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子供の頃の話
No.134 2018/08/01 10:12
匿名さん ( 41 ♀ )
あ+あ-
★
「ちょっと最後引くの待て」
そう言って教卓に向かった先生は、最後に一枚残っているシートをじっ、と見る。
シートを手に取ると、ひっくり返して表側に書かれている名前を確認した。
クラスのほとんどの子が下を向いている。
先生は残っていたシートを黒板に貼り付けて、教卓に両手をついた。
シートには「吉田」と、ひとみちゃんの名字が書かれていた。
「……………前から」
先生の声は重たく、とても低かった。
「……このクラスでいじめがあったのは知ってた」
(はぁ!?)
私はびっくりした。
(知ってた!?じゃあ今までなんで先生だまってたん!?)
「吉田と渡瀬の悪口をみんなで言ったり、靴や物を隠したりしてただろ。何度も相談を受けたんだ」
開いた口が塞がらない、と言うのはこういう事だったろう。
私は口をポカンと開けて、先生を見ていた。
けれどもう頭に血が昇っていたのか、その後の先生の話はほとんど私の耳に入って来なかった。
ただ話の中で先生が
「お前達、もうすぐ中学生になるんだぞ!?」
とか
「六年生にもなって、いつまでこんな事してるんだ!!」
と怒鳴っているのだけは聞こえたけれど、そんな先生の声を聞けば聞くほど
(今ごろなに言ってんだよ!!)
と、余計に腹ばかりが立った。
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