルガは真顔で拍手をした。


No.9

「オルガト分かってるね?」


クルシエはキッとオルガトを睨み付ける。


「お前らいつの間にか、こんな高い木の上まで飛んで来れるようになったんだな。」


オルガトは目を輝かせながらギルガの横に座る。


「ギルガ~もう俺達5歳だもん。」


「オルガト!!」

クルシエはギルガから離れるように引っ張る。


「5歳でここまで飛んでくるなんてお前ら将来有望だな。オルガトお菓子なに食いたいんだ?」

No.10

「うーん。揚げてあって…甘い粉がかかっているパンが食べたいよぉ。」

「クルシエお前は何がいい?」


「ギ…ギルガさまぁ?!」


「俺…久しぶりに白の世界に行ってくるから。」

「白の世界に…ですか?!」

No.11

「で、何がいい?あと他の奴にも聞いとけよ?準備してくるから。」



「あっはいっ!!」


ギルガは大きな翼をバサバサと動かすと飛び去った。


「クルシエ良かったねぇ。クルシエの好きな真ん中に穴が空いてるお菓子食べれるよ?」



「そっそうだけど…あっ!皆に聞いて来なきゃ!オルガトは紙と書くもの持ってきて?」



数分後、ギルガの目の前に満面の笑みを浮かべたオルガトと、なんともいえない表情をしているクルシエが立っていた。


「ん?聞いてきたか?」


クルシエは凄く長い紙をもうしわけ無さそうにギルガに差し出す。

No.12

「あっ?なんだこれっ?」

手渡された紙の長さにギルガはクルシエを見た。


「すいません…皆がわらわらとやって来て…」


「ふーん。で、えっと…オレンジにチョコレートに薬…まぁ薬は大切だしな。ん?葡萄酒に干し肉に…羊?これっ誰だよ頼んだの?」


「羊…のことですか?」


恐る恐るクルシエはギルガに聞き返す

No.13

「まぁどうせアイツだろ?」


「ルプス様がどうしても羊の毛が触りたいと…」


「却下。てかアイツ自分で行けるよな?」


「それがルプス様…」


「どうした?」


「今日は飛ぶ気分じゃないからと、おしゃっていました…」


「またそれか…。しらん。」



No.14

ギルガはまた紙を読み始めると、何やら騒いでる声が聞こえてくる。

バレないようにギルガは、そっと音のする方向に近付き耳を傾ける。

目の前には先程の女とルプスがいた。


女は、木の上に座るルプスを見て叫んだ。

「ギルガやっと見つけたわ!!」


「…俺がギルガ?アイツと一緒にしないでくれよ。」


「とぼけないで降りて来なさい。そして、私と戦いなさい!」


「…そんなに乱暴そうに見える?どうみても争いが嫌いそうな顔してるでしょ?それにレディと戦うなんて俺には出来ないよ。それも君は美しい。剣なんか似合わないよ?」


「優しい男ほど、信用してはダメだってお母さんが言ってた!!怪しい…絶対貴方はギルガよっ!!」


No.15

「フッハハハッ!!」


ルプスは笑う。


「なに笑ってるのよ。」


「きみのお母さんは嘘をついているよ?」

ルプスは地面に降り、女の顎を掴む。

「私に気安く触るなっ!!」

女はルプスの手を払う。


「ふーん。でも男はね…優しい方がいいに決まってる。優しい俺から1つ忠告、ここは白の世界とは違うんだよ?きみはそんなに若いのに、命が惜しくないのかい?」


「命なんか惜しくない。早くお前も剣を抜け!!」

No.16

「ホントにきみは笑わせるのが上手いなぁ。まるでオルガトみたいだ。」


「私は戯言を聞きに来たんじゃない。戦いに来たんだ!!早く抜かねば、あっけなく死ぬことになるぞ!」


「まぁ落ち着け。というか、俺は剣なんぞ持ってない。持ってたとしても、キミは松明と剣を持っている。松明がなくなれば俺のことが見えなくなる。剣を手離せば、戦えなくなる。諦めろ。俺が白の世界に送ってやる。ほらっ」

ルプスは手を差し出した。

No.17

女は松明を投げ捨てた。


「私は今日死ぬ気で来たんだ!」


投げ捨てた松明はまだ明るく照らしている。


「そんなに可愛い顔で睨まないでくれよ。」


ルプスがまた女に一歩近付くと、ブワッと風が吹き松明の灯りが消え、闇に包まれた。


「ほらっキミには見えないだろう?諦めろ。それも俺はギルガではない。何度も言っているが。」


ふふっと女は笑う。


「男なのに根性が無いわね。見えなくても私は、貴方殺す自信があるわ。」


女は耳に全神経を集中させ剣を振り回す。


「おおっと?!危ないって…親に習わなかった?振り回しちゃダメだって。包丁と一緒だよ?肉斬れるからね?てか何でそんなにギルガを倒したいんだ?」


No.18

「そんなの教えてもらう前に私の…私の両親は…ギル…ガ…ギルガに殺されたのよ!!だから殺す。」


暗闇に寂しく響く女の声。


「ギルガが殺生を?フフッハハハッ!!」



「何が可笑しい…笑うなぁぁ!」


女はまた剣を振り回した。


「まぁまぁ落ち着けお嬢ちゃん。ギルガは、うーん。確かに殺しが好きそうな顔はしてるよな?うん…だけどアイツはそんな事するような奴じゃないよ?」

ルプスは頷き、手をパチンッと鳴らした。


「ッ!!まっ眩しい…」


No.19

数秒後、女は覆った腕をどけた。


「…ッ?!」


女の周りには沢山の人が囲んでいた。


「キミは気付いていたかい?囲まれていることに。さぁ、今日は帰ろう。送っていくよ。」


「ちょ…っ!!」


ルプスはふわっと女をお姫様抱っこすると、大きな黒光りした翼をバサバサッと動かし、あっという間に飛び立った。






No.20

「はっ…離せっ!!」

女はルプスの腕の中で暴れている。


「でも今おろしたら大変なことになってしまうよ?それもせっかく二人きりなんだからきみとのデートを、もう少し楽しみたいなぁ。」


「なにいってんの?おろせ!!変態!!」


「あぁ…そうだ!このまま俺の家に連れて行ってしまおうかな。」


「なにいってるの?!早くおろせ!!」


「強がってもきみは女で俺は男だ。分かる?言ってる意味。」


No.21

「そこら辺の女と一緒にしないで!!」


バシッとルプスの頬を叩く


「ッ!!…あのねぇ?何でも暴力では解決しないんだよ?」


ルプスはため息をつく。


「離せっ!離せぇぇ!!」

女はバタバタッと暴れている。

「もう…白の世界に着くよ。で、俺の名はルプスきみの名は?」


「…ルナール…本当に貴方はギルガではないの?」


「ルナールか…。ルナと今度から呼ぼう。きみが俺の名を呼んだら何時でも駆けつけてやろう。また、その可愛い顔がみたいからな。というか俺…そんなに極悪人みたいな顔してる?」


No.22

「うーん。どうだろ…」


「ほらっ見えてきた。また今度逢おう。」


地面にルナールを優しく置くと、ルプスはすぐ飛びさった。


女は叫ぶ


「叩いちゃってごめんなさーい!!」






No.23

ルプスはギルガの元に行く


「お前ずっと俺達の事見てただろ。お前の事探してたぞ?なんで出てこないんだ?」



「めんどくさい。お前も知っているだろ?俺は人殺しなんてしないってこと。」


「でも…あの子のお尻はプルんっとしてたなぁ。まだ16か17ってとこか?」


「…無視かよ。このエロ魔神めっ。もう行くわ」


「あっ!!羊お願いね?」


「…自分で行け」

No.24

どいつもこいつも…

大きなため息をつく。

行くかぁ…


ギルガは魔法で翼を消し、白の世界に足を踏み入れた。


くっ…眩しい…。


ギルガはよろよろと歩き始める。


何故俺が歩かなきゃいけないんだ?


んっ…?道端に綺麗な花が咲いていた。


あぁ。この花持っていってやるか。


ギルガは花を摘み少し歩くと、丘が見えてきた。


丘に着くと、白の住人だろうお墓がある。


ギルガは摘んできた花を置き座る。



「可愛い花も持ってきてやった。ばーさん花好きだろう?」


ギルガは寝転ぶ。


「…ばーさんは若い頃可愛いかったか?剣振り回してたか?いや、普通はしないよなぁ?生きてたら俺になんていう?また日光浴びないでウジウジしてたの?いい人出来たかい?とか…かな?ばーさんの小言が聞きたいよ。…いや、…やっぱいいや。あっ怒った??」


ギルガの口元が緩む。


No.25

ここだけは…ここだけは好きだ。


青い空に風に吹かれる雲と草。


…。


ギルガはいつの間にか眠ってしまい、誰かが丘に登ってくる気配にも気付かずスヤスヤと寝ている。



「見たときない人…何処から来たんだろう?」


女はジッとギルガを見つめる。



No.26

「貴方もここが気に入ったのね?私もここが好き…」

寝ているギルガに話しかけ隣りに座る。


ずっと女は一人で話している。



…なんだ?


ギルガが、やっと目を覚ますと辺りは暗くなり始めていた。

…ん?こいつは…

「あっ!やっと目を覚ましたのね?」


こいつもこんなふうに笑えるんだな…
勿体ない。




No.27

「貴方はここら辺の人じゃないよね?」


「あぁ。」


「もうすぐ暗くなるよ?…黒の世界から…。とにかく早く宿探しした方がいいよ?」


「あぁ。」

「ねぇ…本当に危ないわよ?危機感無さすぎじゃない?」


…なんだコイツは…しつこいな。

立ち上がろうとしないギルガを、心配そうな表情で女は見つめる。

「…。」



「あっ!!もしかして…貴方お金無いの?だからこんな所に?」


というと、女はギルガの手を掴む



No.29

「私の家に泊まればいいよ?ねっ?」


「俺は大丈夫だ。それよか早く帰れお前こそ危ないぞ?」


「ダメだよ。ほっとけない!!」


ギルガは女に引っ張られ、しぶしぶ立ち上がった。


「あっ!!自己紹介まだだったね。私はルナール。ルナって呼んで?…貴方の名前は?」


「…アドルフォ。」

ギルガは偽名を使うことにした。


…あぁ。やっぱりコイツはめんどくさい。どうやって逃げよう…。翼を出せば簡単に逃げ切れそうだが…でも正体がバレたら?ややこしい事になるよな?…それだけは避けたい。


「そうだ!!お腹減ってる?」

No.30

「腹?…別に減ってない。」


「減ってるでしょ?ついてきて!」


ルナールとギルガは歩き始める。


「いや…減ってないって…というか、手離せよ…。」


ギルガの声が小さくて聞こえていないのか、ルナールは鼻歌を歌い歩き続けている。


…聞いてねぇし。


「おいっ…ルナール?」


ルナールは笑顔で振り返る



No.31

「どうしたの?あっ…好き嫌いある?」


…だめだ。言い出せない…


「俺は人参が嫌いだ。」


「そうなんだぁ。私は玉ねぎかなぁ…食感が苦手なんだよねぇ。あっ話し変わるけど、なんであそこで寝てたの?」

「えっ…あぁ、あそこから見える景色が好きだから。」

ギルガは立ち止まる。

「ん?」

No.32


…なんでこいつは弓矢を背負っているんだ?
剣の次は弓矢で殺そうか考えているのか?


「ルナールこそ何故あそこにいたんだ?」


「何故かって?なんでだろう…。黒の世界に行く前にあそこで景色を眺めてから行くんだよね。」


「黒の世界に?あそこは危ないだろ?」

フフっと笑うルナール。でもどことなく寂しそうな表情をしている。



No.33

「夜に暗い話しするともっと暗くなるからまた明日話すね?あっ…アドは鹿肉好き?」


「えっ?アド?あぁ…好きだ。好きだよ?鹿肉。」

危ない…俺は今アドルフォだ。

「良かったぁ。新鮮な鹿肉があるの。」


「好きだけど…」






No.34

「じゃあ、夕飯は鹿肉を使った料理にするわ。」


「…でも俺は男だよ?それも今日会ったばっかりの。」


ルナールはニコッと笑う。

「私はそこら辺の女みたいに弱くなんかない。それも晩御飯食べたら黒の世界に行くし。あっ…ベッドとか本とかなんでも好きに使っていいからね?」

No.35

「いや…そういう問題じゃないと思うんだけど。」

そんなこんな話していると二人はやっと村に着いた。


賑やかな声が聞こえる

お酒を飲んで踊っている人や、子供の笑い声どれも黒の世界ではあまり見かけない光景だ。

…。


美味しく焼ける肉の匂いも漂っている。


ぐぅーとギルガのお腹が鳴る。


「ふふっやっぱりお腹減ってたのね?」


「…俺じゃねぇよ。」

と言いながらも、ギルガの顔は真っ赤になってしまい、ルナールにバレないように反対側を向いた。

No.36

「じゃあ急がなきゃね?」


ルナールはギルガの手を掴むと走りだした。


「えっ…?」


数分走ると赤い屋根の家の前でやっと止まった。


「着いたよ?」


No.37

またニッコリ笑いやがって。

だめだ。

俺の細胞の全てが、コイツに関わったら面倒な事になるっていってる。


「ん?どうしたの?早く入って?」

「俺…えっ?」

ギルガは後ろから押されルナールの家に入ってしまった。


やっちまった…


「さぁさぁそこに座って?」


「あぁ。」



…あぁじゃあねぇよ。俺のバカ野郎!!なに普通に座ってんだよっ!!


ってそれにしてもこの家…本ばっかだな。

No.38

「待っている間、これ食べて待ってて?」


というと、ルナールは笹にくるまれたなにかを渡した。


…なんだ?この食べ物は…?

ギルガは、そっと笹の葉をめくると、茶色い色をした、お餅のようなものが現れた。


…なんだ?これは…??

そっと一口かじってみた。



No.39

お餅のような物は、あまじょっぱく、中には木の実が砕かれ散りばめられいる。


まぁ…旨いけど。


「…ん?あれお前の両親か?」


本棚の上に、夫婦だろう男女が寄り添い微笑んでいる写真が飾られていた。


No.40

「うん。あっ…それどう?美味しかった?」


「あぁ」


「あぁってことは、口に合ったんだね。良かった。まだあるよ?食べる?」


「もういい。帰る。」



No.41

「わかった。ごめんね。無理やり連れて来ちゃって。」

と、無理して笑うルナールを見たギルガは、テーブルに足を乗せいった。


「なぁ?俺、沢山食うからな。」


「えっ?」



No.42

ルナールは、一瞬真顔になったが、またあの可愛らしい笑顔になった。


「沢山食べてもいいけど、足テーブルからおろして?」

「ふっ、なんで怒ってんのに嬉しそうなの?」


「怒ってるよ?」

といいつつ、必死に喜びを隠そうとするルナール。

それをみてギルガも笑っている。

「いや、笑ってるね。お前って笑うと笑窪でるんだな。」

No.43

「怒ってるよ?ほらっ」

と、ギルガに顔を近付けるルナール。

「ほらっここ。お前笑うとここに、笑窪でる。」

とルナールの笑窪に優しく触れ、微笑むギルガ


「えっあぁうん。」

みるみるうちに顔が赤くなるルナール

「なぁ焦げ臭くね?」

No.44

ギルガは、慌てているルナールを見つめた。

コイツ抜けてるな、見てる分には面白い。


「…あれ?なんの音?」


「玄関からか??」

「ねぇ…ちょっと私いま手離せないから、でてくれる?」

「あぁ。」

ギルガは玄関を開けて、周りを見渡してみた。

「誰もいねぇわ。」

といい閉めようとすると、


猫が行儀よく座っていた。

コイツ…もしかして…

ギルガは嫌な予感がしてすぐに閉めた。

No.45

「ん?どうしたの?」


「なんにも。」

といい、ギルガは椅子に座ろうとすると、

にゃ~ん♪と居るハズのない猫の声が聞こえ、驚いた2人は同時に振り返った。

「えっ?ねこちゃん??」

中型犬くらいありそうな大きな毛の長い猫が行儀よく座っている。

ルナールは嬉しそうに駆け寄り、猫を抱っこすると、顔を擦りつけながらギルガを呼んだ。。

「か…かわいぃ~!!ねぇ~アドも触れば?撫でられるの好きみたい!!それに、とってもふかふかしてて、お天道様の匂いがするよ?!」

ルナールは撫でながら、ため息をついている。

「どうしちゃったのかな?もしかして迷子になっちゃったの?」



No.46

コイツ絶対アイツだ。

「お前帰れよ。」

「えっ?帰れってこの子のこと知ってるの?」

ルナールは撫でる手を止め、きょとんとした顔でギルガを見た。

「えっ…?知らねぇよ。でも噛んだりするかもしんねぇーぞ?早く捨ててこいよ。」

「この子良い子だよ?噛まないよねぇ~。」

と、ルナールがいうと、猫も甘えた声でにゃ~んと鳴いた。

「もしかして…。ルドは猫嫌いなの?こんなに可愛いのに?」


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