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通りすがり
16/06/29 20:33(更新日時)


どこかに、痛みを感じない愛なんてあるの?




14/09/20 19:38 追記

自己管理スレ
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No.2139945 14/09/20 19:35(スレ作成日時)

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No.301 15/07/30 07:07
通りすがり 


その顔がまた何とも言えない。

胸がきゅゅっと苦しくなった。

No.302 15/07/30 07:08
通りすがり 


早川君が机を挟んで向かい側にいたのに、すっと私の隣に移動してきた。

No.303 15/07/30 07:10
通りすがり 


私に少し触れる位置に座ると、

「俺さ、今一緒に暮らしてる親は本当の親じゃないんだ」

No.304 15/07/30 07:11
通りすがり 


「…えっ?」


(それって、どういう事だろう?………何で今そんな事言いだすんだろう)

No.305 15/07/31 23:14
通りすがり 


「俺、施設に預けられててそこにボランティアに来てたのが今の母さん」

早川君は、淡々と話す。

No.306 15/07/31 23:16
通りすがり 


「子供を引き取るつもりはなく来てたらしいけど、俺を見た途端に『この子は、私の子だ』って思ったらしいんだ」

No.307 15/07/31 23:18
通りすがり 


「なぁ…まき…まきも家庭は色々ありそうだけど、俺もだよ…あっ!でも今の両親はよくしてくれるし、感謝してる」

静かな語り口調がやけに大人びて感じた。

No.308 15/07/31 23:19
通りすがり 


私は、何も言えなくてそっと早川君の腕を掴んだ。

No.309 15/07/31 23:21
通りすがり 


早川君がそっと手を掴み、優しく繋いでくれた。

その手が温かくて、涙がこぼれた。

No.310 15/07/31 23:22
通りすがり 


「私…わ…っ…私ね……親に売られてるんだ」

初めて、他人に話した。

No.311 15/07/31 23:23
通りすがり 


早川君の手に力がぐっと入った。

No.312 15/07/31 23:25
通りすがり 


「話してくれてありがとう…俺さ、まきのこと好きだよ、変わらないから」

俯いてる私の頭をわしわしと撫でてくれた。

No.313 15/07/31 23:26
通りすがり 


「だめだよ…私じゃ…」

涙がポロポロとこぼれる。

No.314 15/08/10 22:46
通りすがり 


「俺たちはまだ自分達じゃ何も出来ないけど…後10年も経たないうちに、自立出来るようになる!それからが、本当の自分だよ」

No.315 15/09/03 17:47
通りすがり 


隣に座る早川君の体から温かみが伝わってきて、心がじわりと温められていく。

No.316 15/09/20 21:15
通りすがり 


時間がどのぐらいたったのか忘れた頃に、気がついた。

No.317 15/09/22 10:54
通りすがり 


「早川君、帰らなくていいの?」

No.318 15/09/22 10:56
通りすがり 


「今日は、青木の家に泊まるって言ってある」

No.319 15/09/22 10:58
通りすがり 


本当に青木君とそんな話しになっていたのか、初めからうちに泊まるつもだったのか…

色々と聞きたいこともあったけど、それ以上お互いに何も言わずにいた。

No.320 15/09/22 11:00
通りすがり 


うとうとして、早川君の肩に頭がぶつかった時に、そっと引き寄せてくれる腕の力加減に、心底ほっとした。

No.321 15/09/22 11:01
通りすがり 


「おやすみ」

そう言って、頭を撫でて貰って、私は眠りに落ちた。

No.322 15/11/12 22:55
通りすがり 


目が醒めても、目を開けたくなかった。

(このままずっと、ずっと…)

No.323 15/11/12 22:56
通りすがり 


1人の孤独から逃げ出したい、こんな私を好きだといってくれる貴重な人が、傍にいて欲しい。


胸が熱く苦しくなった。

No.324 15/11/12 22:58
通りすがり 


早川君の太ももに手をのせて、すっと中心に伸ばそうとした時に、

(だめだ、私が汚しちゃいけない)

No.325 15/11/12 22:59
通りすがり 


すっと、太ももから手を引いて、気がついていません様にと、目を開けると早川君はまだ、寝息をたてて眠っている様だった。


No.326 15/11/12 23:00
通りすがり 


(良かった…)

時計を見るとまだ5時少し過ぎたぐらい。

No.327 15/11/12 23:02
通りすがり 


私が、もう1度目をつぶろうとした時に、


「ねぇ、まき…キスしていい?」

No.328 15/11/12 23:03
通りすがり 


「……」


私は、何も言えなくて無言でいると、私の手をスッととると、手の甲に唇を当てた。

No.329 15/11/12 23:04
通りすがり 


唇が触れたあたりから、全身に痺れるようなモノを感じた。

No.330 16/01/19 10:44
通りすがり 


たったそれだけのことなのに、心臓が激しく鼓動をうつ。

No.331 16/06/29 20:31
通りすがり 


たったそれだけなのに、この衝動…。

No.332 16/06/29 20:33
通りすがり 


《だめだ、私はこの人と一緒にいちゃいけない!》

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