バイブ届きました
バイブ届きました。
明日使います。
初めてなのでドキドキします。
あ、もう今日か。
思ってる事つらつら書いていきます。
返レスするかはわかりません。
レスしたい方、削除されない程度にどうぞ。
16/12/19 00:35 追記
一応日記ってことで。
16/12/20 06:22 追記
やっぱり自レスのみに制限かけます。
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★
幼稚園入園式直後に転んで左手の指にひびを入れてしまった。
病院の先生から暫く幼稚園を休む様に、と言われ自宅療養する事になった。
療養と言っても左手が包帯ぐるぐる巻きで使えないだけだ。
落ち着きの無かった私は家中を走り回ったり、二階のベランダから玄関の屋根に飛び降りたりと暴れてばかりいて、まるで野生の猿の様だった。
なので怪我が完治するのに三ヶ月近く掛かってしまった。
その間は殆んど家の中にしかいなかったので、同年代の子達と遊ぶ事はおろか話もしなかった。
やっと幼稚園に通える様になった頃には回りの子達(特に女の子)は既にグループの様な物を作っていた。
足掛けゴム段やらなんやらしている子達を見て(私もやってみたいな……)とぼんやり思ったけれど、どうその子達に話し掛けていいのか分からなかった。
と、言うか言葉が頭に浮かばなかった。
三ヶ月程の間、まともに人と話をしなかったためか、コミュニケーションの取り方が全く分からなかったし、話し方すらも分からないと言うより知らなかった。
今でも人と接するのが難しく感じたり、話し下手口下手なのは多分この頃からだったのだと思う。
頭の中は空っぽで自分の半径数メートル程度しか見えていなかった。
本当に人間界に迷い込んだ猿みたいだった。
★
私の中に自我の様なものが芽生えたのは、母に連れられて行ったアニメ映画を見てからだと思う。
タイトルは忘れてしまったが、悪人に囚われたお姫様を助ける為に王子様が剣を振るって戦う内容の物だった。
(なんてカッコいいんだろう!)と夢中になって映画を見ていた。
興奮が収まらなかった。
剣と剣を交えて悪人と戦う王子様。
勿論悪人は倒されて、塔から救い出したお姫様と王子様は熱いキスをしてハッピーエンド。
(私もあんな風になりたい!)と強く思った。
(強くてカッコいい王子様になりたい!)と。
>> 253
★
お姫様にはちっとも興味が湧かなかった。
閉じ込められた塔の窓から「助けてー!」と叫ぶだけでロクに戦おうとも何ともしない奴に魅力なんて少しも感じ無かった。
フワフワのドレスもブロンドの長い巻き髪も羨ましいとも思わないし、王子様の風になびくマントやとキリリとした顔の方がずっと良い。
目指す物が決まった気がした。
年長組になっていた私は翌日からすぐに行動に出た。
幼稚園の使われていない、いつもシャッターの降りている薄暗いガレージに、これまた使用されていないボロボロのソファ(何故あったのかは分からない)を運び込む。
どう声を掛けたか全く覚えていないが、話に乗って来てくれたKちゃんと「王子様とお姫様」と題して、ガレージで二人舞台を始めた。
勿論他の園児達を無理矢理引っ張って来て見てもらった。
内容は……
Kちゃん「王子様!」
私「姫!」
上手と下手からお互いに駆け寄り、抱き合って熱いキスをする。
………おわり
これだけ(笑)
こんな内容なのに観客の園児達には大好評だった。
目の前でぶっちゅ~う、と本当にするキスにみんな興奮していたみたいだ。
公演(笑)は一ヶ月程、毎日続いた。
暫くたってさすがに「王子様!」「姫!」ぶっちゅ~う、にもみんな飽きたのか集客率も悪くなり、やむ無く千秋楽を迎える事となった。
ソファを片付けるのが面倒だった。
何故だか先生方に怒られる事は無かった。
昨日、主人が急に休みを取った。
なので先生に電話出来なかった。
……というより、やっぱり怖くてする気は無かったのだけれど。
休みの日の主人は食っちゃ寝食っちゃ寝の繰り返しなので、食事の仕度をしたら他には特にする事も無くなる。
朝の内に洗濯もしてしまったので、主人が昼寝をしている間、ぽっかりと時間が空いた。
何故だか急に、先生にセックスの時に言われたら興奮しそうな(実際言われて興奮した)ワードを考え始めた。
軽い感じのものから、ここにはさすがに書けないようなものまでいくつもいくつも考える。
段々面白くなってきて、リストアップして興奮する言葉ランキングでも付けようかと思ったが、そこまでするのは馬鹿だなとリスト作りはしなかった。
逆に先生にどんな事を言ったら興奮して貰えるんだろうとも考えた。
普段から既に色々言っているので余り浮かばない。
それでも妄想は楽しくて、結構な時間潰しになった。
ソファにずっと座って考えていて、そろそろ夕飯の準備に取り掛かろうと立ち上がった。
………ヌルッ………
……あそこが物凄く濡れていた(笑)。
触らなくても分かる程で歩きにくい。
(も、妄想だけでこんなにか……)と気恥ずかしくなる。
主人がいるのでローターやバイブを使う訳にもいかず(音が大きいので)、モヤモヤが募ったまま家事を始めた。
……で、今日。
主人が家を出て直ぐにスマホでアダルトサイトをチェックする。
検索が出来るサイトを探して「言葉攻め」と入力。
いくつか出てきた動画を見る。
昨日思い浮かばなかった
「これが欲しいんだろ?」や、
「もうこんな濡らして」
「舐めながら俺の顔ちゃんと見ろ」
などの言葉に、
(成る程、こんな言い方があったか!)
とドキドキした。
もし側に誰かいたら怪しい限りだったと思う。
聞こえる声が小さいので、スマホに耳をくっつける程近付けてアダルト動画を流しているのだから(笑)。
まぁその後はお察しの様にオナニーしてしまったんですけど。
いつか本当に言われてみたい言葉リストを作ってみようかな(笑)。
セックスはとりあえずしなくていいから先生の声がとにかく聞きたい。
なんでもいいから話して欲しい。
先生はいつも意地悪な事ばかり言う。
だからって嫌いになったり出来ないけど。
「高木」って呼ばれるだけでもいい。
電話したい。
★
父と母は私が幼稚園に入る前から喧嘩ばかりしていた。
一番古い記憶として残っているのが、私と歳の離れた兄がいるすぐ隣りの部屋で
母「女がいるんだろ!」
父「お前はキチガイだ!」
と大声で罵り合っているものだ。
その時、兄がそっと私の耳を手でふさいでくれたのを覚えている。
私が産まれる前から、父はお給料を家にまともに入れていなかったらしい。
私が成人を過ぎてもその事で母はずっと愚痴を垂れていたので、金銭的によっぽど酷い状態だったようだ。
幼稚園年長組に上がって暫く経ってから、母の様子がおかしくなった。
いつも家中の雨戸を閉めきり、台所でブツブツと良く分からない独り言を言う様になった。
ある日には「台所の窓から人が見てる!ほら!あそこ!」と、窓を指差してパニックをおこしたりもした。
勿論誰も窓から覗いてなどいない。
「だれもいないよ」と言っても、
「見てるじゃない!」と聞く耳を母は持たなかった。
段々と母は薄暗い家の中に閉じこもる様になった。
>> 259
★
それでも母はなんとか私の幼稚園への送り迎えだけはしてくれていた。
朝家を出る時も帰って来てからも家の中は真っ暗で電気も母は付けなかった。
それが怖くて暗い台所から逃げる様に外に遊びに出たり、唯一電気を付けても怒られない玄関の階段で一人で遊んだりしていた。
ある日。
さようならの挨拶をして帰る時間になっても母は現れなかった。
みんなが嬉しそうに自分のお母さんの所へ走っていくのを見ていた。
(あれ……?)と思った。
(お母さん、どうしたんだろ……?)
30分。1時間。それ以上だろうか。
待っても待っても母は来なかった。
みんなとっくに帰ってしまい、私は最後の一人になっていた。
(なにかあったのかな?)
初めて一人で家に帰った。
>> 260
★
なんとか道に迷わずに家の前に着いた。
(あ、いえのカギもってない)
そう思ったけれど母は家の中にいるだろうし、とドアノブを回したら鍵は掛かっていなかった。
(やっぱりいえにいたんだ)とドアを開けて中に入った。
「……おかーさーん?」
居間の扉が開いた。
出て来たのは遠方に住んでいるはずの祖母と叔母だった。
「亜紀ちゃんお帰り」叔母さんが私に言う。
(なんでおばあちゃんとおばさんがいるんだろ?)
「あ……おかあさんは?」ただいまも言わずに聞く。
「亜紀ちゃんお腹空いてない?何か食べに行こうか」
私の質問には答えずに叔母が話す。
「お腹すいてないよ、それよりおかあさんは……」
叔母「お母さんね、ちょっと遠くに行く事になったの。」
それまで祖母は黙ったままだったけれど、急にイライラした様な声で、
「いいから蕎麦でも食べに行くよ!」
と大声を出した。
>> 261
★
仕方ないので祖母と叔母に連れられて近所の蕎麦屋に向かう。
その間、何度も「おかあさんは?」や「とおくってどこ?」と聞いたけれど祖母も叔母も教えてくれなかった。
蕎麦屋に着いたはいいけれど、お腹はちっとも空いていなかった。
祖母が私には何も聞かずにざるそばを三枚勝手に注文する。
また「おかあさんは?」と言ったら、叔母が「おそばを全部食べたら教えてあげるから」と言う。
目の前に注文したざるそばが置かれた。
ざるそばは大人の人が食べる量だった。
それでも母に何があったか知りたかった私は、飲み込むようにざるそば一枚を何とか全部食べた。
食べ終わってすぐに
「おかあさんどこにいったの!?」
と聞いたら、祖母は「本当にこの子は父親そっくりだ!!」と叫ぶ様に言った。
叔母が他にも色々と口汚く騒ぐ祖母に何か言っていたけれど、私は祖母の急な癇癪に驚いてしまった。
暫くして祖母は騒ぐのを止めたが、物凄く恐い顔をしたままだった。
叔母がゆっくりと話し出す。
お母さんは病気になってしまったの。
少しの間病院にお泊まりする事になったの。
寂しいかもだけどお母さんはちゃんと帰ってくるから、それまで待てるよね?
それだけ聞いても何がなんだか私にはさっぱり分からなかった。
けれどそれ以上何か聞いたらまた祖母が怒るんじゃないかと思い、「うん……」とだけ答えた。
飲み込んだお蕎麦を吐きそうになったけれど、それも我慢した。
>> 263
★
幼稚園側には母の事はすでに連絡が行っていた様で、最後になるまで教室にいる私に特に何も言ってはこなかった。
少しイラついていた事があった。
母の入院から暫く、祖母と叔母は私の家に泊まっていた。
それなのに「幼稚園までの道が分からないから」と言う理由で私は一人で通園させられたからだ。
幼稚園までは子供の私の足で15分程度の距離だったのだが、結局めんどうなだけなのだろうと思った。
そういう人達なのは前から気付いていた。
もうなんだかあの人達の事は色々どうでもよく感じて、帰り道は好き勝手する様になっていった。
幼稚園から家までの途中にある大きな公園の遊具で遊ぶ。
家の側の公民館に入り、置いてある大型のテレビを見たり、館の中をあちこち探検したりした。
特に公民館には無料の水飲み機があったので、まだ今の様に水筒など持ち歩かなかった当時は「こんなに冷たくておいしい水がタダ!」と嬉しくて何度も水を飲んだ。
毎日毎日そんな感じで、家に帰るのは空が赤くなる頃だったけれど、祖母も叔母も怒る訳でも心配する訳でもなさそうだった。
(おばあちゃんもおばさんも、なんでうちにいるんだろ?)
口には出さなかったけれどいつも思っていた。
★
母が入院してから数週間が経った。
結局どんな病気で、どこの病院に入院しているか誰も教えてくれないままだった。
祖母と叔母はまだ私の家にいたのだが、初めて父も含めて4人で母のお見舞いに行く事になった(兄は何故か来なかった)。
どこをどう歩いて着いたのか覚えが無いが、見た目結構大きな病院で、中の待合室は薄暗くてなんだか雰囲気も悪かった。
父が受付らしき窓口から帰ってきて、3階だか2階だかへ階段で上がる。
やたらと重そうなドアを内側から開けてもらって病棟内に入った。
待合室と違って中は明るかった。
ただ何か妙な感じがした。
中にいる人達が壁に向かって一人で話していたり、持ってもいないバイオリンを弾いている人もいた(今で言うならエアバイオリンだろう)。
急に声を掛けてきた人もいた。
何を言っていたかは忘れてしまったが、同じ事を何度も繰り返し質問された。
逃げる様に離れた。
(ここ、なんなんだろう……)
一番奥の病室に父達に連れて行かれる。
端っこの窓のすぐ横のベッド。
そこに母はいた。
>> 268
★
私はその言葉に大きなショックを受けた。
何も言わずにまたさらに父の後ろに隠れた。
「恥ずかしいのかな?」と、ふふ、と母が笑う。
結局その日は母とは一言も話さずに帰る事となった。
いまいちよく覚えていないのだが、私は泣かなかったと思う。
帰り道に何か話したかどうかも分からない。
お見舞い後の記憶がほとんど無いのだけれど、やっぱり母が私の事を忘れていたのを(どうして?)と思ったのは確かだ。
祖母と叔母は一ヶ月近く私の家にいた。
その間に父が転職をした。
父は元は東京の商社に日中勤めていたのだが、転職したのは夜間の大きなお弁当工場だった。
朝の6時頃に父が帰って来て私を自転車で幼稚園に送る。
昼の内に寝て幼稚園が終わる時間に迎えに来て、夕方から工場へ仕事に出る。
夜は兄と私の二人きり。
そんな日々が始まった。
>> 269
★
最初の内は父が幼稚園へ送り迎えしてくれるのが嬉しくてたまらなかった。
帰り道、スーパーに寄って買い物をして帰る。
時々だったがスーパーのフードコーナーでたい焼きやアイスを買ってもらって食べたりもした。
もう家に帰ってもいつも険しい顔の祖母も口ばかり立派な叔母もいない。
やっと安心出来る様になった気がした。
ただ、父は夕方になるといなくなってしまう。
転職の事など全く分からなかった私は「行かないで」と泣いては父を困らせた。
暫くはそんな日々が続いたのだが、段々と慣れて来たと言うか不満を感じる様になってきた。
朝、幼稚園に送ってもらえるのは変わらず嬉しかったけれど、帰り道に公園や公民館で遊べなくなったのがつまらなく感じ始めた。
勿論たまのたい焼きやアイスは魅力的だったけれど、いつしかそれにも贅沢な事に慣れてしまい、スーパーに行くのも面倒になってきた。
今でもだけれど本当に我が儘な子供だった。
- << 274 ★ 結局3ヶ月ほど不満を抱えながら、そのまま卒園式を迎えた。 まだ母は入院していて、卒園式には父が休みを取って来てくれた。 子供の頃のアルバムに式の写真が貼ってあるのだが、並んでいる保護者で男性は私の父ひとりだけだった。 今思うと本当に父は私の為に頑張ってくれたんだなぁ、と思う。 ただこれは後に聞いた話だけれど、父は兄に暴力を振るっていたらしい。 私が生まれる前の事だった様だが、兄を野球のバットで殴ったりした事もあったそうだ。 私にその話をした兄は口癖の様に 「いつかオヤジを殺してやる」とよく言っていた。 父も兄も大好きだったから悲しかったし怖かった。 因みに兄と私は12才離れている。 これも兄に後になって聞いたのだが、兄は中学生の頃、胃潰瘍になったらしい。 兄が学校に行っている間に父や母が私を殴ったりして殺してしまうのではないかと心配で堪らなかったそうだ。 そのストレスから体調を崩し、内科に一人で行ったら胃に穴が開いていると言われ、薬を飲んでいたのだという。 兄も色々ととても辛い思いをしていた様だった。
最近エロス(笑)が足りてなくてすみません。
過去編まだまだ続きます。
自己満なので読んで下さっている方にはつまらないと思いますが、ダラダラと書いていきますので、宜しければお付き合い下さいm(__)m
亜紀
自分で思うんだけど、どうしてこんなに昔の事を覚えているんだろうと不思議だ。
その代わりと言うか、高校生の時の事などは余り記憶がない。
何故だろうと考えても良く分からない。
一応過去編としては中学卒業辺りまで書きたいと思っているけど、ちゃんと書けるのかな……。
生暖かい目で見守って貰えたら嬉しいです。
それにしてもこんな時間だというのに眠れないな。
困ったな。
>> 270
★
最初の内は父が幼稚園へ送り迎えしてくれるのが嬉しくてたまらなかった。
帰り道、スーパーに寄って買い物をして帰る。
時々…
★
結局3ヶ月ほど不満を抱えながら、そのまま卒園式を迎えた。
まだ母は入院していて、卒園式には父が休みを取って来てくれた。
子供の頃のアルバムに式の写真が貼ってあるのだが、並んでいる保護者で男性は私の父ひとりだけだった。
今思うと本当に父は私の為に頑張ってくれたんだなぁ、と思う。
ただこれは後に聞いた話だけれど、父は兄に暴力を振るっていたらしい。
私が生まれる前の事だった様だが、兄を野球のバットで殴ったりした事もあったそうだ。
私にその話をした兄は口癖の様に
「いつかオヤジを殺してやる」とよく言っていた。
父も兄も大好きだったから悲しかったし怖かった。
因みに兄と私は12才離れている。
これも兄に後になって聞いたのだが、兄は中学生の頃、胃潰瘍になったらしい。
兄が学校に行っている間に父や母が私を殴ったりして殺してしまうのではないかと心配で堪らなかったそうだ。
そのストレスから体調を崩し、内科に一人で行ったら胃に穴が開いていると言われ、薬を飲んでいたのだという。
兄も色々ととても辛い思いをしていた様だった。
★
時間が少し戻るのだが、卒園式より前、父とデパートにランドセルを買いに行った。
私は最初から欲しい色が決まっていた。
赤ではなく黒いランドセルが欲しかった。
赤より黒の方が断然カッコいい。
デパートの入口すぐに小学校入学準備の特設コーナーがあり、沢山のランドセルが棚に並んでいた。
私は黒いランドセルを手に取って「これがいい!」と父に言った。
「赤じゃなくていいのか?」と父に言われたが「絶対これ!」とランドセルを抱き締める様にして答えた。
同じ黒でもいくつかの種類のランドセルがあったので、父と吟味する。
暫く見ていると店員さんが近付いて来て話し掛けられた。
「お決まりですか?」と声を掛けられ父が「はい、この黒の……」と答えると、店員さんが「えっ!?」と驚く。
(??)と思った。
父も同じ様に思った様だった。
店員さんが話し出す。
女の子ならやっぱり赤色がいいと思いますよ
女の子で黒をお買い上げになられるお客様はほとんどいらっしゃいませんし
そんな事を言っていたが、それでも私は黒がいいと父に言った。
父も「いえ、この子が黒が欲しいと言っているので……」と言うと、更に店員さんはこんな事を言った。
女の子で黒いランドセルですと学校でからかわれたりしますよ
>> 275
★
(??からかわれる?)
黒のランドセルをカッコいいと言われるなら分かるが、からかわれるってなんで??
女の子だからと言って赤でないといけないなんて決まってないはずだ。
私は店員さんを無視してまた黒いランドセルをいくつか触ったり中を開けて見ていた。
その間父は暫く考えていた様だが、私に「やっぱり赤がいいんじゃないか?」と言ってきた。
「えっ?嫌だよ、黒いのがいい!」
「だけど赤の方が女の子らしいだろ?」
店員さんがうんうん、といった感じで頷く。
「それにからかわれるの嫌だろう?」とも言う。
「やだ!絶対黒いのがいい!」とまた答えたが、「亜紀、赤色のにしておきなさい。」と父。
何度も黒!と言ったのだが聞き入れて貰えなかった。
結局赤いランドセルを買う事になってしまった。
店員さんにも勿論だが、父にも(黒でいいって言ってたのに!!)と腹を立てながら家に帰った。
いつの時だったか忘れたけれど、先生とキスする前に「先生、だ、唾液……飲ませて……」と言ってみた。
言うのが凄く恥ずかしかったのだけれど、何故かその時は先生のが飲みたくて仕方なかった。
言ったとたんに深くキスされて舌を入れられた。
暫くの間舌を絡め合っていたら、先生の唾液が沢山口の中に入ってきた。
「……ん……、んッん……」
私のと先生のが混ざって口の中がいっぱいになる。
……ごくッ……と飲み込んだ。
なんだか矢鱈と興奮してしまった。
先生は私が何か言うと大概の事はしてくれる。
言う事は結構キツいのに、行動は優しい。
その辺は中学時代から変わっていない。
昔から私の為に何度も無茶な事をしてくれた。
先生が好きだ。
- << 281 毎回ではないけれど、先生とキスする時にたまに唾液を飲ませて、と頼む様になってしまった。 先生も何と言うか、普通に飲ませてくれる。 舌を入れられたり吸われたりと、キスするだけで感じすぎてイキそうになって、あそこも濡れ具合が凄いと言うか酷い。 更に唾液まで飲むとなると大洪水だ(笑)。 ……で、考えてみた。 もし。もしもの話。 他の人の唾液を飲めるか?と自問してみる。 ぜーったい無理!!!!!! なんでそんな気持ち悪い事しなきゃいかんのだ!!! と言う答えが出た。 ましてや精液なんて先生の以外飲みたいなんて全く思わない。 どうやら私は先生限定でおかしくなってしまうみたいだ。 「私って変態なんだろうか?」と真剣に悩んだ時期があったけれど、先生に対してだけならいいかとポジティブ(?)に考える事にした。 それに先生は「俺はSだ」と自分で言うし(お前はMだよな、と私は言われる)、性癖は一応一致している様だから特に問題も無さそう。 ………………。 はぁあ、先生とキスしたい。今すぐしたい。 ↑これが書きたかっただけかも(笑)
>> 277
最後の一行を書いたら涙が出てきてしまった。
泣くと鼻水までやたら出てくるので面倒で嫌だ。
世の中にはどうしようもない事が沢山あるのは知っているつもりだけれど、私は物事を簡単に割り切ったり出来ない。
何年か前にとある劇団の舞台を見に行った。
その劇団の演出家さんは毎回「ごあいさつ」として舞台に関する内容などが書かれているチラシを配っていた。
そこにこんな事が書いてあった。
【僕は「世の中にはどうしようもない事もあるんだ」という事を恋愛で知れて良かったと思っています。】
そしてこうも書かれていた。
【ただ問題があります。それは「どうしようもないんだ」と呟きながらそれでもあなたを好きでしょうがない時】
その文章で「ごあいさつ」は締められていた。
問題の答えは書いていなかった。
私は今でもその「ごあいさつ」のチラシを捨てられずに取って置いてある。
今まで何度も何度もそのチラシを読んできた。
そして何度も何度も読んで泣いてきた。
何故答えが書かれていないのか分からない。
その演出家さんもその問題を解けていなかったのかも知れない。
いつか私にも自分なりの答えをちゃんと出さないといけない日が来るはずだ。
【「どうしようもないんだ」と呟きながらそれでもあなたを好きでしょうがない時】
どうすればいいか答えが見つかるのはいったいいつの日だろう。
>> 277
いつの時だったか忘れたけれど、先生とキスする前に「先生、だ、唾液……飲ませて……」と言ってみた。
言うのが凄く恥ずかしかったのだけれど…
毎回ではないけれど、先生とキスする時にたまに唾液を飲ませて、と頼む様になってしまった。
先生も何と言うか、普通に飲ませてくれる。
舌を入れられたり吸われたりと、キスするだけで感じすぎてイキそうになって、あそこも濡れ具合が凄いと言うか酷い。
更に唾液まで飲むとなると大洪水だ(笑)。
……で、考えてみた。
もし。もしもの話。
他の人の唾液を飲めるか?と自問してみる。
ぜーったい無理!!!!!!
なんでそんな気持ち悪い事しなきゃいかんのだ!!!
と言う答えが出た。
ましてや精液なんて先生の以外飲みたいなんて全く思わない。
どうやら私は先生限定でおかしくなってしまうみたいだ。
「私って変態なんだろうか?」と真剣に悩んだ時期があったけれど、先生に対してだけならいいかとポジティブ(?)に考える事にした。
それに先生は「俺はSだ」と自分で言うし(お前はMだよな、と私は言われる)、性癖は一応一致している様だから特に問題も無さそう。
………………。
はぁあ、先生とキスしたい。今すぐしたい。
↑これが書きたかっただけかも(笑)
★
小学校に通い始めた。
勿論あの嫌いな赤いランドセルを背負って。
入学して暫くは授業の為の準備などで忙しかった。
みんなそうだったのかも知れないが、初めての自分の机やイス、大きな黒板、天井から吊り下げられているテレビに驚いた。
配られた教科書も中を見ると沢山の言葉や絵が書かれていて、幼稚園で見ていた紙芝居や絵本と全然違うのにもびっくりした。
(小学校ってこんななんだ)と、ドキドキと緊張が凄かった。
不安感も強かった。
授業中は自分の机でイスに座ってじっとしていなければいけない、と担任の先生が言っていたからだ。
(じっとしてるなんて出来るのかな……)
幼稚園では自由気まま、いや、自分勝手に動き回って先生にいつも怒られていた私だ。
怒られても好き勝手をやめなかったので、小学校のシステムに自分が合わせられるかどうか不安だった。
(だって小学校の先生ってすごくこわいってだれか言ってた………)
どんな風に怒られるのか想像も付かなくて、怖くて怖くて毎日身体はガチガチだった。
>> 283
★
緊張やら不安やらでガチガチの中、これだけは絶対にする!と決めていた事があった。
絵の具箱の注文だ。
授業準備期間は一週間程度だったと思うが、その間に色々と物を揃える為の書類も配られた。
その中に絵の具箱の注文書もしっかりあった。
先生が「お家の人に書いてもらって学校に持って来て下さい」と言っていたので、帰ってすぐに父に注文書を渡す。
書いて貰ったのは名前、クラス番号のみ。
父に「ここは書かなくていいみたい」と嘘を付いた。
色指定の欄だ。
翌日の朝、学校で注文書の色指定の欄に
【あお】
と自分で書いて先生に渡した。
渡す時ドキドキが止まらなかった。
運良くその場で確認されなかったので、
(やった!!)と心の中で叫んだ。
- << 289 ★ 二週間ほど後、教室に青とピンクの絵の具箱が沢山届けられた。 教卓の上に積まれた箱を、先生が男子から名前順に呼んで一人ひとりに手渡していく。 男子が受け取ったのは全て青色だった。 ピンクの箱を手にした男子は誰もいなかった。 次に女子がやはり名前の順に呼ばれる。 私の名前が呼ばれるまでに14人。 それまでやっぱりと言うか全員ピンクの箱を受け取る。 「高木さん」 名前を呼ばれて教卓へ向かう。 クラスにざわめきが起こった。 先生が私に絵の具箱を手渡しながら、 「高木さん、これで良かったの?」と聞いて来た。 はい、も、うん、も言わずに首だけ縱に振る。 絵の具箱を受け取って自分の席に戻る途中で、クラスの男子誰かが 「高木さん女なのに青なんて変なのー!!」 と、大きな声で言った。 またクラス中がどよめく。 何も言わずに席に着いた。 腹の中では、 (女なのにってそんなの関係ないじゃん!!) と、ムカついていたが、それよりも念願の青い絵の具箱を手に入れられた嬉しさの方がムカつきよりも何倍も上だった。 結局女子は私以外全員ピンク色の絵の具箱だった。 青色の絵の具箱を撫でたり擦ったりとニコニコしていた女子は私だけだった。
よく行くホテルのフリータイム制は長くて便利で助かる。
お風呂の準備をしている間に先生と一回してしまったら、いつの間にかベッドでガッツリ寝てしまった。
目が覚めたら二時間近く経っていて、慌ててシャワーだけ浴びた(先生は私が寝ている間に一人で入ったらしい)。
退出時間までまだたっぷりと時間はあったけれど、7時間なんてホテルに居られる訳がないので、もう一回して慌てて帰って来た。
何だかんだ言ってもする事するんだもんな、私も先生も。
只のゲスなんだな。
クッソ。
ホテルなんて行ってしまえばやっぱりする事してしまう訳で。
かと言って特別変態チックな事する訳でもなく。
まぁ、話しして普通(?)のセックスして、シャワー浴びて終わり、みたいな?
ただひとつ、何か自分的に普通じゃないものがあるかと言えば、先生とのセックスは他の人とするセックスとは感じ方が全く違うと言う事だ。
兎に角、先生とのキスも愛撫も、勿論挿入も、他の誰とするより凄く良い。
セックスってこんなに気持ち良いものだと初めて教えてくれたのは先生だ。
こんな所も師弟かと思うと少し笑えて来るけれど、いやいや、まず先生と教え子(お互いに元、だけど)はセックスしないだろう。
(なんでこんなんなっちゃったんだろう……)
昨日のセックスを頭の中で反芻する。
余り細かく思い出せないけれど、あんなこと言われたとか、あんな風に触られたとか、体位がどうだったとか。
考えていると下着が濡れてしまって(情けない……)と恥ずかしくなる。
ゲスは下を向いて歩くしかないのか。
世間様に顔を向けずに歩いたら、気が付かないで回りの人やものにぶつかって、色々傷付けたり壊したりしてしまわないのか。
(ゲスだと開き直るか、引きこもるかのどっちかしか無いのかな……)
最良の答えは分かっているクセに、その答えから昨日逃げた。
(あーあ………)
それでもまた会いたいと思ってしまう、私は既にゲスを極めているんだろう。
もうなんだか消えたくなってきた。
>> 284
★
緊張やら不安やらでガチガチの中、これだけは絶対にする!と決めていた事があった。
絵の具箱の注文だ。
授業準備期間は一週…
★
二週間ほど後、教室に青とピンクの絵の具箱が沢山届けられた。
教卓の上に積まれた箱を、先生が男子から名前順に呼んで一人ひとりに手渡していく。
男子が受け取ったのは全て青色だった。
ピンクの箱を手にした男子は誰もいなかった。
次に女子がやはり名前の順に呼ばれる。
私の名前が呼ばれるまでに14人。
それまでやっぱりと言うか全員ピンクの箱を受け取る。
「高木さん」
名前を呼ばれて教卓へ向かう。
クラスにざわめきが起こった。
先生が私に絵の具箱を手渡しながら、
「高木さん、これで良かったの?」と聞いて来た。
はい、も、うん、も言わずに首だけ縱に振る。
絵の具箱を受け取って自分の席に戻る途中で、クラスの男子誰かが
「高木さん女なのに青なんて変なのー!!」
と、大きな声で言った。
またクラス中がどよめく。
何も言わずに席に着いた。
腹の中では、
(女なのにってそんなの関係ないじゃん!!)
と、ムカついていたが、それよりも念願の青い絵の具箱を手に入れられた嬉しさの方がムカつきよりも何倍も上だった。
結局女子は私以外全員ピンク色の絵の具箱だった。
青色の絵の具箱を撫でたり擦ったりとニコニコしていた女子は私だけだった。
★
小学校に上がって数ヶ月経っても私の緊張は全くと言っていい程取れなかった。
授業中、自分の席で固まっていた。
(うごいちゃいけない。うごいちゃいけない。)
頭の中はそればかり。
授業はそこそこ進んでいたが全然聞こえなかった。
(うごいちゃいけない。うごいたらおこられる。)
ずーっとそれだけ考えていた。
教科書を開いていても黒板を見ていても、何も頭に入って来なかった。
他からしたらただぼーっとしている様にしか見えなかったと思うが、冷や汗を背中にかく程に緊張していた。
誰もそんな様子に気付いてはいないようだった。
そういう感じで時間はどんどん過ぎて行って、一学期が終わったと思う。
友だちは出来ていなかった。
夏休みはほとんど一人でか父や兄と遊んでいた。
★
二学期に入ってから数人の友だちが出来た。
全員男子だ。
その頃には青い絵の具箱についてからかってくる奴は誰もいなくなっていた(一学期の内は少しの間、女なのにと言われた)。
何故か女子の友だちは出来なかった。
休み時間になると授業中の極度の緊張の反動だったのか、男子達と学校中を走り回った。
追いかけっこをしたり、かくれんぼをしたり、更には登ったらいけないと言われている大きな杉の木や桜の木に登って遊んだ(勿論先生に怒られた)。
男子達と外で遊ぶのが多くて休み時間に教室にはほとんどいなかった。
同学年の女子が外遊びをしているのは余り見かけた覚えが無い。
幾つか上の学年のお姉さん達が縄跳びやゴム段をしている程度で、女子は大体教室や体育館で遊んでいた様だった(これは後で知った)。
私はいつの間にか「アッキー」と呼ばれる様になった。
名前の亜紀から付けられたあだ名は大人になった今でも変わらなくて、昔からの友人にはまだそのままで呼ばれている。
休み時間になると仲の良くなった男子達に「アッキー、校庭いこー!」と声を掛けられ、すぐに席を立った。
女子達が何をしているか、どんな風に遊んでいるのか知らなかったし興味も全く湧かなかった。
毎日毎日、お休みの日まで男子と遊んでいた。
>> 291
★
毎日のように男子達と遊んでいた。
二学期、私達の間ではかくれんぼがもの凄く流行っていて、朝に目が覚めると一番に(今日はどこにかくれよう)と一人で作戦を練ったりしていた。
友だちと外で遊ぶのはとても楽しかった。
授業が終わって家にランドセルを置いてからまた小学校に集まって、飽きもせずに夕方近くまでみんなでかくれんぼをした。
母は夏休みの間に退院して家に帰って来ていた。
病院から戻って来た母は家から出られなくなっていた。
居間の電気は点ける様にはなったが、また雨戸を閉めて家に閉じ籠っていた。
母はもの凄く外や人を怖がった。
家の目の前のゴミ捨て場にゴミを出しに行く事も出来ないし、新聞の集金のおじさんに会うのも嫌がった。
スーパーなど行ける訳もなく、相変わらず夜勤帰りに父が買い物をして帰って来る。
いつの間にかゴミ捨てや、新聞や家賃の支払いなどは私の係になっていた。
外へ遊びに行こうと準備をしている途中で母に「今日は集金のおじさんが来るから家にいて」とたまに言われる。
内心母に対して(なんでそんなことも出来ないの!?)と思っていたが口には出さなかった。
かくれんぼに行けなかったのはとても残念だったけれど仕方ない。
母にお金(ハンコもかも知れない)を用意してもらって、集金のおじさんが来たらそれを渡していた。
かくれんぼブームは三学期の半ばには終わってしまったが、母の閉じ籠りはその後、十数年間続く事になる。
★
秋になりそろそろ寒くなってきて、放課後のかくれんぼのメンバーが少しずつ減っていった。
それでもブームはまだ続いていて、風邪を引いてマスクを着けながらでもかくれんぼに参加する強者も中にはいた。
私も大分隠れるのが上手くなっていて、時には小学校の体育倉庫の屋根の上に登ったり、プールの更衣室の屋根に登ったり、とアチコチ登って隠れていた。
学校の休み時間だと短いので、お昼休みの間はケイドロ(ドロケイと呼ぶ子もいた)も流行り始めた。
私はかくれんぼにもケイドロにも奮って参加した。
やっぱりアチコチ登っていた。
ケイドロに参加するメンバーには女子もいた。
どこに隠れようか迷っている女子を見付けた時には、こっそりとその子達を呼んで、こんな良い場所がある、と体育倉庫の屋根に一緒に登ったりした。
だからと言ってその女子達と仲良くなれた訳でもなかった。
ケイドロ以外ではやっぱり女の子と関わる事もほとんど無く、友だちは男子だけだった。
>> 293
★
三学期に入ってかくれんぼブームが落ち着きを見せた頃、絵を描く宿題が出た。
先生の出した絵の課題は【遊んでいるところ】だった。
クラス全員に真っ白の画用紙が配られ、一週間の内に描いて先生の所へ持って来る様に、と言われた。
何を描くか考えた。
かくれんぼやケイドロにしよう、と思ったのだがなにぶんいつも参加する人数が多い。
何人も描くのはめんどくさく感じた。
しかも私は男の子を上手に描く自信が無かった。
実際に下書きとして何人か男の子を描こうとしたが、みんな女の子の顔になってしまう。
お絵かきは幼稚園の頃から好きだったが、描いていたのはいつも何故かお姫様か動物ばかりだった。
困った。
どうしよう、描けない。
男の子が女の子だと女の子になってしまう。
うーん、困った………。
- << 296 ★ 3日経っても4日経っても思った様に描けない。 何度も何度も下書きを描いては消した。 (どうしよう……どうしよう) 段々と焦りが強くなる。 5日目。 (もう無理だ!) かくれんぼやケイドロを描くのを諦めよう!と決めた。 じゃあ何を描くか? パッと頭に浮かんだ物があった。 (ブランコ!!) そうだ!ブランコを描こう!! 自分的に世紀の大発想並のアイディアだと思った。 幼稚園児の頃、一人で帰り途中に寄った公園でブランコに乗るのが好きだったし、漕ぐのも小学生の今だって得意だ。 何よりブランコを描いちゃうなんて、絶対絶対すごいことだ。 きっと他のみんなは男の子や女の子を並べて描くだけで、ブランコを描く子なんていない。 私ってすごい!! そうと決めたら一直線と言った感じで、下書きを描いては消しすぎてクシャっとなった画用紙にブランコを描き始めた。 ブランコは思っていたより簡単に描けて余計に、自分すごい!!と自画自賛する。 そしてブランコの横に女の子を一人立たせる事にした。 色を塗って完成!! すばらしい出来映えだと自信満々で、翌日、その絵を先生に渡した。 思っていた通り、私はクラス全員の前で先生に誉められた。 色使いも良いしブランコも上手に書けていますね 隣にいる女の子もちゃんと書けていて良いですね その時初めて先生に誉められたと思う。 もの凄く嬉しかった。 その日の授業が終わって帰ろうとしたら、先生に「高木さん、ちょっとお話があります、残って下さい」と声を掛けられた。 (……もしかしたらあの絵が何か賞をとっちゃったりするのかな??) 一人教室に残ってドキドキした。
19日に会った後からずっとずーっと先生の事を考えている。
考え続けて熱でも出るんじゃないかと思う程だ。
どうしたらいいんだろう
どうしようもない
どうにもならない
これ以上どうもしちゃいけない
ぐるぐると同じ事ばかり。
忘れられたらいいのに
でも忘れたくない
どっちなんだかもう自分でも分からない。
ため息ばかり出る。
「好きだ」と言われて「嘘だあ」と横を向いたら「そうだ嘘だ」と言われた。
本当は嘘じゃないと信じたい
でもたとえ本当だとしても嘘にしなきゃいけない
泣きそうになるのを堪える
でも堪えきれずに結局泣く
行ったり来たりでもうめちゃくちゃだ。
私の事本当に好きなの?
(でも愛してるのは奥さんだよね?)
最後まで聞けない。
愛して欲しいと、一番になりたいと欲が出る。
でもそんなの無理だと分かっている。
だから口には出さない。
口に出さない分心の中に汚い感情が少しずつ積もっていく。
なんでこんなに嫌な人間なんだろう
なんて汚い奴なんだろう
私ってこんなに酷い奴だったのか
みっともなくて情けなくて馬鹿過ぎて苦しい。
>> 294
★
三学期に入ってかくれんぼブームが落ち着きを見せた頃、絵を描く宿題が出た。
先生の出した絵の課題は【遊んでいるところ】だった。…
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3日経っても4日経っても思った様に描けない。
何度も何度も下書きを描いては消した。
(どうしよう……どうしよう)
段々と焦りが強くなる。
5日目。
(もう無理だ!)
かくれんぼやケイドロを描くのを諦めよう!と決めた。
じゃあ何を描くか?
パッと頭に浮かんだ物があった。
(ブランコ!!)
そうだ!ブランコを描こう!!
自分的に世紀の大発想並のアイディアだと思った。
幼稚園児の頃、一人で帰り途中に寄った公園でブランコに乗るのが好きだったし、漕ぐのも小学生の今だって得意だ。
何よりブランコを描いちゃうなんて、絶対絶対すごいことだ。
きっと他のみんなは男の子や女の子を並べて描くだけで、ブランコを描く子なんていない。
私ってすごい!!
そうと決めたら一直線と言った感じで、下書きを描いては消しすぎてクシャっとなった画用紙にブランコを描き始めた。
ブランコは思っていたより簡単に描けて余計に、自分すごい!!と自画自賛する。
そしてブランコの横に女の子を一人立たせる事にした。
色を塗って完成!!
すばらしい出来映えだと自信満々で、翌日、その絵を先生に渡した。
思っていた通り、私はクラス全員の前で先生に誉められた。
色使いも良いしブランコも上手に書けていますね
隣にいる女の子もちゃんと書けていて良いですね
その時初めて先生に誉められたと思う。
もの凄く嬉しかった。
その日の授業が終わって帰ろうとしたら、先生に「高木さん、ちょっとお話があります、残って下さい」と声を掛けられた。
(……もしかしたらあの絵が何か賞をとっちゃったりするのかな??)
一人教室に残ってドキドキした。
>> 296
★
帰りの会が終わってみんな教室からぞろぞろと出て行く。
私以外の生徒全員がいなくなるのを確認した様子の先生は
「高木さん、こっち」と、教員用のイスに腰かけて言った。
(やっぱり賞かな??)とドキドキしながら座っている先生の前に立った。
「高木さん!!なんでこんな絵にしたの!!書き直してきなさい!!」
…………???
いきなり怒鳴られた。
先生は凄く怖い顔で私を怒り続けた。
「みんなはちゃんとお友達を何人も書いているじゃない!!どうして女の子一人しか書かないの!!」
他にも何か言っていた気がするが怖くてよく覚えていない。
「明日までにちゃんと書き直して持ってきなさい!!」
とまた書き直しを命じられてその日は帰らされた。
帰り道、頭の中はいつも以上に真っ白になっていた。
描き直しを強要されたのもショックだったし、先生のクラス全員の前での態度との違いにびっくりした。
あんなに人に怒鳴られたのは初めてだった。
よく分からなかったけれど、とてもとても傷ついた様な感じがした。
その日の内に元の絵の女の子の周りに更に女の子を二人描いて、適当に色を塗った。
次の日に先生の所へ絵を持っていった。
先生は暫く何も言わずに絵を見ていたが「……まぁ、いいでしょう」と小さな声で言った。
前日の様に誉められる事は無かった。
前以上に緊張と恐怖でガチガチの日々がまた始まった。
愚痴になります。ごめんなさい。
20日の夜余り眠れなかったせいか昨日(21日)はもの凄く疲れていた。
書かなくてはいけない書類や、他にもする事が沢山あったので夜まで無理矢理起きていた。
23時を過ぎても主人から連絡が無い。
LINEを何度か送ったけれど返信も来ない、既読にもならない。
終電の時間まで待っていたが(もうこれ以上は起きていられない)と思い、
「ごめんね、先に寝るね。
明日起きる時間LINEしといて下さい」
とLINEを送ったらパッと既読がついた。
そして、
【好都合だ】
というスタンプが来た。
もう1つ、
【おやすみ~】
のスタンプ。
(………好都合って何!?)
怒りでカッとなった。
「どういうこと?」
「今日帰って来れるの?」
とすぐに送ったが既読にならない。
夜中だったけれど凄くムカついて結構大きな声で、
「好都合って何だよっ!!こっちは連絡ずっと待ってたんだよ!!毎日毎日飲んで遅くなって、連絡1つよこさないで!!朝だって起きれないくせに、遅くに帰ってきて私に起こしてっていつもいつもなんなんだよっ!!」
と、他にも色々言いながら、ふきんやらティッシュの箱やら、壊れそうにないものをシンクや床に投げつけた。
(もう知らんわ!!)とムカついたままベッドに入って寝た。
朝方4時頃、ふっと目が覚めたら隣のベッドで主人が寝ていた。
帰ってきたのに全く気付かなかった。
(お酒臭い……)
やっぱり飲んでいたんだとまたムカついてくる。
居間に行ったらコートやスーツがソファに乗っかっていたのでハンガーにかけた。
ネクタイが床に落ちていたので、拾ってそれも片付けた。
>> 299
とりあえずお茶でも飲むかと冷蔵庫から麦茶のポットを取り出してマグに注ぐ。
イッキに飲んだけどまだ眠気が残っていた。
6時には起きるつもりだったから丁度いいか、ともう一杯麦茶を入れる。
ちょっと早かったので台所のイスに座ってぼーっとする。
(……………先生はまだ寝てるな………)
(………声、聞きたい…………)
(今日電話………ダメだよな……)
朝っぱらから何を考えているんだろう。
他にもなんだか色々考え出してしまって涙が出て来てしまった。
スレを開いてまた意味の無い書き込みをする。
書き込んでからまた少し泣いた。
主人から朝起きる時間のLINEは来ていなかった。
7時になって、一応、と思い、主人に声を掛ける。
主人が目を開ける。
午前半休取るから9時に起きる
と言ってまた寝てしまった。
昨夜のLINEの【好都合だ】のスタンプの意味は聞かなかった。
起こして、じゃなくて、起きる、と言ったので(じゃあ自分で起きればいい)と、片付けをしてからまた私も隣のベッドに潜り込んだ。
- << 301 変な夢を見た。 私が、もう別れる!と叫んだら主人に、嫌だ、別れたくない!とすがり付かれて、無理矢理抱かれる夢だった。 立てなくなる程激しくされて、主人に、本当に愛してるんだよ、とか言われたあたりで目が覚めたと思う。 主人はいなかった。 時間はお昼11時近くになっていた。 (なんて夢だ………) ぼーっとしながらも、 (今のって私の願望なんじゃ……) とすぐに思った。 私はなんなんだろう。 さみしいのかなぁ。 一体、私は誰を本当に愛していて、誰に本当に愛されたいんだろう? なんだかわからなくなって来てしまった。
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