とあるバレンタインとひな祭り物語
「死、死ぬなーあおい!」
「た、頼むから目を開けてくれー」
「お、俺が、俺が全部悪かった。謝るから!」
「頼むから目を開けてくれ。お、お願いだから・・・」
何があったのか?。
時計の針を数十数分前に巻き戻す。
お部屋に差し込む暖かい朝日の中、目覚めた真鍋。
いつものように、ベッドのフレームに引っ掛けてあるジャンパーをパジャマの上に羽織り、ダイニングのテーブル上のタバコと小銭をポケットに入れ、ドアを開ける。
アパートと言っても、デザイナーズマンションと呼べるくらい高そうなアパートだがの階段を降りて、共用玄関前の自販機に缶コーヒーを買いに行く。
階段途中で、軽やかな足音の駈け足の少女とすれ違ったものの、真鍋は起きたばかりでメガネもコンタクトもまだしてないし、少女も寒いのだろう口元まで巻いたマフラーと帽子で殆ど顔が隠れてる。
同じアパートの単身赴任のパパか地元離れた学生の兄でも訪ねて来たのだろうと、気にも止めない真鍋
「寒ー!寒ー!寒ー!」
そう言いながらポケットから小銭を出し、缶コーヒーを買い、口にしながらタバコをまさぐり日をつける真鍋。
寒いのなら、自分の部屋で目覚めのコーヒーとタバコすればいいのに、空き缶は溜めたくない、タバコ臭は部屋につけたくない、インスタントコーヒーの湯を沸かすのも朝はメンドクサイ・・・・
料理大好きでお洒落な男ではあるのだが、無精な一面もある真鍋ゆえの朝の日課なのだ。
20/01/13 02:55 追記
別の物語
https://otonach.com/viewthread/2957373/
も、よろしくね😊😊😊😊😊😉
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自販機前で缶コーヒーとタバコを口にしながら、腕を回したり膝を曲げたり、朝のお目覚めのいつもの日課をする真鍋。
実は塾の先生って顔以外に、空手と八極拳の先生と言う顔も持つ真鍋は、自販機前で軽く形の練習するのは毎朝だ。それはその準備運動だ。
「真鍋くんお早う」
「お受験シーズンだもんね、塾の先生も大変ね」
ゴミ出しに来た隣のトトロではなく、ちょっと年上の結婚したての隣のふくよかな新米主婦さん、流派は違うものの真鍋の空手の仲良しと、ちょっとした世間話になる真鍋
と、三階の窓が開き
「まさみ~アレどこ置いた?」
主婦の愛しの旦那さんの声が窓から顔を出す。
「真鍋くん、それじゃまた」
「ええ、またスポーツセンターで」
タバコを消し携帯灰皿に入れ、階段を上り
「寒っ!。冷えた~!。寒っ!」
独り言を言いながら部屋に戻る真鍋。
『あおいのことをいつまで悩んでも仕方ない。どうせアイツは気まぐれだ、あのことはもう忘れてるさ。今日こそ俺は仕事に戻るぞ!塾行くぞ!』
そう思いながらドアを開ける。
すると
すると、そこには
すると、そこには、いるはずのない少女が・・・・
すると、そこには、いるはずのない少女が床に横たわっている・・・・・
>> 1
血溜まりの中、少女が床に倒れて横たわってる。
自分の部屋で、血溜まりの中、見知らぬ少女が床に倒れ横たわってる。
それが自宅ドアを開けた真鍋の眼に飛び込んだ光景だ。
ふつうなら
「ぎゃー!。うわぁ!。し、死、死体がー!」
とかなんとか悲鳴が出るはずである。
が、さすがに真鍋は男であった。塾の先生以外にも武術家の顔も持つ真鍋は、さすがに男であった。冷静だ。見苦しい悲鳴は上げない
と褒められたものでもない
別に武術家だから死体は見慣れてる。警察や軍の力の及ばない地域が未だにある中国ならまだしも、平和な日本で、武術家だからと、そんなわけもない。
ただ単に
朝の目覚めてすぐは
メガネもコンタクトもしてないから
『あれ?。俺、部屋を間違えた?。でもあの子、寒いのに床に寝たら風邪ひくぞ』
くらいにしか思わなかっただけなのだから。
それでドアを締めて、ドアの上の表札を確かめる。
確かに自分の部屋だ。
またドアを開ける
確かにいる。倒れた少女が
倒れた少女が確かにいる。
『俺、目がまた悪くなったのか?。それとも俺、まだ寝ぼけてるのか?』
目をこする。でも、確かにいる。
頬を叩いてみる。でも、確かにいる。倒れた少女が
『メガネ!メガネ!』
メガネをかけてみる。
確かに倒れた少女が自分の部屋にいる!
『何で、よりによって俺の部屋で』
やっと慌てたくなる真鍋。状況を観察する。
血溜まりの中、胸のあたりが血塗れだ。
そして首にはロープが
すぐそばには、少女のものらしきパンツが転がっている
少女の顔半分はマフラーで隠れてる
『応急手当てしなければ!』
>> 3
《あおい12歳 怒りのバレンタイン復讐劇》
毎朝の日課を終え真鍋が部屋に戻ると、そこには血溜まりと倒れているまだ幼い少女が・・・・。真鍋は我が目を疑うが、その少女は・・・・
その少女は、いつもの可愛らしい色したフレームの眼鏡はしていないものの、その少女は自分に一方的に初恋し付き纏っている、あおい。自分の彼女、婚約者の緑の九つ下の妹のあおいだった。
そのあおいの首には紐が巻き付けられ、その膨らんでもない真っ平らな胸は真紅に染まり、傍らには、あおいのものであろうパンツと血濡れたナイフが転がっている。
『俺がバレンタインにあんな事言ったから・・・・。いやいや、年頃の女の子がわざわざパンツ脱いで自殺するはずがない!』
『誤って転んで自分で自分を刺したか?。それにしては料理しようとした形跡はないぞ!。それに、それなら何で首に紐が巻き付いてるんだ?。やはり変質者の仕業か?』
血塗れで倒れているのが婚約者の妹のあおい、つまり彼自身にも妹同然のあおいだと、そう気付いた真鍋には、そんな刑事ものや探偵もののドラマか映画かのように冷静に分析出来るはずもなく。彼の口から出たのは
「死、死ぬなーあおい!」
「俺が悪かった!謝るから!」
「た、頼むから目を開けてくれー!」
血溜まりの中に倒れているあおいを抱き抱え、揺さぶり、必死に叫ぶ真鍋。だが、血溜まりの量つまり出血量からして、あおいが目を開くはずはなかった。でも、それでも大声を出したからか、少し冷静さを取り戻した真鍋は
「そうだ!応急手当てしなければ!」
「人工呼吸と心臓マッサージ!それに止血だ!」
蘇生措置しようと、あおいの顔色や呼吸そして心拍を確認しようと、あおいを抱き抱えた状態から床に寝かせようとする真鍋。だが・・・・
真鍋の『人工呼吸』の言葉に反応したのか、あおいは・・・・
>> 4
キスをして欲しそうに、唇を突き出してるあおい。大好きな瞬お兄ちゃん、つまり真鍋の
「蘇生措置だ。人工呼吸と心臓マッサージそれに止血だ」
の言葉に、ついつい
『夢にまで見た、大好きな大好きな瞬お兄ちゃんとの、憧れのファーストキスのチャンス到来!』
と、ついつい反応してしまったのだけれど、抱き抱えた状態から床にあおいを寝かせようとしている途中で、まだ気付かぬ真鍋。
が、しかし
『ん?。さっきまでダラーンとしていたはずの、あおいの両腕が何で胸元で祈るかのように手を組んでるんだ?』
あおいの顔を見る真鍋。
目が合ってしまい、慌てて目を閉じるあおい。
「お前ってヤツは!紛らわしいイタズラしやがって💢」
怒りのままにそう叫ぶと、抱き抱えた状態から床に寝かせる途中の、あおいの頭を床に落とす真鍋。
「イッ、痛~い!。何よ!何も床に頭落としてぶつけることナイでしょ!。酷ぉい!。女の子はもっと優しく扱わなきゃダメでしょ!。」
「オマエがつまらんイタズラするからだろが!💢」
「それでもさぁ、ふつう「血ぃ流したら死ぬぞ~」とか言いながら、血塗れで倒れている女の子の顔を足でツンツンするか?。ふつう慌てて手当てするか、ビビって腰抜かすでしょ。それにぃ」
「それにぃ、女の子襲えるチャンス作ってあげたのに、キスもしてくれないなんて、お兄ちゃんの意気地無しの優柔不断のバカ真面目!」
「あの状態の女なんか襲えるわけねえだろがっ!💢それに俺は変質者じゃねえ!」
言い合いしながらも、どっきりイタズラにケチャップで作った血溜まりを、ちゃんと拭き掃除するあおい。そんなあおいの後ろ姿に
『あおいに今日こそは謝るぞ』
『いや、気まぐれなあおいは覚えてるか怪しい』
『いやいや、謝らなきゃいけない』
そう思い、意を決して
「なあ、あおい、バレンタインのときはゴメンな」
あおいにちゃんと謝ろうと、口を開こうとあおいを見やれば、一難去ってまた一難で、あおいは着ていた服を脱ぎ捨て、全裸状態だ。
「お前には恥じらいが無いのか!」
>> 5
「なあ、あおい、バレンタインのときはごめんな」
真鍋がそう、ちゃんと謝ろうとしてあおいを見やれば、一難去ってまた一難で、いつの間にか、あおいは来ていた服を脱ぎ捨て全裸状態だ。つい叫んでしまう真鍋。
「お前には恥じらいってものが無いのか!」
「だってぇ、さっきの死体ドッキリの血糊代わりのケチャップで服も下着もベタベタなんだもん。気にしないで」
「あのなぁ・・・お前は一応、女の子だぞ」
「何を今さら・・・。お兄ちゃん、いつもわたしを一緒にお風呂入れてくれてたのに。わたし、お兄ちゃんなら今でも平気だよ?。だってお兄ちゃん、ロリコンじゃないんだし」
「それはお前が低学年だったからだ。お前、四月には中一だろが。少しは恥ずかしがれよな。ほら、このTシャツ着ろ!」
「何よぉ!わたしの初々しいかわいいヌードに何かご不満でも?。あっ!そうだ。洗濯機借りるね!。それに冷えたからお風呂も!」
「水平線まな板の見れたヌードでもないお子ちゃまが・・・」
そう言いかけて
『いかん、年頃の女の子にペチャパイ発言しちゃダメだ』
と、その言葉を飲み込んだ真鍋をスルーするかのように、バスルームに繋がる洗面脱衣室の戸を開くあおい。洗濯機を開け、さっきの死体ドッキリのケチャップに汚れた服に下着を放り込む。
『ついでにお兄ちゃんの服も洗濯してあげちゃお!』
と脱衣ボックスを開けて、真鍋の服から下着からを取り出して、洗濯機に放り込むあおい。すると・・・その底から出てきた物たちは、真鍋秘蔵の・・・
『ふーん、真面目な真面目な馬鹿真面目なお兄ちゃんも、一応は健康な男の子だったんだぁ(笑)
』
ニヤリと、ほくそ笑むあおい。バレンタイン復讐ドッキリいたずら第二段階の成功を確信する、悪魔なあおい。
>> 6
漆黒のルージュ、口紅を塗ったかのように、あおいの唇が真っ黒になり、あおいの額から真っ黒なツノが生え、あおいの背中から真っ黒な羽が生え、あおいのお尻から真っ黒な矢印の形のシッポが生えたかのよう。
そんな言葉がピッタリかのように、ニヤリとほくそ笑み、バレンタイン復讐ドッキリいたずらの第二段階の成功を確信するあおい。
そうとも知らず、バスルームに繋がる脱衣室の壁越しに話しかける真鍋。妹同然のあおい、気まぐれなるあおい、成績が気まぐれに乱高下するあおいの中学お受験を心配し
「なぁ、あおい。お前、今日は土曜日だぞ。学校は?」
「初等部は外部入試会場でお休みよ。中等部もね。高等部は球技大会やってるはずよ。それにわたし、他中学にお受験失敗してもエスカレーターで中等部行けるし」
そう応えながらあおいは脱衣室の戸を少し開けると
「真面目が取り柄のお兄ちゃんも、やっぱり健康な男の子だったのね。これ、な・あ・に?」
と、脱衣ボックスの底に隠されていた、真鍋のアダルティなコレクションのVHSビデオテープを真鍋に放り投げる。
「うるせえ!要らんことすんな!」
真鍋がそう叫ぶヒマすら与えないあおい。
「えーっとぉ、次なるコレクションはぁ~『おっぱい学園ペチャパイ組』って(笑)。ダッサいタイトルのコミック見っけ!。それでもって次はぁ~」
ひとつひとつ、真鍋のアダルティなコレクションのビデオやら写真集やらコミックのタイトルを読み上げるあおい。たまらず立ち上がり叫ぶ真鍋
「うわぁー!読むな!見んな!。お前まだ小学生だぞ!」
慌ててしまい、ついつい脱衣室の戸を思いっきり開いてしまった真鍋。あおいの手から自身のアダルティなコレクションを取り上げる。
そんな真鍋に全裸姿のあおいの誘惑
「ねえ、お兄ちゃんも一緒にお風呂入ろーよ。お願い、わたしの髪洗ってよ。昔みたいに。ね!いいでしょー?」
バレンタインでのアレをいまだに気に病んでいる真鍋。平均すれば成績がトップクラスでも、気まぐれに成績が乱高下するあおいの、中学お受験を心配している真鍋。
「はああー」
と、深いため息が出てしまうが
『あおいの気が済むなら』
『あの日、泣いたあおいが元気になるなら』
と、そう思った真鍋
「今日だけだぞ!。お前、六年生なんだからな、いい加減にひとりでお風呂入れるようになれよな」
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