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黒百合女学院中等部 恋の時間割

No.165 19/05/04 21:05
あかいあおい ( 37 ♀ sq6JBe )
あ+あ-

≫164

「お兄ちゃん、弁当持ってきたよ!見学させてね!」

ここは黒百合女学院中高等部の武道系クラブの集まる武道場。空手部顧問になった真鍋瞬に、そう明るく人懐こく話しかけてるのは、何度も書いているが、彼の一回り年下の、彼の遠戚の、彼の婚約者の緑の妹、新中学一年生の赤井あおいだ。

彼の婚約者の緑が瞬に恋を告げる何年も前に、あおいが彼のお嫁さんになりたい発言をして、当時まだ小学一年生のあおいの、その夢を無碍にすることも出来ず、受け入れてしまったための、三角関係中だ。

つまり、あおいは彼の彼女でもある。事情を知るあおいの同級生に言わせれば、そしてもちろん、当の本人のあおいに言わせれば、だが。

前職が塾人気講師で小柄ながらも整った顔ゆえ、また女姉妹の末っ子ゆえ割と女心に敏感な彼は、早くも中高等部人気教師になりかけていて、彼へのヤキモチか、入学式前なのにあおいは付き纏っている。



昼休憩のチャイムが鳴り、春休み中ゆえ給食はなく、弁当派は弁当を広げ、買い食い派は昼食に購買茶話室に向かい、あるいは黒百合近くのマクドナルドやファミレスまたコンビニに向かう中、あおいは瞬を武道場から引きずり出すかのように、瞬の手を引っ張る。

「ねえねえ、初等部体育館裏の桜が綺麗なのよ!あそこで食べよ!」

行ってみると、親友の初等部教師の松田先生も、卒業したばかりの新中学一年生の高田ゆかりに捕まって弁当に付き合わされている。

「よお!真鍋、お前もか?。モテ男はつらいよな!」

そう語るモテ男ではない松田先生。いや実際は去年、松田先生ラブなゆかりを想い案じ、松田先生の人気失墜を企んだあおいのいたずらにひっかかるまでは、彼は女生徒人気で初等部一番だったのだが・・・

「まあ、いいじゃないですか。嫌われ憎まれるよりは」

そう松田先生に言いながら、あおいの広げるシートに腰を降ろす瞬。

「おおっ!。今日は肉ぎっしりの肉食弁当か!どれどれ」

あおいのこしらえた弁当に箸を伸ばす瞬

「うーん、これは〇〇〇イのからあげ」

「ふむふむ、これは〇洋食品のハンバーグ」

「あっ!このミンチ入り卵焼きとあの煮〆だけはお前の愛情込み込みだな!。あおいも料理上手くなったな!」

あおいに見事に言い当てるグルメ?かつ料理好きの瞬。



この光景、何年か前に

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